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★金プラチナ短期相場観★

トルコリラ急落でドル高加速、金は急落へ
更新日:2018年08月14日(火)
ドルインデックス 2018年7月26日トルコリラ急落に伴うリスク回避の流れでドル高の流れが急加速しています。
ドルインデックスは金曜日に96.2ポイント台へと急騰、週明けも96ポイント台を維持しており、6月頃から上値を押さえられ続けた95ポイントの攻防ラインを遂に上抜けた形となっています。
この重要な水準上抜けに失敗した場合には、過去の推移から90ポイント付近に向けてドル安の流れが進行する可能性もありました。しかし、足掛け3カ月の攻防を経て、上抜けに成功したことにより、過去の推移からは100ポイント付近に向けてドル高の流れが続く可能性が高まりそうな様相となってきました。

NY金・月足チャート 2018年8月13日ドルインデックスとの90日相関係数-0.84台の強めの逆相関関係が続くNY金は、1日遅れで1220ドルの攻防水準から下放れ、1200ドル割れへと急落しました。
過去の推移からは、ドルインデックスが反落へと向かえばNY金は再び1300ドル台トライへの流れとなる可能性もありましたが、ドルインデックスの攻防ライン突破に伴い、NY金は攻防ラインを下方向に突破することとなりました。

過去の推移からは、ドル高基調が続く限りは少なくとも1150ドル近辺が当面の下値目標水準となる可能性がありそうです。若干勢いが増せば1120ドル付近も意識されやすそうな水準となりそうです。

NY金・日足チャート 2018/7/10 - 8/1313日のNY金相場は-20.1ドル、1.65%の大幅安となって3日続落。1300ドルを割リ込み、20日移動平均線(当時1298.7)を大きく下抜けて下落トレンドが加速し始めた6月15日(-29.8ドル、2.28%)以来、2カ月ぶりの下げ幅となって1200ドル割れ。昨年1月30日(1193.2)以来、1年半ぶりの安値水準に。週明け時間外に20日移動平均線(1223.6)に上値を押さえられると軟調推移となってNY市場では1210ドルを割り込んで今年安値を更新、NY午後には1200ドルをはさんでのもみ合いに。1220ドル付近の攻防で下げ渋っていた状態から力尽きての一段安となり、月初から高まっていた下値警戒感がようやく現実となっての大台割れ。当面の下値目安1180ドル付近までもう一段の下げ余地も。

NYプラチナ・日足チャート 2018/7/10 - 8/13NYプラチナ相場は-30.1ドル、3.63%の大幅続落。7月2日の-44.3ドル、5.16%に次いで今年2番めの大幅下落となり、終値ベースでは2008年11月以来、9年9カ月ぶりの安値水準。三角保ち合い上抜けトライの動きもあったものの、結局はNY金の軟調推移に連れての下方ブレイクとなって安値更新トライの展開に。800ドルの大台割れとなったものの、7月19日につけた安値794.5ドルは下回らず、7月3日安値800.7ドルと合わせて逆三尊を形成する可能性も。しかし、短期トレンドは逆転しており、金のもう一段安に連れ安となれば770ドル台辺りまでの下げ余地も。

ドル円・日足チャート 2018/7/10 - 8/13ドル円は10銭弱のドル安円高となって小幅に続落。トルコリラ急落を受けて新興国通貨安となり、東京市場から欧州序盤まではリスク回避の流れに。南アランド円が一時7円近辺まで急速に売られるなど荒っぽい値動きとなり、ドル円も一時110円10銭付近まで下落。しかし、90日移動平均線(110.10)にサポートされる形で下げ渋ると、NY市場では米10年債利回りの反発とドル高の流れで持ち直し。ただし保ち合い下限となっていた110円90銭付近では上値も重く、前日水準付近に収束。リスク回避のドル高円高地合いが続き、一方的な流れとはなり難い状況ながらも三角保ち合い下抜けの流れは続いており、111円近辺が抵抗水準となりやすく、方向感は下方向。再びリスク回避の流れが強まれば、109円台後半までの円高トライの展開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/13終値とチャート

14日の国内金価格は-62円、1.34%の大幅続落。6月18日(-77円、1.55%)に次ぐ今年2番ばんめ、2カ月ぶりの大幅安となり、2016年11月14日(4512)以来1年9カ月ぶりの安値水準に。NY金の大幅安により、短期下値目安4590円台をクリアしてややオーバーラン。確率的には反発しやすいところだが、NY金が下落余地を残している可能性もあり、1180ドルまで下げた場合、ドル円が現状水準なら4500円近辺まで下落する計算にも。

プラチナ価格は-106円、3.36%の大幅続落。トルコリラ急落の影響は南アランドにも波及して仕掛け的な売りも入り、軟調な展開となっていることも下押し圧力となり、7月3日(-141円、4.33%)に次いで今年2番めの大幅安。その7月3日につけた今年安値3117円を大幅に更新し、2009年2月10日(2948)以来、9年半ぶりの安値水準に。保ち合い下抜けに伴う下値目安3020円台にもいきなり急接近。NYプラチナが770ドルまで下げた場合には為替が現状維持でもオーバーランとなって9年半前の水準、2940円台辺りまでを試す可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格8/14とチャート

2018年08月14日(火)時点の相場
国内金:4,559 円 8/14(火) ▼62(1.34%)
国内プラチナ:3,053 円 8/14(火) ▼106(3.36%)
NY金:1,198.9 ドル 8/13(月) ▼20.1(1.65%)
NYプラチナ:799.5 ドル 8/13(月) ▼30.1(3.63%)
ドル円:110.73 円 8/13(月) ▼0.08(0.07%)
→8/13(月)のその他主要マーケット指標

←ZEWドイツ景況感指数は現況・期待ともに7カ月ぶりの反発 08/15(水)
→トルコショックの余波で国内金プラチナ価格にも下値警戒感 08/13(月)
→夏休みの惨劇、トルコリラ暴落 08/11(土)
→PPI下振れで米10年債利回り低下、それでもドルは独歩高 08/10(金)

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