ユーロ圏11月製造業PMI、ランキングは「北高南低」復活
更新日:2020年12月02日(水)
11月のユーロ圏製造業PMIは53.8となって速報値からは0.2ポイントの小幅上方改定、2年3ヵ月ぶり高水準となった10月からは-1.0ポイント。それでも5ヵ月連続で節目50超の景気拡大基調を維持。
11月は新型コロナウイルスの感染第2波を受けての規制措置がユーロ圏各国で再開されて需要を抑制。指数の低下はやむ無しの状況も、ワクチン開発の進展が見通し改善をサポートしたようです。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年11月>
1:ドイツ=57.8=2年7ヵ月ぶり高水準の前月から-0.4、7ヵ月ぶりの小反落、5ヵ月連続50超。7月の最下位から8月の6位を経て9月から3ヵ月連続1位。
2:オランダ=54.4=前月比+4.0、4ヵ月連続50超、22ヵ月ぶり高水準。7月の最下位から3-3-6位を経て急騰。
3:アイルランド=52.2=前月比+1.9、続伸で6ヵ月連続50以上。7月から1-2-最下位-7位から急上昇。
4:オーストリア=51.7=1年11ヵ月年ぶり高水準の前月から-2.3、3ヵ月ぶりの反落も5ヵ月連続50超。7月から3-5-4-2-4位。
5:イタリア=51.5=2年7ヵ月ぶり高水準の前月から-2.3、5ヵ月連続50超も5ヵ月ぶり低水準。7月から5-1-3-3-5位。
6:スペイン=49.8=前月比-2.7、3ヵ月ぶり50割れ、5ヵ月ぶり低水準。7月から2-6-6-4-6位。
7:フランス=49.6=前月比-1.7、3ヵ月ぶり50割れ、半年ぶり低水準。7月から4-7-5-5-7位。
8:ギリシャ=42.3=前月比-6.4、2ヵ月連続50割れ、半年ぶり低水準。7月から7-最下位-7位、10月から連続最下位。
オランダとアイルランドを除き、全ての国が前月から低下、11月は減速傾向となり、スペイン、フランス、ギリシャは節目50割れとなって縮小傾向へ。
そのなかでも、ユーロ圏内では上位のドイツ、オランダ、オーストリアでは11月に輸出が最大の伸びを記録。また、失業はギリシャ、ドイツ、オーストリアなどが多かった模様。
今後の見通しとしては、オランダ、イタリア、ドイツの企業が最も楽観的な見方をしているようです。
ランキングではいつか見た光景、「北高南低」が復活しています。
1日のNY金相場は+38.0ドル、2.13%の大幅高となって3日ぶりの反発。3日ぶりに200日移動平均線(1804.4)を上抜けて大台を回復。前日には月末の調整となった欧米主要株は押し目買いとなってナスダックとS&Pが最高値更新、ダウも一時3万ドル超えなどワクチン相場は継続。為替もリスク選好の円安ドル安の流れ、前日には節目の1.20ドルで上値を押さえられたユーロドルも押し目買いとなって節目を突破すると2年7ヵ月ぶり高値となる1.2070ドルまで上昇。ドルインデックスは2年8ヵ月ぶり安値へとドル安基調が一段と進行したことにもサポートされ、NY金は時間外からほぼ一本調子で反発。前日安値で3月安値から8月最高値までの半値戻し(1770.1)を達成したことによる一服感も売られ過ぎ解消へのきっかけに。目先は200日線から1800ドルの大台ラインまででサポートされるかどうか、その下には1780ドルが当面のサポート、割れると1760ドル前後までの一段安も。上方向には1870ドル台が当面の抵抗水準、これを超えることができれば1900ドルの大台再トライも視野に。
NYプラチナは+38.0ドル、3.93%の大幅続伸で大台回復、8月6日(1013.9)以来4ヵ月ぶりの高値水準に。前日の十字線に近い足型は一段高を暗示していた模様。短期上値目標980ドル近辺到達に伴う一服感を振り切って時間外から金の堅調推移に追随、NY朝に990ドル台へと水準を切り上げ、午後にかけて1000ドルの大台を突破するとNY引け後しばらくは大台を維持。ただし過熱感もやや高まり、急反落への警戒感もくすぶり始める状況にも。下値は970ドル近辺がサポート候補となり、さらなる行き過ぎ警戒水準としては8月高値1030ドル台が意識される展開にも。
ドル円は前日からほぼ変わらず104円30銭台での横ばい推移。ワクチン相場とバイデン次期政権への期待感などから世界同時株高の流れが続き、円安の流れとユーロ主導のドル安の流れが同時進行。売り買い交錯状態のドル円は104円10銭台の安値から104円50銭台の高値まで、ほぼ現状の主要レンジをフルに使っての上下動。その中央付近で水平状態となりつつある20日移動平均線(104.39)をはさんでの上下動にも。上方向に104円台後半へと抜け出すことができれば11月高値105円70銭近辺が上値目標にも、下方向には104円割れとなれば11月安値103円10銭台から103円前後までが下値目安にも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/1終値とチャート
2日の国内金価格は+117円、1.8%の大幅続伸。過去最高値に向けての急騰局面となった8月5日(+152円、2.06%)以来、4ヵ月ぶりの急騰。この4ヵ月で1.8%以上の急落となった日は6日、うち2%超が2日、4%超が1日。ようやく、それなりの反発局面を形成し、急降下中の9日移動平均線(6654)にももう少し。11月30日の6512円が当面の底値となる為には、8月の最高値からの下落幅1164円の23.6%戻し(6787)辺りまでは回復したいところ。安値再更新となってしまった場合には、6460円辺りまでが次の下値目安に。
プラチナ価格は+103円、2.95%の大幅高で3日続伸。上昇率では11月4日(+102円、3.29%)以来1ヵ月ぶり、今年10番めの急騰。水準としては8月14日(3592)以来、3ヵ月半ぶりの高値。短期上値目標、9月高値の3540円近辺を突き抜けての一段高も、過熱感からもNYプラチナとともに急反落警戒感も。下値サポート候補としては9月高値3540円近辺と3500円の大台ライン。上方向には8月高値3650円台がやや霞む程度か。
※参考:
金プラチナ国内価格12/2とチャート
2020年12月02日(水)時点の相場
国内金:6,633 円 12/2(水)
▲117(
1.80%)
国内プラチナ:3,589 円 12/2(水)
▲103(
2.95%)
NY金:1,818.9 ドル 12/1(火)
▲38.0(
2.13%)
NYプラチナ:1,003.9 ドル 12/1(火)
▲38.0(
3.93%)
ドル円:104.32 円 12/1(火) +-0.00(0.00%)
12/1(火)のその他主要マーケット指標
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