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「減速は一時的」を裏付ける4月雇用統計も賃金上昇率は減速維持
更新日:2017年05月06日(土)
米雇用統計・平均時給と賃金上昇率 2017年4月4月の米雇用統計で平均時給は26.19ドルとなり、3月の26.12ドルからは0.27%の上昇。前年同月比では+2.55%となり、3月の+2.59%から減速。
前年比での賃金上昇率は、12月に+2.85%まで上昇し、2009年6月以来7年半ぶりの水準となり、2月にも+2.84%を記録していました。
2016年後半からは、前年比+2.6%付近から+2.8%前後までのレンジで保ち合いを形成しています。
2月のレンジ上限から3月にレンジ下限まで急失速していたことから、4月には反発も予想されましたが逆に下限割れ、2016年5月(+2.52%)以来11カ月ぶりの低水準へと減速状態を維持する結果となりました。

その反面、雇用者数の伸びは3月の低迷から4月は前月比+20万人台へと急加速。失業率も9年11カ月ぶりとなる4.4%まで低下。
これ以外にもパートタイム労働を余儀なくされる人なども含み、不完全失業率などとも呼ばれる「U6失業率」は3月の8.9%から8.6%へと急低下し、2007年11月(8.4%)以来、9年5カ月ぶりの低水準、回復目安8.8%も達成。
また、27週(半年)以上の失業が続く「長期失業者の割合」も3月の23.3%から22.6%へと急低下、2009年1月(22.6%)以来8年3カ月ぶりの低水準となっています。ただし、回復目安19.1%にはもう少し。

労働参加率は11カ月ぶりの高水準となっていた2-3月の63%から62.9%に低下したものの、これと賃金上昇率以外は総じて好結果、急加速とも言える状態となり、「第1四半期の成長減速は一時的」にとどまる可能性が高いとしたFOMC声明文の内容を裏付ける結果となったようです。

この結果を受けてCMEフェドウォッチでの6月利上げ確率は78.5%まで急騰し、今年2回めの利上げをほぼ織り込む状態となってきました。
ただし、今年3回目の利上げを今後織り込んで行く為には、賃金上昇率の減速も一時的となり、+2.8%超へと加速していく必要性はありそうです。

NY金・日足チャート 2017/3/31 - 5/55日のNY金相場は0.14%の小幅安で3日続落。Uターンラッシュも始まる東京市場連休後半の正午過ぎ、月末のOPEC会合では協調減産延長合意も減産幅拡大の可能性は低いとの報道で原油相場が約半年ぶりとなる43ドル台まで急落、リスク回避急進で金は1220ドル台から30ドル台へと急騰。その後協調減産にロシアも同調との見方も伝えられ、原油相場はNY市場にかけて元の水準を超えて46ドル台まで反発。リスク回避の巻き戻しの流れで金は元の水準1220ドル台へと反落。この途中での発表となった米4月雇用統計では強弱入り交じる結果に一時乱高下も流れは変わらず。結果的に金は前日安値こそ下回らなかったが、長めの上ヒゲ陰線となって下げ止まり感には乏しい状況。水準的には2月揉み合い下限と90日移動平均線付近で下げ止まるにも都合の良いところだが、週明けの仏大統領決定後にはもう一段の売りも警戒されるところ。1月半ばの保ち合い水準でもある1210ドルから1200ドルの大台までは比較的強めのサポート水準に。
週間ベースでは-41.4ドル(3.26%)の続落。週間の下げ幅としては昨年11月7日からの週(-80.2ドル、6.15%)以来半年ぶりの大幅安。

NYプラチナ・日足チャート 2017/3/31 - 5/5NYプラチナ相場は0.28%の小幅続伸。金に追随する展開からNY市場での下げは限定的となり、910ドル台を維持。この日の安値は902ドルまで、前日までに何度も試した900ドルの大台割れを回避しての反発となり、いったん下げ止まりへの可能性も示した形。金との価格差も過去最大付近となる344.1ドルまで拡大した2日前から316.7ドルへと急縮小。価格差縮小でプラチナ反発、の展開への可能性も示唆。この流れが続くなら、反発の目安としては今年高値となった2月末から今年安値となった4日安値までの38.2%戻しで3月半ば以降の保ち合い水準となる950ドルまで戻せるかどうかが当面の課題。ただし反落の展開で900ドルの大台割れの場合には昨年12月安値圏880ドル台までの一段安も。
週間では-38.5ドル(4.06%)で続落。

ドル円・日足チャート 2017/4/3 - 5/5ドル円は0.29%のドル高円安へと反発。たるみを残しながらも良好な結果となった4月雇用統計では一時乱高下の反応も、原油価格急落からの戻り局面とともにドル高円安の流れ継続、セントルイス、サンフランシスコ、ボストンの各連銀総裁が口を揃えてバランスシート縮小を支持したことなどもこの流れをサポート。しかし米10年債利回りの伸び悩み、ユーロ高に押されてのドルインデックス低下の流れでドル円の上値も限定的に。週明け朝には抵抗線となりつつある113円をしっかりと上抜ける可能性もあり、当面の上値目安114円台に向けて上値を伸ばす展開も。ただし112円台前半へと反落するようなことがあれば111円台前半までの調整も。
週間では+1.34円(1.2%)となり、今年初の3週続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/5終値とチャート

2017年05月06日(土)時点の相場
国内金:4,839 円 5/2(火) ▼24(0.49%)
国内プラチナ:3,610 円 5/2(火) ▼39(1.07%)
NY金:1,226.9 ドル 5/5(金) ▼1.7(0.14%)
NYプラチナ:910.2 ドル 5/5(金) ▲2.5(0.28%)
ドル円:112.79 円 5/5(金) ▲0.33(0.29%)
→5/5(金)のその他主要マーケット指標

←マクロン勝利でもリスクオンは「前進」せず、金は急落後に反発 05/08(月)
→世界の金需要 2017年第1四半期 05/05(金)
→ISM非製造業景況指数上振れも雇用は失速、も一時的か 05/04(木)
→4月製造業PMI、世界の主要国ほぼ全てが加速基調だが 05/03(水)

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