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雇用統計NFPは急減速、雇用回復100%まではあと2年?
更新日:2020年12月05日(土)
非農業部門雇用者数(NFP) 2020年11月米11月雇用統計では、失業率6.7%は予想以上の好結果で3月(4.4)以来8ヵ月ぶりの低水準。非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは予想を大幅に下回る前月比+24.5万人にとどまり、5ヵ月連続の減速で2月(+23.0)以来、9ヵ月ぶりの低い伸び。
その他の指標ではU6失業率が12.0%となって7ヵ月連続の低下、これも3月(8.7)以来、8ヵ月ぶり低水準となったものの、10月(12.1)からの低下はわずか。

全体的にはネガティブと言える結果にもかかわらず、債券売りとなって米10年債利回りが急騰。3月半ば以来8ヵ月半ぶりの高水準となって1%の大台も視野に入る0.96%台へ。
失業率改善などを好感してリスク選好の債券売りで長期金利上昇、との見方もあるものの、何か違うような・・・。
追加経済対策の進展から、財政悪化懸念を想定しての悪い金利上昇、という側面もあるのかもしれません。

ネガティブな結果となったNFPの総数での推移を見ると、2月には過去最大となって1億5250万人まで増加していたのが、4月には1億3030万人まで急減。その後8月には1億4110万人まで回復し、11月には1億4260万人まで回復してきました。
回復率で見ると、8月に回復率48.56%まで急回復後にNFPの伸びは鈍化、11月の55.62%ま急減速。この3ヵ月合計の回復率は7.06%。1ヵ月あたり2.35%。
回復率100%到達までは残り44.38%。
今後も1ヵ月あたり2.35%ずつ回復した場合の所要月数は18.9ヵ月=19ヵ月=1年7ヵ月。
仮に今後も月2.35%の回復ペースを維持できるなら、100%回復となるのは2022年6月。

足下3ヵ月でも伸びは鈍化していることから、同じペースでの回復は見込めず、さらに鈍化する可能性のほうがむしろ高いことを考慮すれば、米雇用がコロナ前の水準まで100%回復するのは早くても2023年、という予想は妥当かもしれません。

NY金・日足チャート 2020/10/30 - 12/44日のNY金相場は-1.1ドル、0.06%安となって4日ぶりの小反落。強弱混在となった米11月雇用統計の結果には乱高下の反応。1840ドル台半ばを中心に上下10ドル程度ずつの振れ幅となり、上方向には11月23日(1875.0)以来ほぼ2週間ぶり高値となる1852.7ドルまで上昇。しかし、米10年債利回りが0.93%から0.97%へと急騰して高止まりとなったことを受けて株高の流れも追随、ドルも下げ渋り、金は1832ドルまで20ドルほどの急反落。ただし下値も堅くNY午後には1840ドル台を回復。結果的に20日移動平均線(1851.6)に上値を押さえられ、最高値から11月末安値(1767.2)までの23.6%戻し(1843.2)付近での一服状態に。ただし、今回の雇用統計の結果を受けては米政府の追加経済政策進展、FOMCでの追加緩和期待などもサポート材料となり、20日線を超えることができればいずれ1870ドル台の節目との攻防となる場面も。下方向には上昇を続ける200日移動平均線(1807.5)がサポート候補。
週間ベースでは+51.9ドル、2.9%高で4週ぶりの反発。

NYプラチナ・日足チャート 2020/10/30 - 12/4NYプラチナは+34.2ドル、3.29%の大幅高で5日続伸。5日続伸以上は11月20日以来2週間ぶりで今年5度め。水準としては2016年9月8日(1084.7)以来、4年3ヵ月ぶりの高値。11月後半からのプラチナ供給不足懸念や水素エネルギー需要期待などを背景とした堅調推移はとまらず、この日も時間外の1040ドルからほぼ押し目なくNY朝には1070ドル台へ。雇用統計発表直後の乱高下では一時1093ドルまで急騰。その後は金の急反落に追随して1060ドル割れへと30ドル超の下落も、NY午後には1070ドル台を回復。長期的にはリーマンショック後の高値2011年8月の1912ドルから今年3月安値562ドルまでの38.2%戻し(1077.7)を達成したことになり、この水準以上を維持できるようなら、長期トレンド転換へも。今後意識される水準としては2016年最高値(1199.5)1200ドルの大台、下値サポート候補は1000ドルの大台。
金との価格差は767.2ドル、3月2日(735.4)以来9ヵ月ぶりの水準まで縮小。
週間ベースでは+108.0ドル、11.19%の大幅高で3週続伸。3週続伸は7月以来、4ヵ月ぶり。上昇率でも4ヵ月ぶり、今年3番めの急騰。

ドル円・日足チャート 2020/11/2 - 12/4ドル円は30銭のドル高円安、0.29%の反発で104円台を回復。東京朝に103円70銭台まで下押しも前日安値を下回らず、ゆるやかな反発基調へ。欧州時間には前日NY午後以降上値を押さえられ続けた104円ラインとの攻防状態、雇用統計後の乱高下では103円80銭付近までの下振れと104円10銭台までのレンジで上下動となった後、米10年債利回りの高止まりに追随する形で104円20銭台まで上昇。下値トライへと向かう可能性もあった流れは巻き戻され、下値は103円80銭が目先のサポートに。あらためてこれを割り込むようだと下値再トライへも。上方向には104円台半ばが引き続き抵抗水準。突破できれば105円台後半も視野に。
週間ベースでは+10銭、0.1%の小幅ドル高円安で続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/4終値とチャート

2020年12月05日(土)時点の相場
国内金:6,706 円 12/4(金) ▲2(0.03%)
国内プラチナ:3,687 円 12/4(金) ▲40(1.10%)
NY金:1,840.0 ドル 12/4(金) ▼1.1(0.06%)
NYプラチナ:1,072.8 ドル 12/4(金) ▲34.2(3.29%)
ドル円:104.18 円 12/4(金) ▲0.30(0.29%)
→12/4(金)のその他主要マーケット指標

←プラチナの長期トレンド転換点 12/07(月)
→ISM非製造業景況指数11月は半年ぶり低水準も雇用指数は下げ渋り 12/04(金)
→「いまだに1000万人が失職」米雇用回復は道半ば 12/03(木)
→ユーロ圏11月製造業PMI、ランキングは「北高南低」復活 12/02(水)

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