ユーロ圏消費者信頼感指数は一段と低下、1年8カ月ぶり低水準に
更新日:2018年11月23日(金)
欧州委員会が発表した11月のユーロ圏消費者信頼感指数の速報値は-3.9。市場予想の-3.0を下回り、10月の-2.7からは一段と低下、昨年3月(-5.1)以来1年8カ月ぶり低水準へと落ち込みました。
EU全体の数値も-3.7となり、10月の-2.7からは大幅に低下。ユーロ圏とEUの消費者信頼感指数は今年7月以降は同水準で同じような推移で低下基調が続きます。
ユーロ圏では今年1月の+1.4が、EUとしては同月の+0.4がいずれも近年のピークとなり、2000年8月以来17年5カ月ぶりの高水準となっていました。
残り1カ月となった今年、ユーロ圏もEUとしても、消費者信頼感指数はほぼ一方的な低下基調が続きます。
10月末に開催されたECB理事会の議事要旨からは、景気の「不確実性と脆弱性」を認めつつ、「ユーロ圏経済の強さが持続するとの信頼性を損なうには至っていない」との認識が確認されました。
それから1カ月後の消費者信頼感指数は、一段と低下してはいますが、ユーロ圏の長期平均-11.7を大きく上回る水準を維持しており、ECB理事会の認識とも一致した推移となっています。
問題は半年後、欧州議会選挙も行われる来年5月、夏場以降の利上げフェーズ開始も意識される頃になっても、「信頼性を損なうには至らない」レベルを維持できているかどうか、です。
22日のドル円は10銭ほどのドル安円高となって3日ぶりの小反落。欧州時間には、英国とEUが英離脱後の関係の大枠を定める「政治宣言」の草案で大筋合意したことが伝えられ、離脱交渉進展の思惑からポンドが急騰、ユーロも連れ高となってドル安へ。この影響でドル円は113円割れ。しかしNY市場がサンクスギビングデーで休場のため動意縮小。この日の値幅は25銭程度にとどまり、年間平均69銭の半分以下で今年最小水準の値動き。目先、20日移動平均線(113.15)が上値を押さえる形となり、下値は112円台半ばがサポート水準に。上方向へ抵抗線を突破できれば114円近辺が次の上値目標に、下方向へサポートラインを割れると10月安値111円30銭台辺りまでが次の下値目安に。早期利上げ休止観測が強まるなどしてドル安の流れが強まるようなら111円割れが意識される展開にも。
2018年11月23日(金)時点の相場
国内金:4,772 円 11/22(木)
▲32(
0.68%)
国内プラチナ:3,297 円 11/22(木)
▲28(
0.86%)
NY金:1,228.0 ドル 11/21(水)
▲6.8(
0.56%)
NYプラチナ:850.6 ドル 11/21(水)
▲3.6(
0.43%)
ドル円:112.94 円 11/21(水)
▼0.11(
0.10%)
11/21(水)のその他主要マーケット指標
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