金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

スーパーマリオの面目躍如、も一瞬。ECBも日銀のデジャブ・・・
更新日:2016年03月11日(金)
ECBは10日、予期したとおりに追加緩和策を決定。内容としては、
1)予想されていた中銀預金金利の-0.30%から-0.40%への引き下げの他に、主要政策金利も0.05%から0.00%に引き下げ。上限政策金利となる限界貸出金利も0.3%から0.25%へと引き下げ。
2)量的緩和の規模を月間600億ユーロから800億ユーロへと拡大。市場予想の100億ユーロ程度の拡大の倍。
3)新規の長期リファイナンスオペ(TLTRO:的を絞った(Targeted)LTRO)を6月から4回実施。
4)金融以外の社債(投資適格級の債券)も量的緩和の購入対象に。

想定されていた全ての緩和策導入を決定したことで、市場は好感し、ユーロは急落。
12月の悪夢を振り払い、スーパーマリオの面目躍如、と思われたのもドラギ総裁の会見が始まるまでの1時間ほど。その会見が始まる前から急落後の急反発をスタートさせていた金相場の動きが、その後の流れを暗示していたようです。

ドラギ総裁の「一段の利下げは予想しない」発言をきっかけにユーロの急反発もスタート。政策発表直後に200ポイント急落していたユーロドルはここから全値戻し、さらに200ポイント買われる完全倍返しの状態。1月末の日銀マイナス金利発表直後の市場混乱がデジャブとして蘇るような展開となりました。

政策の手詰まり感や、低インフレや景気対策として金融政策だけでは限界があるとの見方も強まる状況は日欧とも同じ。
物価見通しなども引き下げた今回のECB理事会後のドラギ総裁会見では、デフレ状態にはなく、「日本とは違う」との発言もあったようです。
しかし、追加的な金融政策が裏目にでてしまう、市場の初期反応としては、「日本と同じ」。
そんな状況を背景に、金の高値安定推移は続きます。

NY金・日足チャート 2016/2/9 - 3/1010日のNY金相場は1.22%の大幅高で4日ぶりの反発。ECBの追加緩和には急落で反応後、切り返して30ドル超の上昇。ユーロとともに急落幅の倍以上買われる展開に。終値では1週間前の高値を更新し、昨年2月2日(1276.9)以来、1年と1カ月ぶりの高値水準。但し、高値では4日につけた1280.7ドルを超えられず、1270ドル台で上値を押さえられる状態も継続。下値を1250ドル台までで維持できれば、保ち合い状態継続で上値トライのチャンスをうかがう展開へ。上限突破なら急騰も予想され、1300ドル台を目指す流れへ。

NYプラチナ・日足チャート 2016/2/9 - 3/10NYプラチナ相場は0.52%安となって3日続落。金に連れての急反発局面も990ドル付近まで、しかもこれを維持することもできずに元の水準へ。970ドル台での足場固めが進行中のようにも見えるが、上値も1000ドルの大台が徐々に遠くなる展開。調整の目安として960ドル付近も意識され、この付近まで下落してきた200日移動平均線を割れないことも重要に。

ドル円・日足チャート 2016/2/10 - 3/10ドル円は0.12%の小幅安。ドル高方向への行って来いとなって、114円の抵抗線超えも3時間と持たずに反落、112円台半ばまで下げても113円台へと戻す底堅さも見られ、113円台を中心とした保ち合い状態長期化の兆しも。111円半ばまでの円高リスクを抱えながら114円超えトライも継続。突破できれば116円辺りまでの反発基調も見込まれる状況。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/10終値とチャート

11日の国内金価格は1.02%の大幅続伸。ECB後の混乱に乗じて水準を切り上たNY金が高値を維持したことによって、国内価格もわずかに高値を更新。昨年7月7日(4948円)以来の高値水準となり、展開的にはさらに上値を伸ばす可能性が高まった状態。上値目標としては5040円辺りまで。4880円が当面のサポートラインとなり、割り込んだ場合には4820円付近が下値目安に。
週間ベースでは+16円(0.32%)の小幅高となり、1月18日の週から8週続伸。8週続伸は2012年2月以来、4年ぶり。

国内プラチナ価格はわずかに0.18%の小幅続伸。3780円以上の水準でなんとか耐え、高値保ち合いへの移行に向けて我慢の展開。下落基調の90日移動平均線の上に上向きの9-21日移動平均線、その上に価格ラインと弱めながらもパーフェクトオーダーを形成し、上値トライへの可能性も残す状況。早々に高値更新となった場合には上昇基調再加速で4000円台がターゲットとなる可能性も。3780円割れの場合には3700円台前半へと調整進行へ。
週間ベースでは+118円(3.19%)で大幅続伸。
※参考:金プラチナ国内価格3/11とチャート

2016年03月11日(金)時点の相場
国内金:4,941 円 3/11(金) ▲50(1.02%)
国内プラチナ:3,822 円 3/11(金) ▲7(0.18%)
NY金:1,272.8 ドル 3/10(木) ▲15.4(1.22%)
NYプラチナ:977.7 ドル 3/10(木) ▼5.1(0.52%)
ドル円:113.18 円 3/10(木) ▼0.13(0.12%)
→3/10(木)のその他主要マーケット指標

←金相場急騰を示唆していた実質金利の急低下 03/12(土)
→マーケットの学習能力でECBへの失望も好感も限定的か 03/10(木)
→年央にかけて金相場は1300ドル台半ばへ!? 03/09(水)
→2月労働市場情勢指数(LMCI)は米労働市場の減速傾向進行を示唆 03/08(火)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★