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シカゴ連銀全米活動指数は成長加速、そしてACのピーク水準へ
更新日:2017年03月21日(火)
シカゴ連銀全米活動指数 2017年2月米2月のシカゴ連銀全米活動指数は+0.34となり、市場予想の0.03を大きく上回り、1月の-0.02(-0.05から上方修正)からも急上昇しています。構成指数では、雇用・労働時間指数が1年7カ月ぶりの水準となる0.21へと上昇、個人消費・住宅指数は1月の-0.11から-0.03へと上昇も2007年6月以降、9年9カ月連続のマイナス圏推移は続きます。

また、総合指数は2016年10月から12月までの3カ月合計で0.3ポイント上方修正されており、3カ月平均は0.25へと急上昇。2016年11月まで16カ月連続のマイナス圏推移後、3カ月連続プラス圏で2年2カ月ぶりの高水準となっています。

0ポイントなら過去平均の成長率を示し、マイナス圏なら過去平均以下、プラス圏なら過去平均以上の成長率を示すこの指標では、これまで概ね過去平均以下の低水準での成長が1年以上続いていた状態から、この数カ月でようやく過去平均並に戻し、そして過去平均を上回る水準へと加速し始めた状況です。

過去データ修正の影響もあり、水準的には2009年の金融危機以降(AC:After Crisis)のピーク水準(総合指数で+0.40ポイント台、3カ月平均では+0.30ポイント前後)に急速に近づいてきた状態、と見ることもできます。
GDP成長率などと同様に、金融危機以前(BC:Before Crisis)のピーク水準よりもACのピーク水準が低下傾向にあるシカゴ連銀全米活動指数も、好調期はこの先長くは続かない可能性もありそうです。

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「経済指標は横ばいであり、利上げを急ぐ必要はない」と発言し、今後の経済指標好転の可能性やインフレ上昇余地を指摘していますが、シカゴ連銀全米活動指数などからは、今後の上昇余地は限定的であり、むしろ近いうちに失速フェーズ入りの可能性も警戒される状況、とも言えます。

NY金・日足チャート 2017/2/13 - 3/2020日のNY金相場は0.31%高となって3営業日続伸。米長期金利低下とドル安の流れに支えられ、NY朝に一時的に1230ドルを割れた後は1230ドル台半ばへと堅調推移。高値では16日の急騰局面でつけた1234ドルを超え、終値でも1日(1250.0)以来の高値水準。ただし、この日の値幅は上下わずか6.7ドルにとどまり、昨年9月20日(5.9ドル)以来、半年ぶりの小動き。2月半ばまでの保ち合い水準1220-40ドルの中程に位置し、反発の流れも一服、新たな方向感を探る状況に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/2/13 - 3/20NYプラチナ相場は0.98%の大幅高で3日続伸。6日(978.2)以来、2週間ぶりの水準を回復し、流れとしてはほぼニュートラルな状態まで戻した様子も高値では16日急騰時の973.8ドルにわずかに届かず、2月末までの上昇トレンドをサポートしてきた20日移動平均線にも届かず。目先はこの980ドル付近が抵抗水準にもなりやすく、早めに突破出来れば20日移動平均線に支えられ、いずれ1000ドルの大台再トライへと向う展開も。

ドル円・日足チャート 2017/2/14 - 3/20ドル円は0.14%の小幅ドル安円高となって5営業日続落、2月24日(112.14)以来3週間ぶりのドル安円高水準。ドイツでのG20財務相・中央銀行総裁会議の声明から「保護主義に対抗」の文言が外されたことによる影響は今のところ限定的。しかし、今後の2国間交渉での円高牽制への警戒感は残り、米10年債利回りも2.6%で頭打ち後の反落基調継続、日米金利差も縮小傾向が続き、ドル円は上値を押さえられやすい状況が継続。短期的な円高目安112円後半に到達していることで、さらなる円高は進み難い状況とも思われるが、今年安値111円後半も意識されやすい。113円60銭台で水平移動中の20日移動平均線が目先の抵抗線に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/20終値とチャート

3連休明け、21日の国内金価格は0.1%の小幅安となり、3日ぶりの反落。短期急落局面からの反発の流れも今朝の円高圧力に押されて失速気味。下値目安4700円近辺を目指した流れも終息したとは言い切れず、若干の下値警戒感を抱えた状態で4730円台から4790円までのレンジで新たに保ち合い形成の様相も。

プラチナ価格は0.72%の反発で3月8日(3788)以来の水準に。抵抗線となりつつあった90日移動平均線をわずかに上抜け、反発局面継続への再トライへ。90日線にサポートされれば3800円台回復への可能性再拡大へ。ただし、小幅保ち合い下限3740円割れの場合には3700円割れへの警戒感も。
※参考:金プラチナ国内価格3/21とチャート

2017年03月21日(火)時点の相場
国内金:4,773 円 3/21(火) ▼5(0.10%)
国内プラチナ:3,768 円 3/21(火) ▲27(0.72%)
NY金:1,234.0 ドル 3/20(月) ▲3.8(0.31%)
NYプラチナ:972.4 ドル 3/20(月) ▲9.4(0.98%)
ドル円:112.55 円 3/20(月) ▼0.16(0.14%)
→3/20(月)のその他主要マーケット指標

←賃金上昇率にもACピーク水準到達警戒感 03/22(水)
→ミシガン大消費者信頼感指数は好調、5年インフレ期待は過去最低 03/18(土)
→米地区連銀とISM製造業景況指数はそろそろピーク水準に 03/17(金)
→FF金利引き上げ、見通し据え置きで米10年債利回り急落、金急騰 03/16(木)

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