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輸入物価指数は前年割れ継続、6月利下げ予想は29%へ
更新日:2019年06月14日(金)
輸入物価指数 2019年5月米労働省が発表した5月の輸入物価指数は前年比-1.5%。市場予想の-1.2%を下回り、4月の-0.3%から一段と低下。2016年8月(-2.2)以来2年5カ月ぶり低水準となった1月(-1.5%)と並ぶ低水準。
直近6カ月のうちでは3月に+0.1%と1度だけ前年比プラス圏を回復も、それ以外の5カ月はすべて前年割れ。

CPIなどと同様に5月は原油価格が下落したことが大きく影響しましたが、輸入物価指数の場合は前年比+2%割れどころか、前年割れが続く状況となり、物価上昇圧力が弱まる状態から、物価の下押し圧力が強まる状態となっています。

この状況で迎えるFOMCを前に、CMEフェドウォッチでは6月の利下げ確率が29%まで上昇してきました。
12月FOMCでのFF金利予想としては、据え置き予想はわずかに0.7%。利下げはもはや完全に織り込み済み。そのなかでも1.50-1.75%予想の割合が38.5%と最も多く、中央値もこの水準。
FOMCのドットチャート方式で見れば、市場が予想する今年年末のFF金利見通しの中央値は1.625%。つまり、年内利下げ3回を織り込んでいます。

3月FOMCでの2019年末FF金利見通し中央値は2.375%で年内据え置き。利上げを予想するメンバーも17名中6名いました。
同時期のCMEフェドウォッチによる市場予想では、2019年末には据え置き予想が60%、1回の利下げ予想が30%程度で利上げは0%。中央値としては据え置き。

その後、据え置き予想は3月末にかけて一時20%台へと急減、利下げを予想は70%台へと急騰。中央値では1回の利下げへ。
この3カ月間で上下動を繰り返しながらも市場の利下げ予想は拡大してきました。

3月時点でも既に市場とFOMCとの乖離はありましたが、中央値としては同じ「据え置き」。今回の6月FOMCでも多少は市場予想への歩み寄りも予想はされますが、中央値としての同水準、「3回の利下げ」はハードルが高そうです。

市場予想との乖離があまりに大きいようだと、期待を裏切られる形となって株価急落でリスク回避の流れが強まる事態も想定されそうです。

NY金・日足チャート 2019/5/9 - 6/1313日のNY金相場は3日続伸で+6.9ドル、0.52%上昇。東京午前の時間帯には香港のデモ激化をきっかけに香港株が一時急落し、株安円高のリスク回避の流れが強まる場面もあり、金も一時1340ドル台へと小幅に急騰。1340ドルをはさんでの揉み合い状態を経て、NY午後にかけてはホルムズ海峡で石油タンカー2隻が攻撃されたことに関し、ポンペオ米国務長官がイランに責任があると断定したことを受けて地政学リスクへの警戒感から株安円高、ドル安に米10年債利回りも2.1%割れへと急低下。金は1340ドル台後半へと上値を伸ばす展開となり、今年高値更新トライをうかがう水準に。目先、FOMCまでは1350ドルの高値保ち合い上限には押さえられやすい展開が予想されるものの、今晩の米指標でネガティブ・サプライズなどがあれば昨年高値1360ドル台に向けて一段高の展開にも。

NYプラチナ・日足チャート 2019/5/9 - 6/13NYプラチナは-1.1ドル、0.14%の小幅続落。時間外には815ドル付近まで、NY朝には800ドル台半ばまで10ドル弱の値幅で上下動、NY引けにかけては金の上昇に追随する形で810ドル台へと値を戻す展開に。20日移動平均線(808.0)に支えられながらも三角保ち合いの範囲内で値幅を縮小し、十字線に近い足型となって方向感も定まらない状態にも。目先、810ドル台半ばを超えると上方向への流れがスタートする可能性が高まり、5月上旬安値圏850ドルが当面の上値目標に。重要なサポート水準800ドルの大台ラインを割れると昨年安値770ドル台が下値目安に。

ドル円・日足チャート 2019/5/10 - 6/13ドル円は10銭程ドル安円高となって小幅続落。東京市場では香港のデモをきっかけに108円50銭近辺から10銭台までやや強引な形で売り込まれたものの、強めのサポート水準で下支えされた形で欧州時間までに元の水準108円50銭台を回復。NY午後の時間帯にはホルムズ海峡のタンカー攻撃を巡る報道などから再び円高圧力が強まり、米10年債利回りが2.1%割れへと急落したことにも連れて108円20銭台まで下落。108円台半ばをはさんでの小幅保ち合い状態はFOMCまでは続きそうな様相で108円から109円までが目先の最大振れ幅にも。FOMC後には上下どちらかへの動きが加速する展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/13終値とチャート

14日の国内金価格は+28円、0.56%高で3日続伸。2カ月ぶりに5000円の大台乗せ、3月27日(5006)以来2カ月半ぶりの高値水準に。利下げ観測の高まりと地政学リスクを背景にFOMC前に高値トライへの流れがスタートした形に。FOMCまでは為替の小動き継続も予想され、国内金価格は堅調推移が予想される状況にも。目先は極端な流れも想定し難く、上値目標5030円近辺を目指す流れがゆっくりと進行か。
週間ベースでは+31円、0.62%高となり3週続伸。3週続伸は昨年12月以来、半年ぶり。

プラチナ価格は-7円、0.23%の続落。NYプラチナと同様、安値圏での三角保ち合いを形成し、上下どちらかへのブレイク待ち状態。現状は金価格との相関性が薄れ、NYプラチナとの相関性が最大レベルに強まる状態にあり、NYプラチナの動向次第。短期的な流れでは反発方向が優勢にはあるものの、NY金とプラチナとは逆相関寄りの状態にもあり、逆行する展開にも要警戒。保ち合い下方ブレイクとなればNYプラチナとともに昨年安値トライへ。
週間では+33円、1.1%の続伸。続伸は3月以来、3カ月ぶりで今年3度め、今年最長。
※参考:金プラチナ国内価格6/14とチャート

2019年06月14日(金)時点の相場
国内金:5,006 円 6/14(金) ▲28(0.56%)
国内プラチナ:3,034 円 6/14(金) ▼7(0.23%)
NY金:1,343.7 ドル 6/13(木) ▲6.9(0.52%)
NYプラチナ:809.4 ドル 6/13(木) ▼1.1(0.14%)
ドル円:108.36 円 6/13(木) ▼0.10(0.09%)
→6/13(木)のその他主要マーケット指標

←好調維持の小売売上高に悲観論後退、6月利下げ観測も後退 06/15(土)
→CPIは6カ月連続、コアCPIも1年3カ月ぶりに前年比+2%割れ 06/13(木)
→PPIは前年比2%割れ、コアPPIは5カ月続落でインフレ鈍化継続 06/12(水)
→求人件数も頭打ち、JOLTS労働異動調査にもピークアウト警戒感 06/11(火)

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