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0.2%vs2.7%の米1-3月期GDPは0.7%、それでもドル高?
更新日:2017年04月29日(土)
米・雇用コスト指数 2017年第1四半期アトランタ連銀のGDPNowでは前期比年率で+0.2%、NY連銀のNowcastでは+2.7%。直前の予想は両極端に分かれていた米1-3月期GDP速報値、市場の予想では間を取って1.0%前後が多かったようですが、結果はこれを下回る+0.7%。前期の+2.1%からは大きく失速し、3年ぶりの低水準となりました。
しかし、この発表後には一時的ながらも金利急騰とともにドル高の流れが急加速しました。

ある程度の下振れ予想は多かったと思われることに加え、付随指標ではインフレ加速の兆しが見られたことが要因と思われます。
1-3月期のGDP価格指数は予想を上回り、前期比年率で+2.3%へと上昇、コアPCEも前四半期の+1.3%から+2.0%へと上昇。

さらに、雇用コスト指数も前四半期の+0.5%から+0.8%へと大幅上昇。2007年第4四半期以来、9年ぶりの高水準となっています。
企業が負担する雇用関連のコスト、つまり賃金がそのほとんどを占めるこの指数が上昇すれば、賃金上昇を示唆することとなり、インフレ上昇要因となります。

金融危機前の水準を回復した形となった四半期単位の雇用コスト指数と、月次の賃金・インフレ指数ではその推移に若干の違いも見られ、3月時点では失速傾向を示す兆候も見られていました。今後のこれらの指数動向を注目する必要はありそうです。

まずは、少なくとも「緩やかに上昇」傾向は維持する賃金上昇率の4月分を次週、ゴールデンウィーク終盤に確認することになります。

NY金・日足チャート 2017/3/24 - 4/2828日のNY金相場は0.19%の小幅続伸。欧州市場などが3連休前となる週末と月末はリスクオフ一服状態で取引も閑散。米1-3月期GDP速報値下振れも雇用コストやインフレ指標上振れを受けて金利上昇、ドル高の流れとなる場面でも金の下げ幅は限定的に。上下の値幅5.7ドルは2014年6月以来、2年10カ月ぶりの小動き。今朝もミサイル発射した北朝鮮を巡る警戒感は市場への影響度こそ低下傾向も、まだくすぶり続ける状況にあり、トランプ政策動向とともにリスク要因。目先は1260ドル台から1280ドル近辺までを主要レンジに月初の米経済指標動向に左右される展開に。
週間ベースでは-20.8ドル(1.61%)で4週間ぶりの反落、月間では+21.0ドル(1.68%)の反発。

NYプラチナ・日足チャート 2017/3/24 - 4/28NYプラチナ相場はわずかに0.1ドルの反落、終値では3日連続948ドル台と横ばい推移。1日の変動幅は10ドルにとどまり、今年の平均値幅17.8ドルの半分強の値動き。目先、940ドル台から980ドルまでを主要レンジとし、上限突破なら1000ドルの大台トライへの流れへ、下方向には940ドル付近が短期サポート水準。ただし940ドル割れの場合には、一時的でなければ下落トレンド再開の可能性となり、900ドル割れも想定されるような展開も。
週間ベースでは-28.9ドル(2.96%)で4週間ぶりの反落。月間では+0.5ドル(0.05%)と小反発、ただし長い上ヒゲを残し、20カ月移動平均線(971.7ドル)上抜けトライに失敗した形。

ドル円・日足チャート 2017/3/27 - 4/28ドル円は0.18%のドル高円安で小幅に続伸。米GDP発表後には米10年債利回り急騰とともにドル高円安急進、しかし111円70銭台では失速、3日連続で111円60-70銭台が抜け切れずに反落した形。米10年債利回りの反発が2.3%ラインで頭打ちとなっていることや、月初の米指標でもそれほど好結果は予想されないことなども上値を押さえる要因に。ただし、予想外の指標結果などをきっかけに112円台を回復することになれば、ドル高円安方向へと加速しやすい状況となり、3月高値付近、114円台を目指すような流れに発展する可能性も。
週間では+2.34円(2.14%)で続伸、週間上昇率では昨年12月以来4カ月ぶりの大幅高。月間ではわずかに+0.1円(0.09%)ながら今年初のドル高円安、長い下ヒゲ陽線で反発示唆も20カ月移動平均線(112.10円)に上値を押さえられる状態。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/28終値とチャート

2017年04月29日(土)時点の相場
国内金:4,832 円 4/28(金) ▼14(0.29%)
国内プラチナ:3,636 円 4/28(金) ▼12(0.33%)
NY金:1,268.3 ドル 4/28(金) ▲2.4(0.19%)
NYプラチナ:948.7 ドル 4/28(金) ▼0.1(0.01%)
ドル円:111.45 円 4/28(金) ▲0.20(0.18%)
→4/28(金)のその他主要マーケット指標

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