ユーロ圏消費者信頼感指数は6月速報値で16年ぶり高水準
更新日:2017年06月23日(金)
欧州委員会が22日発表した景況感指数のなかで、ユーロ圏消費者信頼感指数の6月速報値は-1.3。市場予想の-3.0程度を上回り、5月の-3.3からは2ポイント上昇。近年最大となっていたリーマンショック前、2007年5月の-1.5も上回り、2001年4月の-0.9以来、16年2カ月ぶりの高水準となっています。
また、6カ月平均でも5月の-4.8から6月は-4.1となり、2007年10月(-3.9)以来9年8カ月ぶりの高水準、基準線となる1985年以降のユーロ圏長期平均-12.2を大きく上回る水準での上昇傾向が続きます。
なお、全28カ国のEU消費者信頼感指数も-2.2となり、2015年3月(-2.0)以来2年3カ月ぶりの高水準となっていますが、全19カ国のユーロ圏には劣る状況です。
英国のEU離脱に伴い、今後はユーロ圏とEUとの格差が拡大することも考えられます。しかし、スタートしたEU離脱交渉のなかで波乱が生じるようなら、EUにもユーロ圏にも影響が及ぶことにもなりそうです。
少なくとも当面は、好調なドイツに牽引される形でのユーロ圏の好調は持続されそうな勢いで、テーパリングへと向うECBの支援材料にもなりそうです。
貿易不均衡を悪とするトランプ米大統領を牽制するように、メルケル独首相は今週、「強い欧州経済は米国にとっても良いこと」と発言していました。
22日のNY金相場は0.29%の小幅続伸。原油相場の急落局面一服で落ち着きを取り戻した日、オバマケア改廃案公表にも先行き不透明感は残り、米銀のストレステストは問題なくクリアも市場反応は限定的となり、米株市場なども小動きとなってNYダウは小幅に3日続落。金の値動きも10ドル弱と限定的、時間外に1250ドル台へと小反発の状態からNY午後には一時1250ドル割れ。結果的に90日移動平均線(1250.9)が目先の抵抗線となってしまった形に。しかし、今朝の時間外では再び1250ドル台での推移となり、1240ドルから1280ドルまでのレンジ大枠内で1260ドルが目先の抵抗水準候補。しばらくは堅そうに見える1240ドルのサポートを割り込んだ場合には1220ドル前後が次の下値目安に。
NYプラチナ相場は0.15%の小反落。930ドル台へと反発の兆しも長続きせず、NY市場でわずかに株高ドル高優勢の流れに値を下げた金に追随しての反落、ただし下値も920ドル前半までと限定的に。あらためて狭いレンジで930ドルの上限トライと920ドルの下限を試す保ち合い相場継続へ。上限トライ成功なら950ドル付近まで、下限を割れると900ドル割れが次の目安水準に。
ドル円はほぼ横ばい推移もわずかに0.04%のドル安円高となって小幅に3日続落。原油相場の反発に連れる形でNY市場にかけて110円90銭台から111円半ばへと反発。しかし目標水準到達後はこの111円半ばが上値抵抗線となりつつある状態に。しかし、19日の70銭ほどの陽線の範囲内で3日連続小幅陰線を形成する「上げ三法」で上昇トレンド継続サイン。111円台後半へと水準を切り上げ、90日移動平均線(111.68)を上抜けできれば112円台半ばまでの上昇も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場6/22終値とチャート
23日の国内金価格は0.1%の小幅続伸で4800円を回復。しかし、水平状態となってきた
90日移動平均線(4809)が抵抗線となり、4770円までのレンジで小幅保ち合い継続。保ち合い上放れなら上値目標は6月高値圏4860円台、下放れなら下値目標4700円近辺へ。
週間ベースではわずかに-3円(0.06%)となり、3週続落。
プラチナ価格は0.48%の反落で保ち合い上抜けからの巻き戻し。ゆるやかな反発傾向への兆しは残るものの、あらためて3540円台から3580円までが目先の上下の節目となり、NYプラチナの小幅保ち合いブレイク待ちへ。上方向への再トライとなれば当面の上値目標は3660円台辺りまで、下値トライ再開なら3470円台が下値目標に。
週間ベースでは+16円(0.45%)となり4週ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ国内価格6/23とチャート
2017年06月23日(金)時点の相場
国内金:4,800 円 6/23(金)
▲5(
0.10%)
国内プラチナ:3,558 円 6/23(金)
▼17(
0.48%)
NY金:1,249.4 ドル 6/22(木)
▲3.6(
0.29%)
NYプラチナ:925.6 ドル 6/22(木)
▼1.4(
0.15%)
ドル円:111.32 円 6/22(木)
▼0.05(
0.04%)
6/22(木)のその他主要マーケット指標
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