更新日：2020年02月10日(月)
中国本土での感染者数は37000人超、死者数は900人超。ダイヤモンド・プリンセス号での感染者数も70人。新型コロナウイルスの感染拡大ペースには鈍化の兆しも見られるものの、ピークアウトの判断にはもう少し時間が必要な状況のようです。中国の春節期間の旅行者数は前年同期比40％減との発表もあったようですが、延長した春節休暇を終えて10日から、上海などの大都市圏では企業活動再開も伝えられています。しかし、移動制限や地方帰省者の職場復帰の遅延などから業務本格化にも時間がかかりそうです。
中国景気の悪化とともに、「世界の工場」の業務本格化遅延によるサプライチェーン寸断が、世界景気に与える影響も今後、警戒されることにもなりそうです。
高止まり状態の国内金価格は、日足・一目均衡表でも再び三役好転。直近9日間の高値と安値の中央値を示し、文字通り短期トレンドの転換点となりやすい「転換線」は、2月3-4日に6009円まで上昇。先週の国内金価格は6000円割れへと下押ししたことで転換線を下回っていました。1月後半に転換線が6000円付近まで上昇して以降、価格ラインはこの転換線との揉み合い状態が続き、今朝時点では転換線の6006円を0.8％上回って強気相場入り。
なお、週足では12月最終週に転換線を上抜けて以降、三役好転状態は1ヵ月超、今朝時点では5813円で推移する転換線を4.1％上回ります。月足では昨年6月に転換線を上抜けて以降、三役好転は半年以上経過、5473円の転換線を10.6％上回る状態。長期・中期・短期揃って強気相場となっています。
サポートラインとなりやすい目安水準も足下では水準を切り上げる状態となってきました。日足の基準線は週末の5904円から5926円へと上昇し、雲の上限は2月後半には5850円台、月末には5900円台へ、3月半ばには5950円まで上昇。
10日の国内金価格は+18円、0.3％高で3日続伸。1月8日（6061）以来、1ヵ月ぶりで近年2番めの高値。3日続伸もその1月8日まで（4日続伸）以来、1ヵ月ぶり。週末の欧米株安の流れを受けて一時200円超下げてスタートした日経平均にも連れて為替は円高推移、先週末の109円70銭台から60銭台へと水準を切り下げてのスタート。呼応する形で時間外のNY金は一時1580ドルにワンタッチ、週末の1570ドル台前半から1570ドル台後半へと水準を切り上げての推移。押し上げられた国内金価格は1ヵ月続いた6000円をはさんでの保ち合い推移から再び上抜けの形に。可能性としては、確率低めながらも一段高の展開となれば上値目標は保ち合い最大値幅の161.8％戻し、6132円。
しかしながら、1月8日高値直後の急反落以降、高値を徐々に切り上げながらも複数のオシレータ系指標の上値が切り下がるダイバージェンスも続く反落警戒状態も継続中。さらに、保ち合い値幅を縮小するペナント型の保ち合いからの上抜けに何度から失敗し、値幅を拡大する逆ペナント型へと変化した状態での上抜け。1月8日の高値を超えられない場合には、切り返して保ち合い下方ブレイクへと向かう確率も高まる状況にも。
昨年後半以降、下値を切り上げて来た国内プラチナ価格は1月に高値をつけてピークアウト。足下では三角保ち合いを形成し、その頂点付近に差し掛かかってきました。3733円の転換線を下回り、3769円の基準線は上回り、強気相場復活をかけての攻防も続く状態。昨年6月安値から今年1月高値までの23.6％戻し（3697）もサポートライン候補。月末まで現状水準付近を維持できれば雲の上限も3700円台へと急騰。
プラチナ価格も高値再トライへと向かうのか、調整局面拡大へと向かうのか、2020年序盤の重要局面を迎えています。
プラチナ価格は-3円、0.08％の小幅続落。週明け時間外のNYプラチナは週末の970ドル近辺から変わらず、静かなスタートとなり、保ち合い下限の960ドルから小反発した状態を維持。NYプラチナの下げ渋りにサポートされた国内プラチナ価格は、過去、比較的素通りしがちだった3700円から3800円までの真空地帯の通り抜けに失敗後、あっさりと3700円割れを試すかとも思われた状態からの下げ渋り。調整局面が終息に近づきつつある様子も見られるものの、直近安値3670円台を割れてしまうと一段安も、今年安値3630円が次の下値目安にも。
※参考：金プラチナ国内価格2/10とチャート
2020年02月10日(月)時点の相場
国内金：6,053 円 2/10(月) ▲18(0.30％)
国内ﾌﾟﾗﾁﾅ：3,713 円 2/10(月) ▼3(0.08％)
NY金：1,573.4 ﾄﾞﾙ 2/7(金) ▲3.4(0.22％)
NYﾌﾟﾗﾁﾅ：969.2 ﾄﾞﾙ 2/7(金) ▲1.8(0.19％)
ﾄﾞﾙ円：109.75 円 2/7(金) ▼0.24(0.22％)
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