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2月労働市場情勢指数(LMCI)は米労働市場の減速傾向進行を示唆
更新日:2016年03月08日(火)
労働市場情勢指数(LMCI)とFF金利の推移 2016年2月FRBが発表した米2月の労働市場情勢指数(LMCI)は、市場予想の+1.0程度を大きく下回る-2.4。4カ月連続の低下となり、リセッション時の2009年6月(-2.9)以来6年8カ月ぶりの低水準。1月分も+0.4から-0.8へと大幅下方修正され、2015年3月から8月にかけても合計-0.6ポイントの下方修正。
2カ月前(2015年12月)の時点では、2015年初旬のマイナス圏への落ち込みからの反発傾向を示していた状態から、1カ月前(2016年1月)時点ではやや減速傾向を示し、今回は米労働市場の減速傾向がさらに進行している状態を示す結果となっています。

2月の雇用統計では、賃金上昇率が低下したことを除けば雇用者数の増加ペースも堅調で失業率も完全雇用レベルを維持するなどの好結果。ISMなどの雇用指数では減速傾向と底入れ傾向との混在状態。強いて言えば、ISM非製造業の雇用指数の急低下と歩調を合わせる形でLMCIは低下しているようです。

雇用統計やISMの景況指数の結果には大きく反応するマーケットも、このLMCIという指数には、なぜかほとんど反応しない状況です。市場とのコミュニケーションの一環としてFRBがわざわざ公開を決めた内部指標に即時反応はしないとしても、今回のLMCIが示した減速傾向は、いずれ、何らかの形で労働市場関連の経済指標のどこかに表れてくることも想定されます。

NY金・日足チャート 2016/2/4 - 3/77日のNY金相場は4営業日ぶりの反落で0.53%安。週末の雇用統計直後に目標水準1280ドルにタッチした後の調整局面が継続。1260ドル近辺までの調整進行後には、珍しくプラチナの急騰に後追いする形で一時1270ドル台半ばまで反発する場面もあったものの、短期的には既にエネルギー切れの状態。欧・米・日の金融政策会合を控えての警戒感からのレンジ推移、またはもう一段の調整進行も見込まれる状況。目先は1270ドル台が抵抗水準となり、下値では最大1220ドル台までの調整も十分に想定可能。

NYプラチナ・日足チャート 2016/2/4 - 3/7NYプラチナ相場は1.59%の大幅高で3営業日続伸。昨年10月28日(1012.8)以来、4カ月と1週間ぶりの大台回復。金曜日の4%超の急騰で上値メド980ドルまで一気に水準を切り上げたことにで反落必至と見ていたものの、予想外の続伸で何の抵抗感もなく1000ドル台乗せ。1年7カ月ぶりの200日移動平均線超えや、南アランドの対ドル為替相場が1月の過去最安値から10%近く反発していることなども追い風となり、原油相場の堅調推移に牽引されるコモディティ全般の反発基調の流れに乗った様子。今朝時点でも1000ドル台を維持する底堅さも見られ、流れとしては調整局面終了後の短期上昇トレンドスタートのような状態。買われ過ぎ状態が続くようなら1020ドル程度まで上値を伸ばす可能性も。しかし、反落警戒感も混在し、目先は1000ドル台がいったんは抵抗線となり、960ドル台辺りまでの調整余地も。

ドル円・日足チャート 2016/2/5 - 3/7ドル円は0.34%のドル安円高。堅調推移が続く原油相場が一時1月4日以来の38ドル台を回復し、NYダウも小幅ながらも5日続伸となるなどリスク選好優勢の流れが続くなか、米ドルは売り優勢の展開でドル円も上値が重い状態に。113円台前半から114円までの小幅保ち合いレンジを形成し、ボラティティ再拡大に向けたエネルギー充填期間を終え、今朝には早速、円高方向へと抜け出してしまった状態。日本株安とともに円高加速の可能性が高まる状況となり、明日朝までに元の水準まで戻せないようなら、そのまま円高の流れが加速、111円台半ばが当面の目標水準に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/7終値とチャート

8日の国内金価格は前日比わずかに+2円、しかし6営業日続伸で5営業日連続の年初来高値更新。昨年は一度しかなかった6日続伸以上が今年は1月末に続いて既に2回め。再び上昇トレンド加速の気配もNY金の一服感と為替の円高リスク再燃で反落リスクも高まる状況。4850円辺りまでの調整は十分に見込まれる状況か。

国内プラチナ価格は1.43%の大幅高で3日続伸。2日連続の年初来高値更新で11月9日(3977円)の翌日以降4カ月間での最高値。NYプラチナの動向次第では過熱感を高めながらも3800-4000円の素通りエリアを短期間で突き抜けるような展開もあり得るのでは、と思わせぶりの展開に。目先は円高リスクも高まり、3800円割れへと調整が入ってもおかしくない状況。
※参考:金プラチナ国内価格3/8とチャート

2016年03月08日(火)時点の相場
国内金:4,938 円 3/8(火) ▲2(0.04%)
国内プラチナ:3,895 円 3/8(火) ▲55(1.43%)
NY金:1,264.0 ドル 3/7(月) ▼6.7(0.53%)
NYプラチナ:1,002.0 ドル 3/7(月) ▲15.7(1.59%)
ドル円:113.44 円 3/7(月) ▼0.38(0.34%)
→3/7(月)のその他主要マーケット指標

←年央にかけて金相場は1300ドル台半ばへ!? 03/09(水)
→ようやくトレンド転換へと動き出したプラチナ価格 03/07(月)
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→ISM非製造業景況指数の低下傾向は鈍化、雇用の減速傾向は加速 03/04(金)

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