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NY連銀消費者調査でのインフレ期待値は一足先に底入れ反発へ
更新日:2017年11月14日(火)
NY連銀消費者調査・インフレ期待 2017年10月10月のNY連銀消費者調査では、1年先のインフレ期待値の中央値は前年比+2.61%となり、9月の2.54%から上昇、4月(2.79)以来半年ぶりの水準。1年7カ月ぶり低水準となっていた8月の2.49%からは2カ月連続の上昇で底入れ反発の兆しとなりつつあります。
3年先のインフレ期待値も+2.81%となり、9月の2.80%からはわずかに上昇し2カ月連続の上昇でこれも半年ぶりの水準。5月の2.47%が1年4カ月ぶりの低水準となって底入れ、反発基調が続く状況となってきたようです。
また、1年先よりも3年先のほうが高い、スティープ化の関係を維持する健全な形となってきています。

NY原油価格が6月の月間平均45.2ドルから10月の51.59ドルまで4カ月連続で上昇していることも、インフレ期待値の押し上げに影響しているものと思われます。

水曜日に発表される米10月の消費者物価指数(CPI)の市場予想値は、前年比+2.0%との予想が大勢で、9月の+2.2%からはやや鈍化予想となっています。ハリケーンによるガソリン価格高騰の影響が剥落、との見方が強いようです。また、食品とエネルギー関連を除くコアCPIは前年比+1.7%と6カ月連速の横ばい推移との予想が主流となっています。

実体経済を肌で感じる消費者が予想するインフレ動向に、実際のインフレ率が追いつかない状況が続いているようです。

NY金・日足チャート 2017/10/10 - 11/1313日のNY金相場は0.37%の反発。先週末の小幅急落後の水準1270ドル半ばでの小康状態を維持したまま週明けNY市場へ。米税制改革の年内実施に向けての不透明感が続くなか、米株安ドル安の流れが強まる場面ではわずかに水準を切り上げるも1280ドルでは上値を押さえられ、値動きは限定的に。この日の値幅5.5ドルは8月7日(4.3ドル)以来3カ月ぶりで今年3番めの小動き。ゆるやかな反発基調優勢の流れのなかで1270-90ドルのレンジ相場が続き、やや下降軌道となってきた20日移動平均線(1278.7)との攻防も継続。伸び悩み継続が予想される米インフレ指標などで予想外の結果があれば動意づくきっかけにも。レンジブレイクなら上下30ドル程度の値幅が目先の変動目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2017/10/10 - 11/13NYプラチナ相場も0.38%の小反発。NY市場で若干の反発基調もレンジ上限940ドルには少し届かず失速。日足レベルでは少しづつ下値を切り上げるフラッグ状態の保ち合いを形成し、動き出しのきっかけを待つ状態。足下では20日移動平均線(928.2)にサポートされる状態となり、堅調そうな流れは続くものの、20日線自体が下降し始めて失速警戒感も。レンジを上方ブレイクできれば9月以降の下落幅の半値戻し960ドル近辺が目標水準に。

ドル円・日足チャート 2017/10/10 - 11/13ドル円は0.12%の小幅ドル高円安となってわずかに続伸、も113円台半ばでほぼ横ばい推移。東京市場終盤から欧州市場にかけては調整安が急速に進行した株安の流れと米長期金利の低下に連れる形で113円20銭台まで下落。しかし米株の持ち直しと金利の反発とともに113円半ばを回復。結果的に4日連続113円台前半で反発する底堅さ。ただし、日足レベルでは上値が徐々に切り下がる逆フラッグ状態の保ち合いとなり、下値警戒感も続く状況。米インフレ指標が予想以上の低調となったりすると、113円台割れも想定され、そうなると112円前後までが下値目安に。逆の展開で114円台へと反発するとドル高の流れが強まり、116円台が次の上値目標にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/13終値とチャート

14日の国内金価格は0.22%の小幅高で3日ぶりの反発。方向感が定まらない状況のなか、下振れ警戒感が若干強まった状態を巻き戻すまでには至らず、概ね横ばい推移の保ち合い継続のなかでもどちらかと言えば下方リスク優勢へと傾斜中。5000円台を維持し続けることが出来ず、再度4990円以下へと下値トライの動きとなれば長期保ち合いからの下抜けに伴う大幅下落リスク再燃へ。逆の展開で5030円台へと保ち合い上抜けなら大幅上昇にも。

プラチナ価格も0.27%安の反発。NYプラチナと同様に下値を切り上げるフラッグ形状の保ち合いを形成し、ゆるやかに上昇傾向となってきた90日移動平均線を9日移動平均線がゴールデンクロス。21日線も90日線をゴールデンクロスに向かえば上昇基調が強まり、大幅高への流れをサポートすることに。3670円の節目を突破すると次の上値目標は9月初旬の高値保ち合い圏となる3770円近辺へ。
※参考:金プラチナ国内価格11/14とチャート

2017年11月14日(火)時点の相場
国内金:5,001 円 11/14(火) ▲11(0.22%)
国内プラチナ:3,652 円 11/14(火) ▲10(0.27%)
NY金:1,278.9 ドル 11/13(月) ▲4.7(0.37%)
NYプラチナ:935.6 ドル 11/13(月) ▲3.5(0.38%)
ドル円:113.62 円 11/13(月) ▲0.13(0.12%)
→11/13(月)のその他主要マーケット指標

←GDP上振れのドイツZEW景況感指数もピーク水準でユーロ急騰も 11/15(水)
→方向感なく高値保ち合い続く国内金価格、急落リスクも? 11/13(月)
→ミシガン大消費者信頼感指数も株価にもピークアウト警戒感 11/11(土)
→世界の金需要・2017年第3四半期=8年ぶり低水準 11/10(金)

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