金プラチナ相場情報
Let's GOLD

★金プラチナ短期相場観★

コアPCEインフレは6年ぶりにFRB目標2%に到達
更新日:2018年06月30日(土)
個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)2018年5月米商務省が発表した5月の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+2.3%。4月の+2.0%から大幅上昇し、2012年3月(2.4)以来6年2カ月ぶりの高水準。
食品とエネルギーを除くコアPCEは前年比+2.0%。4月の+1.8%から上昇し、2012年4月(2.0)以来6年1カ月ぶりの高水準。
いずれも市場予想を上回り、6月FOMCでの年末予想中央値、PCEの2.0%とコアPCEの1.9%を早々に上抜けてFRB目標2%に到達しました。

内訳では、サービス価格が+2.7%で4月の+2.6%から上昇、3カ月連続で+2.6%以上の高水準を維持し、商品価格が4月の+0.6%から5月は+1.4%へと大幅上昇したことが目標到達に大きく貢献しています。
サービス価格のなかでは、エネルギー関連サービスが4月の+8.4%から5月は+12.8%へと急騰し、1年3カ月ぶりの高水準となっています。
原油価格の上昇が影響し、NY原油は月間平均で5月には69.98ドル。2014年11月(75.81)以来、3年半ぶりの高水準。6月の平均価格は67.32ドルへと小幅に低下したことで、PCEインフレの加速も6月には一服も予想されますが、足下ではイランの原油輸出減との思惑からNY原油が74ドル台へと急騰しており、コストプッシュ・インフレを推進してしまう可能性も残されます。

今回の2%到達にも市場反応は限定的となりましたが、CMEのフェドウォッチでは、9月の利上げ確率は73%台から75%台へと小幅上昇。12月に今年4回目の利上げとなる確率は44%から45%台へとわずかに上昇。市場コンセンサスとしては今年3回のまま、という状況ですが、インフレ指標が高水準を維持し続けることになれば、徐々に12月の4回目の利上げ織り込み度も高まり、そう遠くない時期にも50%を超えることにもなりそうです。

通商摩擦リスクに一喜一憂しながらも、インフレ加速基調を背景にドル高優勢の情勢もまだしばらく続くことになりそうです。

NY金・日足チャート 2018/5/25 - 6/2929日のNY金相場は+3.5ドル、0.28%高となって5日ぶりの反発。時間外には一時前日安値をわずかに下回って1247ドル割れ、昨年12月13日(1242.3)以来6カ月半ぶりの安値をつけて反発するとNY市場では前日高値をわずかに上回る1257ドルまで上昇。EU首脳会議では移民問題への対応で合意、ドイツの連立政権崩壊懸念後退を受けてのユーロ高ドル安の流れとなったことにもサポートされ、日足では包み線に近い足型を形成。下値目安1250ドル近辺到達からも反発への可能性を示す形に。ただし、ドル高警戒感も依然として残り、一方的な反発基調への転換も難しいところ。今年高安の23.6%戻しとなる1275ドル付近まで戻せるかどうかも当面のポイントに。
週間では-16.2ドル(1.27%)で3週続落。月間では-50.2ドル(3.85%)、2016年12月以来1年半ぶりとなる3カ月続落、下落率では2016年11月(-102.3ドル、-8.04%)以来1年7カ月ぶりの大幅安。

NYプラチナ・日足チャート 2018/5/25 - 6/29NYプラチナ相場は3日ぶりの反発で0.29%高。時間外での安値更新後には金に連れる形での反発も前日高値に届かず860ドル手前まで。下ヒゲ陽線を形成して反発への可能性もわずかに示すも、下値トライへと動き出した流れは変わらず、830ドル近辺までの一段安への警戒感も残される状況か。ただし、金が反発方向へと流れが変わればプラチナの底打ちも。870ドル台後半以上を回復できれば一段高への流れも期待され、900ドルの大台回復を目指す流れにも。
週間ベースでは-16.2ドル(1.27%)で4週続落。月間では-52.4ドル(5.76%)の反落。下落率では昨年9月(-88.2ドル、-8.83%)以来9カ月ぶりの大幅安。

ドル円・日足チャート 2018/5/28 - 6/29ドル円は25銭程のドル高円安となって4日続伸。5月22日(110.79)以来1カ月ぶりのドル高円安水準に。EU首脳会議での移民対策合意を受けてのユーロ高局面ではリスク回避の一面もあり、ドル円では円安ドル高となって110円80銭近辺まで急騰。トランプ米大統領のWTO脱退模索報道を受けて110円40銭台まで急落後には、ムニューシン米財務長官の否定発言で買い戻されるなど相変わらずの展開も。米5月PCEや6月シカゴPMIの好結果などには反応薄も、米10年債利回りの反発基調に連動する形で一時110円90銭台まで上昇。昨年11月高値から今年3月安値までの61.8%戻し(110.88)の水準でいったん上値を押さえられた形にはなったものの、200日移動平均線(110.19)を超えて流れが変わり始めた可能性は高まり、76.4%戻しとなる112円台前半を目指して上昇トレンド形成も。
週間では+0.80円(0.73%)の反発。月間でも+1.96円(1.80%)の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/29終値とチャート

2018年06月30日(土)時点の相場
国内金:4,749 円 6/29(金) ▼8(0.17%)
国内プラチナ:3,237 円 6/29(金) ▼15(0.46%)
NY金:1,254.5 ドル 6/29(金) ▲3.5(0.28%)
NYプラチナ:857.7 ドル 6/29(金) ▲2.5(0.29%)
ドル円:110.77 円 6/29(金) ▲0.25(0.23%)
→6/29(金)のその他主要マーケット指標

←日足・週足ともにプラチナ価格は9年ぶり安値からの反発を示唆 07/02(月)
→2018年上半期、ユーロ圏景況感指数は6カ月連続の減速 06/29(金)
→貿易戦争懸念は続き、長短金利差縮小も止まらず 06/28(木)
→通商リスクにも米6月消費者信頼感、製造業景況感は高水準を維持 06/27(水)

→ 最近よく読まれた記事
→ 明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
→ PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
→ PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン

トップページへ
金プラチナ短期相場観
金プラチナ価格予想
PIVOT指数
主要マーケット指標
地金相場週間推移
相場情報メール
年間高値安値
国債格付一覧
チャートギャラリー
相関性RANK
トレンドワード
純金積立
マーケットトピックス


★PCサイトはこちら★
★iPhone/スマホ★