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中国PPIのデフレが牽引する世界の低インフレ
更新日:2019年11月12日(火)
中国・生産者物価指数(PPI) 2019年10月11月11日、中国ではネット通販大手アリババ・グループの「独身の日」セールが今年も盛況となり、この日1日の取扱高は2680億元(約4兆1700億円)で過去最高を更新したのだそう。
中国国内にとどまらず、もはや世界的イベントとなったこのセールでは、事前に予約したり、商品を物色、見定めておいたりし、安売りの日となる11日に一斉に決済するお祭り騒ぎになっているようです。

その直前、週末に中国・国家統計局が発表した10月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比-1.6%。市場予想を下回って9月の-1.2%からもさらに低下、4カ月連続の前年割れとなり、2016年7月(-1.7%)以来3年3カ月ぶりの低水準。中国の製品コストは2016年以来の下落基調となっています。
エネルギー価格の下落も大きく影響しているものとは思われますが、世界の貿易大国である中国のデフレ状態は、世界じゅうの貿易相手国に対しても低インフレの影響を及ぼすことにもなりそうです。

実際に、中国が前回デフレ状態となっていた2015-2016年の時には、米国のPPIも2015年にはデフレ状態、2016年も低インフレが続きました。今年6月には中国のPPIが前年比+-0%まで低下したタイミングで米国のPPIも+2%を割れて1.7%台へ、中国のPPIが前年比マイナス圏入りして3カ月めの9月は-1.2%。この時の米9月PPIは+1.37%まで低下しました。
米国の10月PPIは今週発表予定ですが、市場では1%割れ予想も出ています。

米中貿易摩擦も影響し、世界じゅうが低成長に陥る状況下で、低インフレも世界の中央銀行を悩ませます。
「独身の日」のセールも安売り競争を誘発し、世界的低インフレ推進イベントという側面もあるのかもしれません。

NY金・日足チャート 2019/10/8 - 11/1111日のNY金相場は-5.8ドル、0.4%安となって3日続落。8月1日(1432.4)以来、3カ月半ぶりの安値水準。アジア時間には香港デモの混乱拡大懸念から株安・円高でドル安の流れから反発基調。欧州時間には1460ドル台後半まで反発も、NY市場にかけては株価の反発とドルの下げ渋りからNY金は戻り売りの展開に。1460ドルを割れて先週末安値も下回ると一時1450ドル割れへと小幅に急落、引けにかけての反発では1460ドルに届かず。20日移動平均-2.5%乖離ライン(1454.5)にサポートされた格好にもなり、短期的には落ち着きやすいところ。現状水準近辺から20日移動平均線(1491.8)辺りまでが目先の主要レンジにも。

NYプラチナ・日足チャート 2019/10/8 - 11/11NYプラチナは-12.5ドル、1.4%安で3日続落。3日合計で50ドル超、5%超の大幅下落となり、8月27日(868.2)以来2カ月半ぶりの安値水準に。NY朝に890ドルをはさんでの揉み合いから下放れると一時880ドル割れへと10ドルほどの急落、一度は880ドル台へと戻りを試すも上値は重く、引け後にかけては再び880ドル割れへ。この日の安値となった875ドルは10月安値にも相当し、サポート候補。この水準でサポートされない場合には200日移動平均線(864.7)から8月の保ち合い水準860ドル近辺が意識されることにも。

ドル円・日足チャート 2019/10/8 - 11/11ドル円は20銭のドル安円高となって続落。東京時間には香港デモで警察官の発泡など情勢悪化が懸念されて香港株が急落、連れ安となった日経平均とともに円高の流れで108円90銭近辺まで下落。NY時間には株価の反発とともに109円台を回復も109円10銭が超えられず、上値も重い状態に。日足レベルでは今年高値から安値までの61.8%戻し(109.36)が抵抗水準となって上値を押さえられた状態となり、上値トライに向けた流れもいったん押し戻された状態にも。目先、200日移動平均線(109.02)にサポートされて61.8%ラインをしっかり超えることができれば76.4%戻し(110.52)方向に向けた上値再トライのチャンスも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場11/11終値とチャート

12日の国内金価格は-19円、0.34%安で3日続落。3日合計で100円超、1.9%の下落局面を形成し、9月30日(5566)以来1カ月半ぶりの安値水準に。9月初旬には4日続落で142円、2.5%の急反落局面を形成しており、今回の上昇トレンドではこれに次ぐ2番めの大幅調整。その最大調整となった時の底値反発水準、9月11日の5523円は今年安値から高値までの23.6%戻し(5524)とほぼ一致し、当面のサポート候補にも。

プラチナ価格は-51円、1.5%の大幅安で5日続落。5日合計で191円、5.4%の急落となり、10月10日(3332)以来1カ月ぶりの安値水準。中長期節目水準3400円ラインを維持できず、再び近年最安値圏3000円近辺から3400円のレンジに押し戻された状態に。自律反発も入りやすい状況ながら、下押し圧力が続けば10月安値保ち合い圏、90日移動平均線(3298)などが集中する3300円前後が次のサポート候補。
※参考:金プラチナ国内価格11/12とチャート

2019年11月12日(火)時点の相場
国内金:5,584 円 11/12(火) ▼19(0.34%)
国内プラチナ:3,357 円 11/12(火) ▼51(1.50%)
NY金:1,457.1 ドル 11/11(月) ▼5.8(0.40%)
NYプラチナ:880.6 ドル 11/11(月) ▼12.5(1.40%)
ドル円:109.04 円 11/11(月) ▼0.20(0.18%)
→11/11(月)のその他主要マーケット指標

←ZEW期待指数>現況指数=ドイツ景気底打ちへ 11/13(水)
→ようやく調整局面入りの金価格にトランプと雲のサポート 11/11(月)
→輸出不振でリセッション懸念の輸出大国ドイツ、輸出で光明? 11/09(土)
→インフレ期待は過去6年余りで最低 11/08(金)

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