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★金プラチナ短期相場観★

世界経済減速を反映してドットチャートは年内2回の利上げ
更新日:2016年03月17日(木)
FF金利予想中央値 2016年3月FOMC世界経済減速を反映した3月のFOMCでは、2016年末までの利上げ回数を2回までと予想を引き下げただけでなく、向こう3年間と長期見通しまでも全て引き下げられました。これまでのFOMCでのドットチャートを見比べても、2-3年先までのFF金利予想は毎回コンスタントに引き下げられ、昨年6月まで3.75%に固定されていた長期見通しの予想中央値もそれ以降の9カ月で0.5%も引き下げられています。
世界経済減速は短期間では収束せず、米国経済への影響も長期化し、FOMCでは低金利時代が続くことを予想しているようにも捉えられます。

合わせて発表されたインフレ率の見通しでは、PCEの2016年末予想が前回の1.6%から1.2%へと引き下げられ、コアPCEの2016年末は前回と変わらず1.6%も2017年は1.9%から1.8%へと引き下げ、2018年と長期見通しはいずれも2.0%で変わらず。原油安の影響が若干残るものの2年後には物価目標2.0%に到達するものと予想されています。

2月末に発表された1月のPCEデフレーターでは、PCEが前年比+1.3%となり、コアPCEも+1.7%といずれも上昇の兆しを見せる好結果となっていました。
昨日発表された2月の消費者物価指数(CPI)でも、CPIは1月の前年比+1.4%からやや鈍化して+1.0%も上昇傾向、コアCPIは3年9カ月ぶりの高水準となる+2.3%へと上昇。
米国の物価は既に上昇の兆しが見られ始めているようにも見えます。

2016年の利上げペースが今回のFOMC予想通りとなった場合、2017年以降には世界経済の回復基調と米国のインフレ上昇加速とともに利上げペースが急速に速まる可能性も否定できません。その場合には今回の2017年予想、年4回の利上げではとどまらない可能性も出てきそうです。

そうなる前に、金相場としては、できるだけ水準を切り上げておきたいところです。

NY金・日足チャート 2016/2/16 - 3/1616日のNY金相場はわずかに0.1%の小幅安となり4日続落。しかし、引け後のFOMC声明文発表と同時に1230ドル付近から1260ドル台へと30ドル、2.4%の急騰。今回の利上げ見送りは想定内だったとしても、年末までの利上げ回数予想が2回となったことは織り込み不十分だった模様。6月利上げの可能性は十分に残されたにも関わらずポジティブな反応となったことで、今後は1230ドル前後が堅めのサポート水準に。目先は1250-60ドル辺りから1270ドル台の抵抗線までの間で高値保ち合い形成となる可能性が高まり、買われ過ぎ感も後退して行くことに。水平状態からゆるやかに上向き始めた200日移動平均線を近日中に90日移動平均線がゴールデンクロスする可能性も高まり、中長期的なトレンドも上向きへ。

NYプラチナ・日足チャート 2016/2/16 - 3/16NYプラチナ相場も0.11%の小幅下落で7日続落となった後、960ドル割れ水準から980ドル付近まで上昇。金に追随する形で実質2%の急騰となり、今朝時点でも970ドル台での推移。こちらは懸念された200日移動平均線割れを回避し、中長期下落トレンド脱出に向けた第一歩、という状態をなんとか維持。90日移動平均線もようやく水平状態となり、中期的に見た中立状態まで地合い回復。950ドル台が当面のサポート水準となり、970ドル台を中心とする水準での保ち合い形成の可能性。

ドル円・日足チャート 2016/2/16 - 3/16ドル円は0.54%のドル安円高で続落。米2月消費者物価指数の好結果にドル買い進行も113円80銭台まで。FOMCのハト派な結果を受けて112円30銭台まで急落し、今朝にかけては112円台後半へと反発。保ち合いレンジ下限となる112円半ばをわずかに下抜け、下方ブレイクの兆し。このまま112円後半以上の水準を維持できれば、114円までのレンジ状態継続へ。再度しっかり下抜けるようなら円高ドル安の流れが加速し、110円付近を目指す流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/16終値とチャート

17日の国内金価格は2.02%の大幅高となって4日ぶりの反発。FOMCの結果はほぼ想定内、しかし、想定以上のポジティブ反応となったNY金の急反発とドル円の想定外の底堅さによって大きく水準を切り上げ、結果的に前日4800円まで下げたのが行き過ぎだった形に。とりあえずは調整一服となり、高値揉み合い水準へと回帰。主要中銀の金融政策ウィークを無事通過しそうな状況となり、少し時間をおいて上値トライ再開へのチャンスをうかがう展開も。

国内プラチナ価格も4日ぶりの反発で1.74%の大幅高。下値目安3720円前後にはわずかに届かず切り返し、イベントリスク通過とともに調整局面進行リスクも後退。目先は3820円台の節目を突破できれば今年高値、3900円手前辺りまでは上値を伸ばす可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格3/17とチャート

2016年03月17日(木)時点の相場
国内金:4,898 円 3/17(木) ▲97(2.02%)
国内プラチナ:3,806 円 3/17(木) ▲65(1.74%)
NY金:1,229.8 ドル 3/16(水) ▼1.2(0.10%)
NYプラチナ:958.7 ドル 3/16(水) ▼1.1(0.11%)
ドル円:112.56 円 3/16(水) ▼0.61(0.54%)
→3/16(水)のその他主要マーケット指標

←NYに続きフィラデルフィアでも製造業は回復傾向へ 03/18(金)
→NY連銀製造業景気指数は大幅上昇、3月以降の米製造業回復期待へ 03/16(水)
→南アの利上げと格下げ観測にも警戒感高まるプラチナ 03/15(火)
→3月FOMC直前のCMEフェドウォッチ・FF金利予想 03/14(月)

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