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★金プラチナ短期相場観★

金相場急騰を示唆していた実質金利の急低下
更新日:2016年03月12日(土)
米・実質金利とNY金相場の推移 2016年2月名目金利からインフレ率を差し引いた実質金利は、年初に急低下していました。(※名目金利として米10年債利回りの月間平均を、インフレ率として米CPI(食品とエネルギーも含む消費者物価指数)の前年同月比を用いて算出。)
米10年債利回りは昨年から今年2月初旬まで低下傾向にあり、今年1月の月間平均では2.07まで低下していました。CPIは2015年の低迷状態から今年1月には1.4%へと急騰しました。この結果、1月の実質金利は0.6720となり、12月の1.53から急落しています。

これに対してNY金相場の月間平均は、12月の1068.6ドルから1月には1097.2ドル、そして2月には1201.6ドルへと急騰しました。実質金利と金相場の2012年以降の相関係数は-0.85076と逆相関が強い関係にあります。従って、実質金利を逆目盛にした推移は金相場と非常によく似た推移となります。
年初のNY金相場の急騰を、実質金利の急低下が示唆していたかのようなチャート形状となっています。

足下では米10年債利回りの低下傾向は収束し、やや反発気味。次週発表予定の米消費者物価指数の2月分は、1月の1.4%からは若干の低下も予想される状況で、実質金利は反発傾向(このチャートでは反落)を示すことにはなりそうです。
しかし、上昇傾向が加速し始めた可能性もあるCPIの上昇ペースが10年債利回りの上昇ペースを上回る状態が続く限りは実質金利の低下傾向も続きます。しかも、物価目標2%まではCPIは上昇を続けなければなりません。

CPIのもう一段の上昇余地に伴い、短期的にはいったん調整局面入りも予想される金相場は、さらなる上昇余地も見込まれそうです。
米国の低インフレが続き、必要のなかったインフレヘッジとして金買い要因が、久々に復活しそうな状況です。

NY金・日足チャート 2016/2/10 - 3/1111日のNY金相場は1.05%の大幅反落。前日のECBショックの流れは東京時間まで続き、午前中には昨年1月28日につけた高値1293.3ドルに次ぐ1287.8ドルまで上昇し、年初来最高値を更新。しかし、これがピークとなって原油高と株高、ドル高の流れにつれて反落。NY原油が昨年12月初旬以来の高値となる39ドル台まで上昇し、NY時間にかけては欧米株高がリスク選好の流れを牽引し、NYダウも年初来高値を更新。コンスタントに売り基調が続くことになった金は終値ベースでは高値保ち合い下限水準1250ドル台半ばを維持したものの、今朝時点では1250ドル付近まで下げてレンジ下抜けの兆し。結局、保ち合い上限1270ドル台を瞬間的に上抜けて急反落、長めの上ヒゲ陰線を残す形で週明けの一段安も示唆する状況に。このまま1250ドルを割り込むと1230ドル台辺りまでの調整局面進行へ。
週間ベースでは-11.3ドル(0.89%)の小幅反落。

NYプラチナ・日足チャート 2016/2/10 - 3/11NYプラチナ相場は0.82%の下落で4日続落。金に連動する形で軟調推移となり、下値サポートライン形成の可能性もあった970ドル台でも下げ止まらす、1週間ぶりの安値圏となる960ドル台へ。日足ベースでは1000ドルの大台へと急騰した7日の翌日からは、ほぼ一本調子の下落基調を形成し、調整局面進行中。今年安値から高値までの23.6%戻しとなる963.9ドル付近に今朝時点で到達し、調整一服の可能性も残すものの、金の調整局面が進めばプラチナももう一段の調整進行となり、次の目安は38.2%戻しとなる930ドル台辺りも。
週間ベースでは-16.6ドル(1.68%)の反落。

ドル円・週足チャート 2015/10/12 - 3/11ドル円は0.54%のドル高円安。東京時間には日本株高に連れての円安基調、NY時間には米株の堅調推移にドル安基調となり、ドル円の反発は114円手前で頭打ち。リスク選好局面ではドル安円安が拮抗する傾向が強まり、ダブルボトム形成への望みはつなぎながらも失速状態。逆に3番底を付けに行く流れも強まることなく、112円台半ばから114円までの保ち合い状態が半月継続。どちらかと言えば底値からの反発基調がゆるやかに続く流れのようにも見える状態で、114円台へとしっかり上方ブレイクできればその流れが加速し、116円付近までの反発も見込めそうな状況。逆に下方ブレイクの場合には安値更新で110円台前半辺りまでの円高も。現状維持が予想される次週の日米金融政策、会見での今後の見通し発言等をきっかけに大きく動き出す可能性も。
週間ベースでは-0.02円(0.02%)、わずかに続落も週足終値では3週連続でほぼ同水準。2週連続で下ヒゲの長い十字線を形成し、反発したくてしょうがない状態を示唆・・・。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/11終値とチャート

2016年03月12日(土)時点の相場
国内金:4,941 円 3/11(金) ▲50(1.02%)
国内プラチナ:3,822 円 3/11(金) ▲7(0.18%)
NY金:1,259.4 ドル 3/11(金) ▼13.4(1.05%)
NYプラチナ:969.7 ドル 3/11(金) ▼8.0(0.82%)
ドル円:113.80 円 3/11(金) ▲0.61(0.54%)
→3/11(金)のその他主要マーケット指標

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→スーパーマリオの面目躍如、も一瞬。ECBも日銀のデジャブ・・・ 03/11(金)
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