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★金プラチナ短期相場観★

イエレン・ダッシュボードの現状
更新日:2016年04月07日(木)
イエレン・ダッシュボード2016年4月4月利上げを主張する一部のタカ派メンバーがいたことも明らかになったFOMC議事要旨では、大勢としては世界経済と金融情勢が米国経済に与える下振れリスクを警戒していることが示されました。当面は、米国内の労働市場のさらなる改善とインフレ率の上昇傾向が多少進行したとしても、世界経済の動向が重視されることになります。

その間に、米国の労働市場はたるみ解消に向けて、着々と回復基調が進行していくことになりそうです。
4月時点でのイエレン・ダッシュボードでは、全9指標のうち6指標がリセッション前の水準に100%回復した状態となっています。
昨年10月時点までは、非農業部門雇用者数と求人率、解雇率の3指標のみが100%回復という状態が1年以上続いていました。利上げ直前の11月時点で失業率が5.0%に低下したことで回復率100%に到達し、100%回復は4指標に増加。その後、退職率と採用率も100%回復に到達した状況です。厳密には、3月時点での過去分修正により2月時点でいったん6指標が100%回復となり、3月時点では4指標に戻り、4月時点で再び6指標となった状態。退職率は100%回復水準となる2.1%前後での推移が続く状態となり、採用率も3.8%前後で安定し切れない状態、といったところ。

それらも、あと数カ月もすれば100%回復水準に安定することも予想されます。残る100%未達指標は労働参加率と長期失業者の割合、U6失業率の3指標。
U6失業率は、100%回復目安となる8.8%に対して17.2%まで悪化して現在は9.8%まで回復。回復率にして88.1%、もう一歩のところからなかなか進まない状況です。
27週以上の長期失業者の割合は、100%回復目安19.1%に対して最悪期では45.3%まで上昇し、現在は27.6%まで低下。回復率にして67.6%。これも4カ月ぶりに0.1ポイント改善したような状況で100%回復への道のりは遠そうです。
労働参加率は、100%回復目安66.1%に対して62.4%まで悪化し、現在は63.0%まで上昇したところ。回復率にすると16.2%。直近4カ月連続で回復基調が進行しているものの、これも100%まではかなり遠い状況。

世界の経済動向からも米国の追加利上げを正当化する状況となり、市場の織り込み度合いもかなり進行した状況となった頃でも、これらの指標はまだまだ回復途上、という状況は続いている可能性は高そうです。

NY金・日足チャート 2016/3/7 - 4/66日のNY金相場は0.47%の反落。レンジ下限の1220ドルをはさんでの攻防がこの日も継続。欧州時間にかけて再び1220ドル割れを試した後、NY時間序盤に株安ドル安の流れが強まる場面では1220ドル台後半まで反発。4月利上げに対する賛否両論が示されたFOMC議事要旨には上下10ドルほどの急落、急反発と乱高下の反応。結果的には1210ドル台を2度トライして1220ドル台をキープした形。揉み合い状態が続くなかで上値を切り下げ、目先の抵抗水準は1230ドル、超えると1250ドル台辺りまでの反発も見込まれる状況ながら、基本線は下値トライ優勢の状況は変わらず、1200ドル方向へ、加速すれば1180ドル台までの基本シナリオを維持。

NYプラチナ・日足チャート 2016/3/7 - 4/6NYプラチナ相場も0.73%の反落。やはり上値を切り下げながらの下値トライへの攻防が続く状態。950ドル台が上値抵抗水準となりつつあり、ここを超えるようなら990ドル付近までの反発も見込まれ、流れが変わり始める可能性。しかし、現状では940ドル台の下限割れを何度か試し、900ドル前後まで水準を切り下げる流れとなる可能性のほうがやや優勢か。

ドル円・日足チャート 2016/3/8 - 4/6ドル円は0.5%の円高ドル安となり4日続落。相変わらず円買い圧力が強い状態が続き、NY時間には再び110円割れ、FOMC議事要旨発表直後には109円30銭台まで急落して反発。下値目標水準となっていた109円80銭台付近へと水準を戻していったんは落ち着くも、今朝には再び口先介入と円買いトライの交錯でまたも一時109円30銭台までの円高へ。為替介入への警戒感とその対応を試すかのような円買いが交錯する不安定な状態はもうしばらく継続か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/6終値とチャート

7日の国内金価格は1.17%の大幅反落。とまらない円高の流れとNY金の調整局面拡大への可能性が続く状況からは、さらに水準を切り下げる可能性。為替介入がなければ当面の下値目安は4580円台辺りまで。4690円が上値抵抗線となり、超えると4750円辺りまでの反発も見込まれそう。

国内プラチナ価格も1.1%の大幅反落。90日移動平均線がサポートラインからレジスタンスラインに切り替わって下値トライへ。目安としては、小幅にとどまった場合で3550円程度、流れが加速してしまうことも十分想定され、さらに100円程度切り下げて3450円辺りが第2目標水準に。3630円に切り下がった抵抗線超えへと反発できれば3690円辺りまでの上値余地も。
※参考:金プラチナ国内価格4/7とチャート

2016年04月07日(木)時点の相場
国内金:4,633 円 4/7(木) ▼55(1.17%)
国内プラチナ:3,590 円 4/7(木) ▼40(1.10%)
NY金:1,223.8 ドル 4/6(水) ▼5.8(0.47%)
NYプラチナ:944.7 ドル 4/6(水) ▼6.9(0.73%)
ドル円:109.78 円 4/6(水) ▼0.55(0.50%)
→4/6(水)のその他主要マーケット指標

←実効為替レートでは円高もドル安もいったんピークか 04/08(金)
→ISM非製造業景況指数も回復傾向、労働市場のたるみは継続か 04/06(水)
→LMCIは3カ月連続マイナス、労働市場の情勢は下落基調鮮明に 04/05(火)
→黒田バズーカから3年、ソロスチャートは上昇基調継続も・・・ 04/04(月)

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