シカゴ連銀全米活動指数、3カ月平均は2年10カ月ぶり低水準
更新日:2019年04月23日(火)
3月のシカゴ連銀全米活動指数は-0.15。2月の-0.31からは上昇も市場予想の-0.1を下回り、過去平均を下回ることを示すマイナス圏推移は3カ月連続。
構成指数では、売上・受注・在庫は2月の0.01から3月は0.05へと上昇し、5カ月連続のプラス圏推移で過去平均を上回る堅調推移。
しかし、生産・所得は2月の-0.12から3月は-0.03へと上昇も3カ月連続のマイナス圏推移で過去平均を下回る状態。
雇用・労働時間も2月の-0.15から3月は-0.03へと上昇も2カ月連続のマイナス圏。個人消費・住宅は2月の-0.06から3月は-0.07へとわずかに低下、マイナス圏推移は10カ月連続。
4つの構成指数のうち3つが過去平均を小幅に下回る、やや低調な状態となっています。
この結果、総合指数のトレンドを示す3カ月移動平均は-0.24となり、2カ月連続のマイナス圏で7カ月続落、2016年5月(-0.40)以来、2年10カ月ぶり低水準となっています。
シカゴ連銀全米活動指数の3カ月平均との連動性が高い、米10年債利回りの月間平均は3月に2.57%となり、5カ月続落、2017年12月(2.40)以来1年3カ月ぶり低水準となっています。足下では反発傾向とはなっていますが、4月の月間平均も現時点では2.53%にとどまり、下げ止まりの兆しとはなっていません。
シカゴ連銀全米活動指数の3カ月平均は、リセッション入りのサインとされる-0.7を大きく上回る水準での推移が続いてはいますが、米10年債利回りとともにピークアウト後の低下基調がまだ続いています。
22日のNY金相場は+1.6ドル、0.13%の小幅高で5営業日ぶりの反発。米政府によるイラン産原油の輸入全面禁止措置発表を受けて供給懸念から原油価格が急騰、NY原油は昨年10月30日(66.2)以来半年ぶり高値水準となる65ドル台後半へ。これに伴うドル安基調の進行もありNY金は1280ドル台へと上昇も、NY市場では米10年債利回りが上昇したこともあり、これを維持できず。ただし下値も1270ドル台半ばまでと限定的に。この日の変動値幅は6.2ドルにとどまり、4月12日の5.9ドルに次いで今年2番めの小動き。加速するかにも見えた下値目標1240ドル近辺に向けた流れは1270ドル台で下げ渋る状態に。イースターマンデーを終えて欧州勢が戻り、市場の流動性回復とともに下値トライ再開か、1280ドル台に戻して下げ止まり優勢となるか。
NYプラチナ相場は-1.5ドル、0.17%の小幅安で3日ぶりの反落。時間外からジリジリと値を上げる堅調推移の展開となって910ドル台を回復すると、NY朝には4月8日高値920.4ドル以来、2週間ぶり高値となる918ドルまで急騰。そして急反落で一時900ドル割れ。一段高への可能性を残しながらも920ドル付近では売り圧力も強く、ダブルトップ形成への可能性も残す形となって880ドルから910ドルまでのレンジで上下の攻防にも。上抜けできれば940ドル近辺までが次の上値目標、下抜けの場合にはダブルトップ完成で840ドル台までが下値目標に。
ドル円はほぼ横ばい推移。111円90銭をはさんでの揉み合い状態に終始し、この日の値幅は11銭程度にとどまり今年最小、2012年4月以来7年ぶりの小動き。市場反応は限定的となったものの、米3月の中古住宅販売件数は市場予想を下回る521万件にとどまり、548万件と急増した2月からは4.9%の急減。前月比マイナスは過去5カ月で4度。また、前年比では13カ月連続でマイナス。住宅市場指数では景況感の下げ止まりも示唆されていたものの、先週末の住宅着工件数に続き住宅市場のハードデータは低調続き。この状態が続くようだと今後の米景気動向への悪材料にも。
今朝の東京市場では金利低下とともに円高の流れが強まり、一時111円60銭台まで下落。ようやく動意づく可能性を示し、円高方向優勢の様相にも。112円ラインが当面の抵抗水準となる可能性もあり、下値は200日移動平均線(111.52)近辺までがサポート候補にも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場4/22終値とチャート
23日の国内金価格は-16円、0.32%の反落。右肩上がりの90日移動平均線(4926)超への反発は一時的にとどまり、むしろこれが抵抗線となる形で反落、1月29日(4891)以来3カ月ぶりの安値水準となり、節目の4910円割れ。高値保ち合い圏から下放れの形となり、下値模索への流れが強まる可能性。NY金の下げ渋りが続けば持ち堪える可能性も残るものの、当面の下値目標は今年安値4797円更新トライへ。
プラチナ価格は-26円、0.74%安となって4日ぶりの反落。短期上値目標3530円台に向けた流れは3500円の大台手前で急失速、この大台ラインが当面の上値抵抗水準となる可能性を残しての反落。3月上旬高値から4月高値へと価格水準を大きく切り上げたのに対し、RSIは3月の86.9に対して4月は72.3まで。ピーク水準が切り下がる逆行状態となり、反落の可能性を示唆。目先は3390円台から3500円までの広めのレンジ内でやや軟調推移の展開が予想されるものの、再度3500円超へと上値を試すことができれば上値トライ再開の可能性も残され、次の上値目標は3540円台辺りまで。3390円台を割れた場合には3月末の急騰前の保ち合い高値3280円近辺までが下値目安にも。
※参考:
金プラチナ国内価格4/23とチャート
2019年04月23日(火)時点の相場
国内金:4,909 円 4/23(火)
▼16(
0.32%)
国内プラチナ:3,472 円 4/23(火)
▼26(
0.74%)
NY金:1,277.6 ドル 4/22(月)
▲1.6(
0.13%)
NYプラチナ:902.2 ドル 4/22(月)
▼1.5(
0.17%)
ドル円:111.93 円 4/22(月)
▲0.01(
0.01%)
4/22(月)のその他主要マーケット指標
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