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NY金は長期76.4%戻しの攻防へ
更新日:2020年05月12日(火)
NY金は長期76.4%戻しの攻防へ 2020年5月11日ロックダウンの段階的緩和を先週発表したばかりのドイツでは10日、1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」が再び1.0を上回り、感染が再拡大していることを示す状態となったことを発表。5月初旬には1日あたりの新規感染者数が1桁まで低下していた韓国では、規制緩和後にソウル繁華街のナイトクラブでクラスターが発生、11日午前までに感染者数が79件に達したことを発表。
震源地の中国では武漢完全封鎖となった2月が規制のピークで3月から徐々に経済活動再開、自動車販売台数も2月の前年同月比79%減、3月の43%減から4月には4.4%の増加。コロナ前から低調となっていた自動車販売台数が2018年7月以降20ヵ月連続で前年割れの翌4月、まさかのプラス転換。V字回復演出?疑惑も漂うなか、感染拡大第1波の沈静化には成功したとも思われる状況下で今月11日には2日連続で新規感染者数10人超となり、第2波への警戒感も高まる様子。
世界各地で経済活動再開への道を模索する状況のなか、中国を除けば今回は感染拡大第2波というよりは、感染拡大第1波収束時の苦しみ、という状態かもしれません。
そして、いずれあらためて第2波の恐怖と対峙する時期が来るのかもしれません。

NY金は長期レンジで見ると重要な水準での攻防状態に差し掛かっています。
2015年12月に大底をつけたNY金は昨年夏、足掛け7年に渡る逆三尊を完成。雲のねじれ付近で大底をつけて次の雲のねじれ付近で逆三尊完成後の急騰フェーズ形成、という展開となりました。

ネックラインから逆三尊の値幅約300ドル分上昇した場合の水準は1650ドル辺り。今年2月にはこの水準に到達し、達成感とコロナショックも相まって3月には1450ドルまでの急落もありました。その後の急反発で4月には過去最高値から2015年の大底までの76.4%戻しとなる1716.4ドルを超え、一時1800ドル手前まで上昇。この1800ドル付近は2011年12月から2012年10月までの1年間、高値保ち合いを形成した時の高値水準でもあり、今回も同様に、当面の高値となる可能性も否定できません。

4月後半から5月にかけては、ちょうど76.4%戻しラインをはさんでの保ち合い状態にもなり、この長期的に重要な節目水準を維持できるかどうかの攻防となっています。
この節目を維持し、あるいはいったん1600ドル台へと押し戻されて保ち合い形成となるなどし、再びこの76.4%ラインを超えてくるような展開となり、感染拡大第2波への警戒感が高まるような事態となった場合には、1800ドルを超えて過去最高値トライへと向かうような場面もいずれ訪れるのかもしれません。

NY金・日足チャート 2020/4/6 - 5/1111日のNY金相場は-15.9ドル、0.93%の続落。戦後最悪の米雇用統計の結果を受け止めて、今後は回復していくだけ、との楽観的な見方や材料出尽くし感なども背景に週明けはドル高優勢の流れとなり、金は小幅に軟調推移。1700ドルの大台を維持して下げ渋った時間外の高値は1710ドル前半まで、ドル高の勢いが強まった欧州時間には一時1700ドル割れ、NY朝にはいったん反発も米長期金利上昇とドル高再燃の動きに押されて1690ドル前半まで下落。それでもNY引け後には1700ドル付近まで戻す底堅さも。短期サイクルとしては調整局面が続く状態も、目先は1680ドル台の下値サポートから1730ドルの抵抗水準までのレンジで保ち合いの様相にも。上下どちらかへ抜け出した場合にはそれなりのトレンドを形成する可能性もあり、下方向なら1630ドル近辺まで、上方向なら1790ドル台へと高値更新トライにも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/4/6 - 5/11NYプラチナは-8.0ドル、1.01%安で3日ぶりの反落。時間外には790ドル付近から一時800ドルまで反発も先週末高値付近で失速、小さなダブルトップを形成する形で戻り売りの展開となって上値トライへの流れは巻き戻し。欧州時間にかけてネックラインとなる788ドルを割れると下げ幅拡大、ダブルトップの値幅12ドル分さらに下落すると776ドル。NY朝には774ドル台まで下落して下げ渋り、NY引けにかけては780ドルの攻防に。保ち合い上方ブレイクに失敗し、再び20日移動平均線(786.3)も抵抗線となり、760ドル台から790ドルまでのレンジで保ち合い再開へ。金と同様、次の保ち合い崩れでは一定のトレンドを形成する可能性も、下方向へと抜け出せば4月初旬安値圏710ドル近辺までが意識され、上方向なら3月前半の保ち合い下限付近、850ドルを目指す流れにも。

ドル円・日足チャート 2020/4/7 - 5/11ドル円は1円のドル高円安、0.94%の大幅高で3日続伸。4月22日(107.79)以来、半月ぶりの高値水準。週明け東京朝には株高・円安の流れで堅調推移スタート、節目の107円ラインではいったん上値を押さえられる形にもなったものの、東京午後にはドル高の流れも強まって107円を超えたことで堅調な流れが再開、NY時間にかけてコンスタントに水準を切り上げる展開となって107円70銭台まで上昇。今朝の東京市場では107円半ばへとやや軟調な展開も押し目形成となる可能性も、20日移動平均線(107.16)を下回ることがなければ上値トライへの流れ継続へ、108円台前半、水平状態の200日移動平均線(108.23)回復が当面の上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/11終値とチャート

12日の国内金価格は+5円、0.08%の小幅高で3日続伸。NY金の下落分を大幅円安でカバー、4月28日(6429)以来2週間ぶり高値水準でのジリ高推移。広めの高値保ち合いレンジ半ばでの小康状態で9日移動平均線(6412)に蓋をされた状態も継続。明日以降、9日線は下降する可能性が高く、21日線を下回る可能性もあり、価格ラインを押し下げるパターンも警戒される状況にも。

プラチナ価格は-23円、0.79%安となって3日ぶりの反落。保ち合いをわずかに上抜けての上値トライへの流れは巻き戻され、またしても上値の重さが意識される状態にも。ただし9日移動平均線(2899)と21日移動平均線(2891)に下値を支えられ、反発方向優勢の流れも維持。これらを下抜けるようだと徐々に流れも逆転方向へ、2830円の節目を割り込むようだと下値トライ再開の流れにも。その場合には3月安値から4月高値までの半値戻し(2704)も意識されるような展開にも。あらためて2920円台の節目を上抜けできれば上値トライ再開で3000円台再トライへの可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格5/12とチャート

2020年05月12日(火)時点の相場
国内金:6,411 円 5/12(火) ▲5(0.08%)
国内プラチナ:2,900 円 5/12(火) ▼23(0.79%)
NY金:1,698.0 ドル 5/11(月) ▼15.9(0.93%)
NYプラチナ:781.3 ドル 5/11(月) ▼8.0(1.01%)
ドル円:107.68 円 5/11(月) ▲1.00(0.94%)
→5/11(月)のその他主要マーケット指標

←1年以内に失業の可能性を意識する人、4月に20%超 05/13(水)
→国内金価格、90日移動平均で史上初の6100円超え 05/11(月)
→米4月雇用統計、失業率は過去最悪、賃金上昇率は過去最大? 05/09(土)
→新規失業保険申請件数は第1波収束へ、継続受給は第1波拡大途上 05/08(金)

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