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★金プラチナ短期相場観★

ドラギ発言でユーロドルは2年8カ月ぶり高値、NY金は1年ぶり高値
更新日:2017年09月08日(金)
NY金と米10年債利回り 2017年9月7日予定どおり現状維持を決めた欧州中央銀行(ECB)理事会後の会見で、ドラギECB総裁が「10月に決定を下す」と発言したことで、実質テーパリング示唆と解釈した市場ではユーロ買いドル売りの流れが急加速する展開となりました。
ユーロドルは8月末高値1.2069ドル台こそわずかにとどかなかったものの、NY終値では1.2020ドル台へと水準を切り上げ、2014年12月末以来、2年8カ月ぶりのユーロ高ドル安水準に到達しました。

この流れを受けてドルインデックスは2015年以降のサポート水準をわずかに下抜け、これも2年8カ月ぶりの低水準とドル安の流れが止まりません。
同様に米10年債利回りも今年最低水準の2.10%近辺での揉み合いを下抜ける形となり、昨年11月の米大統領選の時に上抜けた2%ラインに迫る2.0%台、10カ月ぶりの水準へと低下。
これに牽引される形でドル円も今年安値を更新し、一時108円割れ寸前まで下落。

ドル安・米長期金利低下の流れにサポートされるNY金は堅調推移がとまらず、1年ぶり高値となる1350ドル台へと水準を切り上げています。
とりわけ、この夏場に金は急騰、米10年債利回りは急落の逆連動状態が続き、それぞれ節目の1300ドルと2.15%近辺を突き抜けた流れがさらに加速した状態となってきました。

この週末にかけて朝鮮半島の地政学リスクへの警戒感が一段と高まるようなことがあれば、安全資産の米債買い(金利低下)と金買いは、さらに進行する可能性も高まりそうです。
時期的にはまだ想定は難しい状況ですが、いずれリスク回避緩和でこの流れが巻き戻された場合、米10年債利回りが2.15%超へと反発しない限り、NY金は1300ドル台を維持することになりそうです。

NY金・日足チャート 2017/8/3 - 9/77日のNY金相場は0.84%の反発。前日の小幅安が格好の押し目となったかのようにジリ高の展開、ドラギECB総裁会見を経て水準を切り上げると昨年9月6日(1354.0)以来、1年ぶりに1350ドル台に到達。ドル安と米長期金利低下の流れと地政学リスクによって下支えされる状態が続き、もう一段の上値トライの可能性も浮上、短期上値目安は2016年高値に迫る1360ドル台まで。1330ドル台が下値サポートとなり、割り込んだ場合にはここまでの上昇幅の23.6%戻し(1319.7)となる1310ドル台までが調整目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/8/3 - 9/7NYプラチナ相場は3日ぶりの反発で0.96%の大幅高。ユーロ高と金の反発に連れる形での急反発となり、3月1日(1018.9)以来、半年ぶりの高値水準。NY引け後には1020ドル台へとさらに水準を切り上げ、1000ドルの大台回復後の上値目標水準となっていた1020ドル台にようやく到達。短期的には達成感も生じやすいところで、この日は日本のスバルも2020年をめどにディーゼル車の製造・販売からの撤退を表明するなど、長期的には相変わらずアゲンスト材料も続く状況。しかし、短期的には金の高止まりに牽引される状態。990ドル台のサポート水準はしばらく有効か。

ドル円・日足チャート 2017/8/4 - 9/7ドル円は0.69%のドル安円高へと反落し、今年安値を更新。終値では4月18日の108円40銭台とほぼ同水準となったものの、安値では昨年11月15日以来、ほぼ10カ月ぶりのドル安円高水準となる108円00銭台まで下落。足下では直近安値を更新したことにより、もう一段の下値トライを試す可能性もあり、短期的な下値目安は107円台後半程度まで。既にあと一歩の水準まで下げた状態となり、何もなければこれで反転への可能性も。ただし、週末から週明けにかけて地政学リスク等が高まり、円高圧力が一時的に強まった場合には急落リスクも警戒され、その場合には106円台も意識されるような展開も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/7終値とチャート

8日の国内金価格は0.5%高となって4日ぶりの反発。限定的な調整局面を終えて高値圏での保ち合い形成へ。ドル安金利低下、円高金高の流れが強まる局面にはあるものの、短期的にはここからさらに加速するような状況ではないのではないか、とも思われる状況。目先、5050円超へと高値更新なら5090円程度まで上値余地拡大へ、5000円の保ち合い下限割れの場合には38.2%戻し付近となる4940円前後までが下値目安に。ただし想定外の事態が起きるようなら一時的には上方向へと突き抜ける可能性も否定はできないところ。
週間ベースでは+26円(0.52%)となり、半年ぶりの5週続伸。

プラチナ価格は4日ぶりの反発で0.93%の上昇。短期上昇トレンド終息へと向っていた流れが巻き戻され、高値保ち合いを形成し、一段高への可能性も復活か。3820円超へと直近高値更新なら次の上値目安は3860円台辺りまで、ただし3760円台のサポート水準割れなら3700円近辺までの大幅調整局面入りも。
週間ベースでは+23円(0.61%)、7カ月ぶりの3週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格9/8とチャート

2017年09月08日(金)時点の相場
国内金:5,028 円 9/8(金) ▲25(0.50%)
国内プラチナ:3,803 円 9/8(金) ▲35(0.93%)
NY金:1,350.3 ドル 9/7(木) ▲11.3(0.84%)
NYプラチナ:1,016.8 ドル 9/7(木) ▲9.7(0.96%)
ドル円:108.43 円 9/7(木) ▼0.76(0.69%)
→9/7(木)のその他主要マーケット指標

←米労働生産性上方改訂も労働コスト下方改訂で低インフレ懸念拡大 09/09(土)
→世界のプラチナ需給 2017年第2四半期 09/07(木)
→低インフレ懸念に製造業受注も3年ぶり低水準、金は1年ぶり高値 09/06(水)
→北朝鮮リスクと金価格高騰、新興国通貨高ドル安 09/05(火)

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