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★金プラチナ短期相場観★

VIX指数上昇、NY金の標準偏差今年最低水準が示唆した波乱
更新日:2020年10月29日(木)
VIX指数とNY金標準偏差 2020年10月28日10月27日(火)時点でVIX指数は33.35。NY金の標準偏差(25日)は16.50。VIX指数がジワリと上昇の兆しとなり、NY金の標準偏差が今年最低水準へと低下した状態となり、今後の波乱の展開への可能性を示唆する状態となっていました。
米大統領選に向けての警戒感が高まりつつある状況かと見ていましたが、翌28日(水)にはVIX指数は40.28へと跳ね上がり、6月11日(40.79)以来4ヵ月半ぶりの高値水準へ。欧米主要株価指数は軒並み大幅安となり、NY金も30ドル超の急落となって1ヵ月ぶり安値へ。いきなり動き出してしまった感も。

過去、VIX指数が30ポイントを超えてくると、急騰警戒感が高まりました。今年2月末に30ポイントを超えるとコロナショックとなって市場は混乱期へ、VIX指数は3月16日に過去最高となる82.69まで急騰しました。
この少し前、2月半ばにかけてNY金の標準偏差は20ポイントを割れて今年最低となる11ポイント台まで低下していました。その後はVIX指数の急騰にも連れて標準偏差も急拡大、NY金価格も乱高下の期間へと突入。

いったん市場が落ち着きを取り戻した後、6月にもVIX指数は一時30ポイント超え、NY金の標準偏差は20ポイントを割れて一時的に16ポイント台まで低下。この後、夏場にかけてNY金は過去最高値更新フェーズへと移行。
9月にもVIX指数は一時的に30ポイント超え、その後NY金の標準偏差は20ポイントを割れる場面も。9月後半のNY金の大幅調整を示唆していた様子も。

そして現在、VIX指数が30ポイントを超えて急騰し始め、NY金の標準偏差は16ポイント台から15ポイント台へと低迷。この後標準偏差は急拡大も予想され、市場の波乱が一時的では終わらない可能性への警戒感も高まります。

NY金・日足チャート 2020/9/24 - 10/2828日のNY金相場は-32.7ドル、1.71%の大幅安となって4日ぶりの反落。3日分の上昇幅の4.5倍の下げ幅となって9月25日(1866.3)以来、1ヵ月ぶりの安値。フランスでは感染拡大が止まらず医療逼迫も懸念されて制限措置を拡大、マクロン大統領は全土へのロックダウン再開を発表。前後してドイツでもメルケル首相が次週から1ヵ月にわたるレストラン閉鎖など一部経済活動停止措置を表明。3日続落のドイツDAXは4%超下げて5ヵ月ぶり安値へ、英FTSEも3日続落でこの日は2.5%超の下落で6ヵ月半ぶり安値へと急落。29日のECB理事会での追加緩和への思惑も急速に拡大し、ユーロ売りドル買いの流れ急進に連れた金もロンドン市場で急落。強めのサポートにもなりつつあった1890-1900ドルの水準を下抜けると売り圧力も急拡大、ドル高の流れが続いたNY午前までに一時1870ドル割れへと一段安。米株主要3指数も揃って3%超の大幅安となるなど世界同時株安のリスク回避で米ドル独歩高の全部売りとなり、米大統領選に向けた前哨戦の様相にも。想定以上に早めの保ち合い下方ブレイクとなったNY金の当面の下値目安は9月安値1850ドル前後、3月安値から8月最高値までの38.2%戻し(1845.4)辺りまで。

NYプラチナ・日足チャート 2020/9/24 - 10/28NYプラチナは-11.8ドル、1.33%の反落。時間外には前日高値をわずかに上回るも目先の抵抗水準890ドルにワンタッチして戻り売り。ロンドン市場では金の急落に引っ張られる形で値を下げると、870ドル台のサポートを割り込んで下値目安860ドル前後へ、NY朝には856.2ドルまで下落。NY市場では金の小反発に乗じて870ドル台を回復し、200日移動平均線(872.1)にもサポートされる形に。目先、3月安値(562.0)から8月高値(1035.5)までの38.2%戻し(854.6)を再度トライしに行く可能性も残しながら、890ドルの抵抗水準を上抜けできれば直近高値910ドル台辺りまでの反発余地も。

ドル円・日足チャート 2020/9/24 - 10/28ドル円は20銭程度のドル安円高、0.18%の続落となって終値では3月9日(102.14)以来、7ヵ月半ぶりの安値。欧州でのコロナ感染拡大と制限措置拡大、米国での追加経済対策への不透明感、大統領選での郵便投票などを巡る混乱への警戒感などを背景にリスク回避ムードが強まり、為替はドル高・円高・ユーロ安。東京朝に104円50銭台まで上昇したのがこの日の高値となり、前日下抜けたばかりの下値サポートが抵抗水準に切り替わった格好にもなり、円高優勢の流れで欧州時間には104円10銭付近まで下落、安値では9月21日(104.00)以来1ヵ月ぶりの安値。短期下値目安でもある9月安値104円前後にはわずかに届かず、NY時間にかけては104円40銭台まで反発する場面も。短期的には104円台前半へと主要レンジをシフトしたような格好にもなり、あらためて104円前後までは下げやすく、104円半ばを突破できれば105円まで上値余地拡大へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/28終値とチャート

29日の国内金価格は-95円、1.36%の大幅続落。デッド・キャット・バウンスと弱気パーフェクトオーダーが示唆したとおり、調整局面が進行。6980円の節目を割れたことに伴う急落となって短期下値目安6930円付近にいきなり到達してさらにオーバーラン、勢い余って9月安値6902円も下回って7月21日(6845)以来、3ヵ月ぶりの安値水準に。90日移動平均線(7057)の上昇は続いており、今後しばらくはまだ上昇し続ける可能性も高いこと、3月安値(5648)から8月最高値(7676)までの38.2%戻し(6901)を下抜けてしまったことなどから短期的には一服感も。ただし、中期的に一段安へと向かう展開となった場合には50%戻し(6662)と7月安値(6661)付近が意識されることにも。

プラチナ価格は-32円、0.99%安で3日続落。10月20日(3185)以来の安値となり、3180円から3280円台までの主要レンジ下限が意識される水準に。これを下回るようだと一段安の展開となって3070円近辺までが下値目安に。ただし、3月安値(2422)から8月高値(3655)までの38.2%戻し(3184)がサポート候補となり、NYプラチナの一服感と国内金価格のやや下げ過ぎ感などからもひとまずはレンジ維持か。
※参考:金プラチナ国内価格10/29とチャート

2020年10月29日(木)時点の相場
国内金:6,890 円 10/29(木) ▼95(1.36%)
国内プラチナ:3,198 円 10/29(木) ▼32(0.99%)
NY金:1,879.2 ドル 10/28(水) ▼32.7(1.71%)
NYプラチナ:875.0 ドル 10/28(水) ▼11.8(1.33%)
ドル円:104.30 円 10/28(水) ▼0.19(0.18%)
→10/28(水)のその他主要マーケット指標

←世界の金需要-2020年第3四半期 10/30(金)
→米労働市場、賃金事情に改善の兆し?の可能性 10/28(水)
→10月IFOドイツ企業景況感、現況は回復継続も期待は反落 10/27(火)
→祝日明けに値が飛ぶ!?国内金価格の休日明け警戒感 10/26(月)

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