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米3月雇用統計は強弱混在、賃金上昇率鈍化で金利も反落
更新日:2019年04月06日(土)
米雇用統計・平均時給と賃金上昇率 2019年3月米3月雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が前月比+19.6万人となり、市場予想の18万人程度を上回り、過去2カ月分も小幅に上方修正され、2月(+2.0万人から+3.3万人へ)の急減が一時的だったことを示す結果となりました。3カ月平均では+18.0万人となり、2017年11月(+16.6)以来1年4カ月ぶり低水準にとどまってはいますが、年間平均で見れば2017年平均(+17.9)を上回ります。

失業率は3.8%で横ばい推移は市場予想どおり。2018年9月と11月には3.7%まで低下し、1969年12月(3.5)以来48年9カ月ぶり低水準となっていました。その後も回復目安とされていた5.0%を大幅に下回る水準での推移が続きますが、3.7%超の水準は4カ月連続。FOMCでは今年3.7%まで再度低下する見通しとなっていますが、昨年12月時点での3.5%から引き上げられ、3.7%が底打ち水準との予想。

賃金上昇率は前月比では+0.3%予想に対して+0.1%にとどまり、前年同月比でも+3.4%予想に対して+3.2%にとどまりました。賃金上昇率加速でインフレ押し上げへの期待感が若干低下したことが米長期金利の反落とドルの伸び悩みにもつながったものと思われます。
ただし、6カ月連続で前年比+3.2%以上を維持しており、回復の目安とされた3%以上は8カ月連続となっています。

その他の指標では、U6失業率は7.3%で横ばい推移。2001年3月(7.3%)以来17年11カ月ぶり低水準にあり、回復目安8.8%以下での推移は2年間継続。
労働参加率は63.0%で2月から0.2ポイント低下。1-2月の63.2%は2013年9月(63.2)以来5年4カ月ぶり低水準、回復目安66.1%を大きく下回る水準もゆるやかな上昇基調。
長期失業者の割合は21.1%となり、2カ月連続上昇で5カ月ぶり高水準。1月の19.3%は10年半ぶり低水準、回復目安19.1%に最接近。

全体的には可もなく不可もなく、といったところでしょうか。一時警戒された米景気減速懸念を払拭するには十分ながら、予想以上に強いというほどでもなく、強いて言えば賃金の伸びがそれほど強くはなかったことに期待はずれ感を抱く向きも。

NY金・日足チャート 2019/3/4 - 4/55日のNY金相場は+1.3ドル、0.1%の小幅高で3日ぶりの反発。時間外には1290ドル台後半から前半へと水準を切り下げて保ち合い推移、雇用統計発表直後には1290ドル割れへと急落後に1290ドル台後半へと急反発。わずか10ドル弱の値幅で乱高下、結果発表前からわずかに水準を切り上げて1290ドル台半ばを維持。市場反応は限定的となり、為替は若干のドル高、米株は急騰後に値を戻す展開。ただし米10年債利回りは2.53%付近から2.5%割れへと急落後にはそのまま戻し切れずに終了。3月末の2.3%台から反発してきた流れは2.5%台を回復したところで失速した状態に。長期金利低下の流れ再開となるようならNY金の1300ドル回復トライへのサポートにも。逆に金利上昇基調継続ならNY金の下押し圧力に、この日もサポートされた90日移動平均線(1289.6)を下回れば一段安へ、1月安値1270ドル台までが下値目安に。
週間ベースでは-2.9ドル、0.22%の小幅続落。

NYプラチナ・日足チャート 2019/3/4 - 4/5NYプラチナ相場は+0.9ドル、0.1%の小幅高で3日続伸。時間外には905ドルで頭打ちとなっての膠着状態から、一時890ドルまで売られると押し目買いの様相となって910ドル超へと一段高。NY市場では910ドルをはさんでの揉み合い状態となって小反落、905ドル付近に収束。結果的に10カ月ぶり高値圏で十字線に近い足型を形成することになり、急反落への警戒感も一段高。90日移動平均上方乖離率は10.1%となり、昨年高値をつけた1月25日(10.0%)を上回り、2016年高値をつけた時期、8月11日(10.6%)以来、2年8カ月ぶりの大幅乖離。買われ過ぎ状態が続けば昨年高安61.8%戻しの927.3ドルも意識され、急反落なら今年安値から高値の23.6%戻しの882.2ドルも。
週間ベースでは+51.3ドル、6.01%の大幅高で4週続伸。4週続伸は昨年1月以来、1年3カ月ぶり。

ドル円・日足チャート 2019/3/4 - 4/5ドル円は10銭余りのドル高円安となって小幅に3日続伸。3月6日(111.75)以来、1カ月ぶりの高値水準。東京時間に一時111円80銭付近まで上昇後は、ほぼ111円70銭台での推移となり、雇用統計後には瞬間的に111円60銭を割れて111円80銭まで急反発、乱高下を経て再び111円70銭付近に収束。雇用統計発表日の値幅としては、おそらく最低水準レベルとなる20銭強の小動き。賃金の伸びが鈍化したことがネックとなって伸び悩みも、ゆるやかな上昇トレンドは継続中、200日移動平均線(111.49)が当面のサポートとなる可能性もあり、米長期金利の低下が一時的にとどまれば今年高値更新に向かう展開にも。昨年12月高値保ち合い圏となる113円台を当面の上値目標として上昇トレンド継続へ。
週間ベースでは+0.87円、0.78%の続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/5終値とチャート

2019年04月06日(土)時点の相場
国内金:4,976 円 4/5(金) ▲14(0.28%)
国内プラチナ:3,455 円 4/5(金) ▲104(3.10%)
NY金:1,295.6 ドル 4/5(金) ▲1.3(0.10%)
NYプラチナ:905.4 ドル 4/5(金) ▲0.9(0.10%)
ドル円:111.73 円 4/5(金) ▲0.12(0.11%)
→4/5(金)のその他主要マーケット指標

←プラチナ価格、3400円超を維持できれば主要レンジ上方シフトも 04/08(月)
→失業保険申請件数49年ぶり低水準も継続需給者数は増加トレンド? 04/05(金)
→ADP雇用もISM非製造業景況指数も下振れ、でもドルは下げ渋り 04/04(木)
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