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ドイツ製造業PMI、8月は予想を上回るも8カ月連続50割れ
更新日:2019年08月23日(金)
ユーロ圏・独・仏・米製造業PMI 2019年8月速報IHSマークイットが発表したドイツ製造業PMIの8月速報値は43.6。市場予想の43.0を上回り、7年ぶり低水準となった7月の43.2からはわずかに0.4ポイント上昇しましたが、これで節目の50割れは8カ月連続となり、最近6カ月は連続45以下、直近2カ月は43ポイント台の歴史的低水準。
市場予想と前月をわずかに上回ったこと以外、ポジティブな要素はほぼ見当たらない、悲観的な状態が続きます。
サービス業PMIは54.4と予想(54.0)を上回るも7月の54.5からはわずかに低下、1月(53.0)以来7カ月ぶりの低水準。この結果、総合PMIは6年1カ月ぶり低水準となった7月の50.9から8月速報では51.4へと小幅に反発も、6年間での最低水準付近での推移。

新規受注、とりわけ外需の弱さが続き、不確実性の高まりや自動車産業の弱さ、地政学的な緊張とともに需要に対する懸念が8月の景況感の弱さの背景となっています。
見通しについては新規受注のマイナス圏推移が常態化、将来の生産期待値も2014年後半以来初めてマイナス圏入り。
ほぼ5年ぶりに、向こう1年間で生産量が減少すると予想する企業数が増加予想を上回り、景況感としては2012年11月以来でも最もネガティブな状況に。
サービス業の楽観度合いは2014年10月以来4年10カ月ぶりの低水準となり、製造業の期待値は2012年半ば以来で最低水準。

また、製造投入コストと生産コストの両方がさらに低下したことにより、インフレ圧力もさらに弱まる状況。
全体的な雇用創出は2014年8月以来、5年ぶりの低い伸びとなり、サービス部門では堅調な伸びが続くも1月以来の低水準にとどまり、製造業では減少率が2012年7月以来、7年ぶりの急減。

ドイツ経済省が先週発表した月報では「今後数カ月は鉱工業部門に明るい兆しはみられない」との悲観的な見方を示し、14日に発表された第2四半期GDPは前期比-0.1%とマイナス成長となり、IFO経済研究所などの見方では第3四半期に入っても「改善の兆しはほとんど見られない」状況。さらにドイツ財務省がこの日発表した月報では「これまで堅調だった労働市場が鈍化の兆候を示し始めている」との懸念も示されています。
ドイツ経済は「著しい減速と景気後退の狭間にある」との見方もあるようです。

日米欧の主要国のなかで7月には唯一節目50超を維持していた米国も、8月速報値では遂に50割れ。
米製造業PMIはほぼ10年ぶり低水準となる49.9となって節目50割れ、米国の製造業も世界経済減速の影響を受けて、新規輸出販売は2009年8月以来、10年ぶりの減少ペースに陥っているようです。

NY金・日足チャート 2019/7/19 - 8/2222日のNY金相場は-7.2ドル、0.48%の下落。8月9日(1508.5)以来、2週間ぶりの安値水準となり、8月7日(1519.6)に35ドル超の急騰で1500ドルを超えて以来、最安値水準。時間外は前日から反発基調が続く米10年債利回りが一時1.62%付近まで上昇した流れにドル高も追随、軟調な展開となって1510ドル台前半から1502ドルまで10ドル超の下落。NY朝には米8月製造業PMIが想定外の50割れとなったことを受けて流れが反転、1515ドル手前まで急騰してこの日の高値。しかし、複数のFOMC参加メンバーから利下げに否定的な見方も示されるなどして上値も重く、引けにかけては1510ドル割れ。ここまで4日連続1500ドル台の安値では下げ渋る展開となり、大台ラインでの底堅さを示す展開にもなってきたものの、今晩のパウエル議長講演でもタカ派寄りのメッセージが発信されるようだと大台割れも。下値目安は5月安値からの上昇幅の23.6%戻し、1480ドル付近まで。

NYプラチナ・日足チャート 2019/7/19 - 8/22NYプラチナは+3.8ドル、0.44%の続伸。8月12日(863.7)以来、10日ぶりの高値水準。金に連れてやや軟調気味に推移した時間外には850ドル半ばから850ドル割れも一時的にとどまり、NY朝の反発局面では元の水準を突き抜けて860ドル台前半へ。その後の反落局面では下げ渋って860ドル台を維持。瞬間的な局面では金に追随することの多いプラチナは景気に左右される面もあり、リスク回避を良しとしない傾向から値幅も異なり、日足レベルでは相関性が薄れる状況となり、30日相関係数では逆相関寄りに。20日移動平均線(860.7)をわずかに上抜けて870ドル台の抵抗水準トライへ。

ドル円・日足チャート 2019/7/19 - 8/22ドル円は10銭余りのドル安円高となって小幅に反落。4日連続で106円60銭台、7日連続106円60銭近辺が高値となって上値を押さえられる展開。欧州時間には韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を発表したことを受けて106円40銭近辺から20銭台まで急落する場面もあり、これがこの日の安値にも。ユーロ圏の製造業PMIは市場予想を上回ったものの相変わらず低調となり、ユーロ売りも進行してドル高をサポート、米長期金利も上昇したことでドル円はNY時間にかけて106円60銭台のレンジ上限まで反発。しかし、米国の製造業PMIも低調となったことで106円30銭台へと再反落。小幅レンジで落ち着かない展開となり、パウエル講演を待ってボラティリティ拡大も。FRBの大勢としてはあまりハト派的ではない様子も、タカハ的な発言があればトランプ大統領が黙ってはいられず大騒ぎでリスク回避ムードにも。106円20銭台から60銭台までの小幅レンジを抜け出した方向へ、比較的大きな流れに発展する可能性も。上方向なら最大7月高値圏109円付近が目標に、下方向なら今年安値更新で104円割れを目指す展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/22終値とチャート

23日の国内金価格は-32円、0.58%の続落。8月9日(5469)以来、2週間ぶりの安値水準となり、5500円を挟んだ歴史的高値水準での保ち合い状態から下放れへの兆し。9日移動平均線(5499)に上値を押さえられ、20日につけた直近安値5478円を下回ってきたことで調整局面が進行しやすい状態に。パウエル講演の結果、市場の期待感剥落となって株安・金安の流れとなってNY金が大台割れとなった場合、国内金価格も大幅調整へ。下値目安は5月末から8月高値までの23.6%戻し(5380)近辺。予想外の展開で5500円台の節目を上抜けた場合には高値更新再トライとなって次の上値目標は5600円台へ。
週間ベースでは-83円、1.49%安となって4週ぶりの反落。

プラチナ価格は+12円、0.38%の続伸。8月9日(3159)以来、2週間ぶり高値水準となり、上値目標3190円近辺に向けた流れがゆっくりと進行。気にはなっていた90日移動平均線(3157)が早速抵抗線となる形で行く手を遮る形にも。ここから21日移動平均線(3161)辺りまでの抵抗帯を越えられるかどうかが目標到達に向けての分岐点にも。超えると地合い好転とともに急加速、といった展開にも。
週間ベースでは+82円、2.67%高となり、4週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格8/23とチャート

2019年08月23日(金)時点の相場
国内金:5,470 円 8/23(金) ▼32(0.58%)
国内プラチナ:3,154 円 8/23(金) ▲12(0.38%)
NY金:1,508.5 ドル 8/22(木) ▼7.2(0.48%)
NYプラチナ:861.9 ドル 8/22(木) ▲3.8(0.44%)
ドル円:106.42 円 8/22(木) ▼0.14(0.13%)
→8/22(木)のその他主要マーケット指標

←ジャクソンホールでは利下げ示唆せず、も米中関税合戦泥沼化 08/24(土)
→形成逆転、パラジウム超え維持へNY金の目標は1580ドル台? 08/22(木)
→9月追加利下げは100%織り込み、焦点は0.25%かそれ以上? 08/21(水)
→CFTC建玉は2016年後半以来の円買い・金買い 08/20(火)

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