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リッチモンド連銀賃金指数は過去最高、賃金上昇率も加速へ?
更新日:2019年05月30日(木)
リッチモンド連銀製造業・賃金指数と賃金上昇率 2019年5月5月のリッチモンド連銀製造業指数は5.0となり、4月の3.0からは上昇も2-3月の10台、昨年の20ポイント台からは大きく減速した状態。構成指数も比較的低調な数値が並ぶなかで、突出したのが賃金。
リッチモンド連銀の賃金指数は4月の25から5月は38へと急騰、昨年11月の34も大きく上回り、過去最高を更新。

2015年から上昇基調を強めたリッチモンド連銀の賃金指数は、2018年後半からは30ポイント前後で揉み合う形となり、やや伸び悩みの状態にもなっていましたが、5月にこれを突き抜ける形となっています。さらに、賃金見通し指数も急上昇し、2000年3月以来、19年2カ月ぶりで過去2番めの高水準となっています。

雇用統計での平均時給の賃金上昇率は、4月時点で前年比+3.2%の横ばい推移。こちらも2015年以降は加速基調となりましたが、昨年後半以降は3%台前半での揉み合い状態となり、伸び悩みとなっています。

過去の推移からは、リッチモンド連銀賃金指数が雇用統計の賃金上昇率に先行する形にもなっていましたが、両者の36カ月相関係数は昨年11月に0.7を超え、4月時点では0.7699。最近では非常に強い相関関係を示す状態となりつつあります。

失業率が49年ぶり低水準となる3.6%まで低下し、完全雇用状態となるなかで賃金上昇率の伸び悩みと低インフレが「謎」として指摘されていますが、リッチモンド連銀の賃金指数が一時的な上振れでなければ、雇用統計の賃金上昇率もいずれ加速していくことが予想されそうです。

NY金・日足チャート 2019/4/24 - 5/2929日のNY金相場は+3.9ドル、0.31%高で3日ぶりの反発。米中貿易摩擦などを背景にリスクオフムードが続くなか、前日に2.3%を割り込んだ米10年債利回りは一時2.21%台まで一段と低下、2.34%台で推移する3カ月債利回りとの逆イールドも続き、景気減速と中東リスクへの警戒感などからNY原油も一時2カ月半ぶり安値となる56ドル台まで下落。米株安の流れも続き、ナスダックは2カ月半ぶり、ダウは3カ月半ぶり安値へと続落。ただし、リスク回避のドル買いからドルインデックスが2年ぶり高値へと再浮上したことがNY金の重石にもなり、高値は1280ドル台半ばまで。NY後半にかけての巻き戻しの流れから引け後のNY金も1280ドル割れへと反落。水平状態の20日移動平均線(1283.5)に上値を押さえられ、1270ドルから1290ドルまでのレンジ内推移を維持して月末月初の指標見極めへ。

NYプラチナ・日足チャート 2019/4/24 - 5/29NYプラチナは-5.4ドル、0.68%安、2月14日(789.2)以来、3カ月半ぶり安値水準での続落。時間外には一時800ドルの大台回復も、これが高値となって軟調推移。NY市場では790ドル台前半へと小幅に水準を切り下げての揉み合い状態に。今年最安値780.9ドル前後から800ドルまでのレンジは昨年8月以降の安値保ち合い水準でもあり、下支えされやすいところだが。

ドル円・日足チャート 2019/4/25 - 5/29ドル円は30銭弱のドル高円安で反発。東京朝につけた安値109円10銭台がこの日の安値となり、金利低下と株安基調に連れてNY時間まで何度も下値を試すも跳ね返される底堅さ。NY午後にかけては株価と金利の反発にも連れて109円60銭台へとこの日の高値を更新。リスク回避の円高をドル高の流れが相殺する形で揉み合い状態が続くものの、109円付近での底堅さを確認し、109円台半ばの抵抗水準を上抜けできれば110円台半ばまで上値余地拡大も。その為には、週末の中国製造業PMIが底堅く、米PCEインフレに回復の兆しが見られることも重要か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/29終値とチャート

30日の国内金価格は+8円、0.17%の小幅反発。ドル高・円高でNY金も方向感喪失気味となり、小幅保ち合いを下方ブレイクした国内金価格の下押し圧力もそれほど強まらない状態にも。ただし、流れとしては軟調推移継続優勢の状況でもあり、今年安値4797円が意識され、下値目安4760円に向けてゆっくりと水準を切り下げる展開にも。なお、4860円超へと切り返す形となった場合には流れも好転し、4950円近辺を上値目標に反発局面形成へと向かう可能性も。

プラチナ価格は-18円、0.6%の続落。3000円の大台を割り込んで2月12日(2993)以来、3カ月半ぶりの安値水準に。NYプラチナもいつ反発してもおかしくはない状況にもあり、国内プラチナ価格への下押し圧力もそれほど強くはない状態にも。しかし、多少の円高などでも今年安値2982円近辺までの下値余地はありか。
※参考:金プラチナ国内価格5/30とチャート

2019年05月30日(木)時点の相場
国内金:4,829 円 5/30(木) ▲8(0.17%)
国内プラチナ:2,996 円 5/30(木) ▼18(0.60%)
NY金:1,281.0 ドル 5/29(水) ▲3.9(0.31%)
NYプラチナ:791.7 ドル 5/29(水) ▼5.4(0.68%)
ドル円:109.58 円 5/29(水) ▲0.27(0.25%)
→5/29(水)のその他主要マーケット指標

←米第1四半期個人消費支出は1年ぶり、物価は3年1四半期ぶり低水準 05/31(金)
→ユーロ圏景況感指数は11カ月ぶりの反発、英国は6年ぶり低水準に 05/29(水)
→米10年債利回りがFF金利を下回る時 05/28(火)
→斜行三角形の保ち合いから、国内金価格は反発局面へ!? 05/27(月)

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