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期待インフレ率上昇で実質金利低下、NY金の調整は1290ドルも
更新日:2018年01月10日(水)
実質金利とNY金 2018年1月8日米10年債利回りから10年期待インフレ率を差し引いて示される実質金利とNY金価格とは、逆相関が強くなりやすい関係性にあります。
1月8日時点での実質金利とNY金との90間相関係数は-0.813。米10年債利回りとの相関係数-0.6537より強く、この傾向はこれ以前も同様で昨年秋には-0.92台まで強まった時期もありました。

NY金が12月半ばの1240ドル台から年初にかけて1320ドル台まで急騰したのに対し、米10年債利回りは2.40台から2.50台の範囲での変動にとどまり、期待インフレ率は1.87から2.02%まで上昇しています。この結果、実質金利は12月20日の0.58%から1月5日には0.46%まで低下しました。

実質金利低下とともにNY金は上昇基調を強めてきましたが、短期的にはやや上げ過ぎの可能性もありそうです。
実質金利とNY金との逆相関関係が急速に弱まる局面を迎えているのか、もしそうでなければ、NY金は1290ドル近辺までの調整もあり得そうです。

NY金・日足チャート 2017/12/4 - 1/99日のNY金相場は0.51%の続落。原油高が続きNY原油は2014年12月9日(63.8)以来、3年1カ月ぶりの高値水準となってインフレ押し上げへの思惑、米株主要3指数揃っての最高値更新も続く適温相場、ユーロ安ドル高の流れも続くドル高地合い。一方的な上昇局面を形成した金の調整進行には都合の良い背景もあり、NY朝には一時1310ドル割れ。切りの良い水準でいったん下げ止まって今朝の時間外でも1310ドル近辺での推移。調整幅としてはまだ控えめ、23.6%戻し(1306.3)から38.2%戻し(1293.3)程度までの調整が入ってもおかしくはなく、90日移動平均線(1290.2)を維持する限りは緩やかな上昇基調継続へ。

NYプラチナ・日足チャート 2017/12/4 - 1/9NYプラチナ相場は0.42%安となって11日ぶりの反落。金の調整に1日遅れで追随、しかし下げ幅は限定的となり、970ドル前後では下げ渋る様子も。パラジウムが一時1100ドル台まで上昇するなど堅調を維持し、プラチナの割安感が一段とクローズアップされる状況なども下値サポート要因に。金との価格差も年末に過去最大(9月26日の377)水準となる375.1ドルまで拡大していた状態から341.4ドルと11月末以来の水準まで急縮小。23.6%戻し(954.0)近辺まで下げてもトレンドが大きく崩れる訳ではないとの見方も可能か。

ドル円・日足チャート 2017/12/5 - 1/9ドル円は0.4%のドル安円高となって5日ぶりの反落。東京市場で日銀の超長期国債買い入れオペ減額をきっかけに112円半ばまで下げた後は、113円手前まで反発。日銀出口戦略への思惑とこれを否定する見方とが交錯するように112円台後半での保ち合いから、徐々に上値が切り下がり、NY市場では一時112円30銭台まで下落。世界同時株高が続く状況でも為替はドル高円高、ドル円では円高優勢というリスクオフのような情勢に。日足レベルでは三角保ち合い頂点付近で上下に振れながら横ばい推移の保ち合いへと変化。今朝の東京市場でも円高優勢の展開となり、90日移動平均線(112.46)と前日安値112円30銭台を割り込んで下値トライの様相に。112円を割り込むようなら下落トレンドへと向い、当面の下値目安は昨年安値圏となる109円台も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/9終値とチャート

10日の国内金価格は0.96%安となって連騰記録は13日でストップ。NY金の調整と円高が重なり5月8日(-60円、1.24%)以来、8カ月ぶりの大幅反落。NY金の連騰でもドル安円高圧力がそれほど強まらなかったことにより、12月半ばからの上昇幅は271円(5.6%)に達していたこともあり、いったん調整に入ればおのずと下げ幅は拡大傾向に。目先、23.6%戻しの5065円から38.2%戻しとなる5025円辺りまでの調整はやむなし、それ以上となれば短期トレンド逆転にも。調整もそこそこに反発へと向かい、今年高値再更新となるようなら5100円台後半が視野に。

プラチナ価格も1.04%の大幅安となり、7日ぶりの反落。下げ幅としては昨年安値をつけた12月15日(-39円、1.13%)以来1カ月ぶり、でもプラチナの変動幅としてはそれほど珍しくはないレベル。その12月15日から前日までは合計329円、9.6%の上昇。中期トレンド好転に向けてはもう少し下げたとしても再び現状水準付近までは戻したいところ、ただし短期的にはもう一段の調整は自然な流れで今回の上昇局面の23.6%戻しでも3672円が目安に。
※参考:金プラチナ国内価格1/10とチャート

2018年01月10日(水)時点の相場
国内金:5,078 円 1/10(水) ▼49(0.96%)
国内プラチナ:3,711 円 1/10(水) ▼39(1.04%)
NY金:1,313.7 ドル 1/9(火) ▼6.7(0.51%)
NYプラチナ:972.3 ドル 1/9(火) ▼4.1(0.42%)
ドル円:112.65 円 1/9(火) ▼0.45(0.40%)
→1/9(火)のその他主要マーケット指標

←日銀テーパリング警戒の円高に中国の米債購入減額懸念にドル安 01/11(木)
→17年ぶり高水準の12月ユーロ圏消費者信頼感指数にもユーロは調整 01/09(火)
→12日続伸後の金価格には調整の兆しも、プラチナは強気相場入り 01/08(月)
→米12月雇用統計で賃金上昇率は低迷継続、NY金は11日続伸 01/06(土)

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