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消費者物価は下げ止まり、反発の兆しも北朝鮮ICBMリスクで相殺
更新日:2017年09月15日(金)
米・消費者物価指数(CPI) 2017年8月米労働省発表の8月消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で+1.9%。市場予想の+1.8%を上回り、7月の+1.7%からも0.2%の上昇し、2カ月続伸となっています。市場反応としては、素直にこれを好感する形でドル買い急進となり、金は下落しました。その後の北朝鮮ミサイル警戒報道などもあって流れは巻き戻される形とはなったものの、市場の12月利上げ織り込み度は前日の41.3%から50.9%へと急騰しています。1週間前には31%まで落ち込んでいいた状態から、インフレ上昇の兆しと捉えた市場認識としては、にわかに年内追加利上げ観測再燃となってきました。

なお、食品とエネルギー関連を除くコアCPIは前年比+1.7%となり、これも市場予想の+1.6%を上回って横ばい推移。減速傾向継続予想に反しての横ばいとなり、4カ月連続の+1.7%。コアCPIも下げ止まりの可能性を示唆する形となっています。

これで6月にはCPI(1.6)がコアCPI(1.7)を下抜けてデッドクロス、さらなるインフレ鈍化リスクが警戒された状態から、7月には両者ともに1.7%、そしてこの8月にはCPIが横ばい状態のコアCPIを上抜けてゴールデンクロス。インフレ再上昇への可能性を示唆する形となりました。

ただし、内訳ではガソリン価格が前年比+10.4%と7月の+3.0%から大幅加速したことが今回のCPI上昇上昇の大きな要因となっています。
ハリケーンによる影響も考えられ、これが剥落する10月以降には減速も予想されます。
また、航空運賃は前年比-3.2%(7月は-2.5%)、中古車は-3.8%(7月-4.1%)、携帯電話サービス料は-13.2%(7月-13.3%)など、値下げによる影響期間が続いているものもあり、本格的な加速(の可能性)にはもう少し時間が必要となるものと予想されます。

NY金・日足チャート 2017/8/10 - 9/1414日のNY金相場は0.1%の小幅高で4日ぶりの反発。北朝鮮のミサイル発射が懸念されるなか、1320ドル台後半での保ち合い推移から英BOEが近いうちの利上げを示唆したことでポンドが急騰すると、ポンド円の上昇に連れて円全面安でドル円も上昇、NY金は小幅に下落。その後発表された米8月CPIは上振れ、失業保険申請件数は高止まりにもハリケーンによる影響が予想を下回ったことで安心感。米長期金利急騰とドル買い急進に伴い、NY金は半月ぶりの1320ドル割れへと急落。しかし、この流れも長くは続かず、「北朝鮮ICBM発射の兆候」報道を受けて逆流すると1320ドル台後半へと反発。そして今朝のICBMと思われるミサイル発射を受けて1330ドル後半へと一段高。
今朝の東京市場でも高止まり、結果的には20日移動平均(1318.4)付近まで一時的に急落し、短期調整目安にワンタッチして反発した格好に。目先は1310ドル台再トライの可能性を残して上限1350ドルまでのレンジで保ち合い継続へ。

NYプラチナ・日足チャート 2017/8/10 - 9/14NYプラチナ相場は0.23%安となって5日続落、8月25日(979.1)以来3週間ぶりの安値水準。5日続落となるのは昨年10月初旬以来、11カ月ぶり。5日続落以上は昨年3回、2015年には7回、2014年も6回。米指標発表後の下落局面では978ドルまでと限定的となって今朝には980ドル台後半へと反発。短期下値目安970ドル台までは一応到達した形での反発となっているものの、再度安値トライと若干の行き過ぎ程度まではありうる状況か。金との反発力の差が金との価格差に反映されて348.4ドルと過去最大を更新。

ドル円・日足チャート 2017/8/11 - 9/14ドル円は0.23%のドル安円高となって4日ぶりの反落。米CPIの下げ止まりを好感する形で米10年債利回り上昇とともに急騰すると8月4日以来1カ月ぶりの111円台にワンタッチ。長い上ヒゲを残して反落すると、今朝の北朝鮮リスクによる円高局面からの反発では長い下ヒゲを形成。110円台前半をコアレンジとして111円付近では戻り売り圧力が、109円半ばでは買い戻し圧力が強まる状態に。と同時に北朝鮮リスクは絶好の押し目形成場面となりつつあり、米指標改善傾向とともに徐々にドル高円安傾向が強まりそうな様子も。この夏の下落幅の半値戻し110円90銭台が抵抗水準となる状態が続き、ここをしっかり超えると61.8%戻しとなる111円70銭台辺りまでが次の上値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/14終値とチャート

15日の国内金価格は0.48%の反発、10日ぶりに今年高値5045円へと再浮上。高値保ち合い状態から、北朝鮮のミサイル発射によって再び価格も押し上げられた形に。しかし、ここから国内3連休明けまでにさらにリスク回避が強まるような事態は予想されず、むしろ米経済指標の上向き傾向も目につき始める可能性もあり、NY金の調整が進むようなら国内価格も大きく水準を切り下げる展開も警戒される。5020円を割り込めば9月安値4980円台も下抜けて4960円台辺りまでの調整も。ただし、予想外の展開で上値トライ再開となるようなら、目安としては2年前の6月高値圏、5080円台から5100円辺りまで。
週間ベースでは+17円(0.34%)、昨年3月以来1年半ぶりとなる6週続伸。

プラチナ価格は0.19%の小反発。北朝鮮リスクによる反発も限定的となり、調整局面入りした流れを若干遅らせた程度の影響か。引き続き3800円台が当面の上限となり、調整進行で3730円台を割り込めば少なくとも3700円割れ、3690円前後までが目先の下値目安に。下げ幅拡大となれば夏場の上昇分の半値戻しとなる3670円台が次の目安水準にも。金との価格差は1293円へと過去最大を更新。
週間では-51円(1.34%)となり、4週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ国内価格9/15とチャート

2017年09月15日(金)時点の相場
国内金:5,045 円 9/15(金) ▲24(0.48%)
国内プラチナ:3,752 円 9/15(金) ▲7(0.19%)
NY金:1,329.3 ドル 9/14(木) ▲1.3(0.10%)
NYプラチナ:980.9 ドル 9/14(木) ▼2.3(0.23%)
ドル円:110.24 円 9/14(木) ▼0.25(0.23%)
→9/14(木)のその他主要マーケット指標

←小売売上高は今年最低、鉱工業生産は8年ぶり低水準で円安失速 09/16(土)
→米8月生産者物価は2%回復も予想に届かず、注目は消費者物価へ 09/14(木)
→米JOLTS求人件数は2カ月連続の過去最大更新もドルの上値は重く 09/13(水)
→ドル安は大きく巻き戻し、低インフレ懸念は巻き戻されず 09/12(火)

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