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★金プラチナ短期相場観★

月末1ドル=111円超なら5年越しの長期三角保ち合い上抜けへ
更新日:2020年02月21日(金)
為替ドル円・月足 長期三角保ち合い 2020年2月20日足下のドル高円安急進の展開により、ドル円は長期三角保ち合い上抜けムードが高まりつつあります。
アベノミクスと囃し立てられて円安が急速に進行して黒田日銀総裁にストップをかけられた2015年6月高値125円80銭台と、英国のEU離脱決定という当時信じられないような国民投票結果に市場も驚愕した2016年6月安値99円10銭台を起点とし、延々と続いた三角保ち合いは足掛け5年。4年前には信じられなかったEU離脱も今や実現し、信じられなかった某国大統領当選からはや4年、市場は手のひらを返して再選を望む状況となった今、ボラティリティも低下し続けたドル円の保ち合い相場も終焉を迎えようとしています。

来週末、2月末時点で111円超を維持していたなら月足での上方ブレイク成立。(※厳密には110円台でもOKか)
ちょうど月足・一目均衡表の雲のねじれにも遭遇し、ロウソク足と揉み合い状態の遅行線も次月には上抜け見込みとなり、チャート的には絶妙のタイミングでの上方ブレイクにもなりそうです。

上方ブレイク成立の暁には、中長期的にドル高円安の流れが進行する可能性も高まり、とりあえずは2015年高値から2016年安値までの半値戻し(112.51)が目先の重要水準にもなりそうです。これを越えることになれば、61.8%戻し(115.65)辺りを目指す展開も想定されそうです。

ただし、そんな流れとなった場合には、再選を目指す某国大統領から強烈な牽制球が飛んでくる事態にもなりそうです。

NY金・日足チャート 2020/1/15 - 2/2020日のNY金相場は+8.7ドル、0.54%高となって6日続伸。6日続伸は1月7日以来、1ヵ月半ぶり。ドルインデックスが2年10カ月ぶり高水準へとドル高の流れも続き、6日連続のドル高金高。水準としては2013年2月14日(1635.5)以来、7年ぶり高値。中国湖北省政府は企業に対して業務再開延期を要請するなど新型ウイルスの感染拡大による経済へのリスクが意識され、欧米株高の流れも一服、米10年債利回りも3ヵ月債利回りの1.57%を下回り1.52%割れ。NY金は時間外に1606ドルまで下押し後、NY市場にかけて堅調推移となって一時1626ドルまで上昇。先日のNY連銀に続いてフィラデルフィア連銀でも2月製造業景況指数が好結果、3年ぶり高水準となったことを受けての下押しも限定的。1580ドルの保ち合い上限ブレイクに伴う短期上値目標1620ドルにもしっかり到達。過熱感はそれほど高まらず、逆に1月末の価格ピーク形成時と比較するとRSIは低下、その他オシレータ系指標でも逆行現象となり、反落の可能性も示唆。

NYプラチナ・日足チャート 2020/1/15 - 2/20NYプラチナは-25.5ドル、2.54%の大幅安で3日ぶりの反落。下げ幅としては今年最大、昨年9月30日(-41.8ドル、4.49%)以来5カ月ぶりの急落。1020ドルの上値目標到達後の下げ足は速く、1000ドルの大台は24時間もたず、時間外にパラジウムが2600ドル割れへ軟調推移となったことにも連れ、NY市場にかけては990ドル割れ。調子に乗ってパラジウムの急騰に付いて行ったらハシゴを外された、と言わんばかりの急反落となってNY午後には980ドル割れ。前日の陽線実体部を大きく包み込む包み線を形成し、上向きかけた流れが逆転する可能性も示唆。強めのサポートを形成していた960ドルではサポートされそうにも見えるものの、もし割れるようなら大幅下落へ、12月後半安値910ドル付近までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2020/1/17 - 2/20ドル円は70銭超のドル高円安となって4日続伸。昨年4月24日(112.10)以来、10ヵ月ぶり高値。ウイルス警戒感などから株高一服でリスク回避ムードもやや強まるなかで新興国通貨や欧州通貨、オセアニア通貨などを含めてドル全面高。円高の流れにもなったもののドル円ではドル高円安が進行。欧州時間までにコンスタントに水準を切り上げ続けて112円20銭付近まで上昇。フィラデルフィア連銀製造業景況指数の結果を好感する反応は限定的となり、米10年債利回り低下、日米金利差縮小にも逆行する形でドル高円安が進行。やや一方的な流れとなったことである程度の調整も、今年安値から高値までの23.6%戻し(111.13)辺りまで戻してもおかしくはないところだが。押し目待ちに押し目なし状態にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/20終値とチャート

21日の国内金価格は+92円、1.47%高となって7日続伸。10営業日連続6000円超、6営業日連続今年高値更新で40年ぶり高値。7日続伸は昨年6月以来8カ月ぶり。7日合計の上昇幅は318円となり、2013年8月(8日続伸、346円)以来6年半ぶりの急騰局面を形成。90日移動平均も5786円まで上昇し、2019年高値5790円にも最接近。金高ドル高の流れが続き、相対的な円安にもサポートされる状態。NY金は上昇一服の可能性、ドル円は行き過ぎとも思われる水準に達し、調整に転じた場合の下げ幅もここまでの上昇ペースに匹敵するような急落となる可能性も。12月安値(5565)からの上昇幅の23.6%戻し(6169)から6200円程度までの調整にはそれほど時間も要しないかも。
週間ベースでは+287円、4.73%の大幅高で4週続伸。上昇率では2015年1月19日からの週(+259円、5.14%)以来、5年1カ月ぶり。上昇幅としては2008年9月15日からの週(+333円、12.35%)、リーマンショック当日からの週以来、11年5ヵ月ぶりの急騰。当時2696円から3029円まで上昇、現状価格は倍以上。

プラチナ価格は-50円、1.29%の大幅安で4日ぶりの反落。金価格の急騰局面に追随し切れず、金との価格差は昨年8月16日の2481円を上回る2525円へと急拡大、半年ぶりに過去最大を更新。急騰局面形成後には一定の急反落をはさみながら、短期レンジで見れば乱高下状態を繰り返す形で昨年6月以降、下値を切り上げてきた経緯もあり、現状もその範囲内での急反落。過去の推移から3800円近辺は中長期的にも意識されやすい水準でもあり、この近辺まででサポートされる可能性もあり、そうなれば中期的な上昇トレンドも維持して上値再トライのチャンスをうかがう展開にも。当面の抵抗水準3880円を超えることができれば今年高値3921円更新トライへも。
週間ベースでは+125円、3.37%高で5週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格2/21とチャート

2020年02月21日(金)時点の相場
国内金:6,355 円 2/21(金) ▲92(1.47%)
国内プラチナ:3,830 円 2/21(金) ▼50(1.29%)
NY金:1,620.5 ドル 2/20(木) ▲8.7(0.54%)
NYプラチナ:979.0 ドル 2/20(木) ▼25.5(2.54%)
ドル円:112.07 円 2/20(木) ▲0.72(0.65%)
→2/20(木)のその他主要マーケット指標

←ユーロ圏製造業PMIは急回復、ドイツは日本を逆転、米国はあれ? 02/22(土)
→NY金とドル円の逆相関解消、7年半ぶり正相関で金高ドル高 02/20(木)
→NY連銀も2月に急騰、年初の米製造業景況感急回復に追随 02/19(水)
→転職者と非転職者との賃金格差拡大、18年ぶり高水準に 02/18(火)

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