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★金プラチナ短期相場観★

原油価格上昇でCPIは上昇の兆しも、コアCPIは伸び悩み
更新日:2021年01月14日(木)
米・消費者物価指数(CPI) 2020年12月米労働省が発表した12月の消費者物価指数(CPI)は前年比+1.36%。ほぼ市場予想どおりとなって11月の+1.17%からは上昇。9月(+1.37)とほぼ並び、3月(+1.54)以来の高水準。
NY原油価格は12月の月間平均で47.09ドル。11月の41.36ドルから急騰となり、続伸で2月(50.54)以来10ヵ月ぶりの高水準。原油価格上昇にサポートされて、CPIも年末には上昇の兆しとなりました。

カテゴリー別ではエネルギー価格が前年比-7.0%となり、3月(-5.7)以来9ヵ月ぶりの高水準へと回復基調。項目別でもガソリン価格が前年比-15.2%となって3月(-10.2)以来9ヵ月ぶりの高水準。いずれも前年割れの水準が続くものの、春の落ち込みからの急回復が年末になって再開した格好に。

ただし、食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比+1.62%。11月の+1.65%から小幅に低下、10月の+1.61%以降ほぼ横ばい推移。8月の+1.74%がここまでの回復ピークとなって伸び悩み。
カテゴリー別では食品とエネルギーを除く商品価格が11月の前年比+1.4%から12月は+1.7%へと上昇したものの、ウェイトではその3倍を占める、エネルギー関連を除くサービス価格は+1.7%から+1.6%へと低下。2月の+3.1%以降、低下基調が止まりません。
項目別でも、インフレ牽引役となってきた医療サービスが前年比+2.8%で1年半ぶりの低水準となり、医療用品は-2.5%と落ち込んで3ヵ月連続の前年割れ。健康保険は4月までの+20%台からの低下基調が止まらず10ヵ月続落となった12月は+4.8%。賃貸住宅も年初の+3%台後半から低下傾向が続いて12月は+2.3%。中古車も続落で+10.0%と伸び悩み。

昨今見られる、インフレ期待の上昇傾向に反して、インフレ上昇の兆しはエネルギー関連以外ではほぼ全くと言って良いほど、見られない状況のようです。

なお、この日セントルイス連銀のブラード総裁は、インフレ率が「一定期間の平均で2%」という目標に関して信用と信頼を回復したい、とし、かつて見られた「予防的な利上げ」を否定する発言。「インフレ率が目標を上回ることを容認」することを改めて強調した格好にも。

NY金・日足チャート 2020/12/8 - 1/1313日のNY金相場は+10.7ドル、0.58%の反発。時間外は前日高値付近、1860ドル台前半で上値を押さえられ、ロンドン市場ではイタリアのレンツィ元首相の連立政権離脱表明によるイタリア政局不安からユーロが売られた流れに追随、1850ドル近辺まで小幅に急落。NY市場ではCPIの伸び悩みなどを受けて米10年債利回りが1.12%台から1.10%割れへと急低下した流れにもサポートされて1860ドル台再トライ。しかし、またしても前日高値を超えられずに失速するとNY引けにかけては1850ドル割れへと反落。終値ベースでは1週間ぶり高値となって節目の1850ドルを超えたことから、12月後半の保ち合い水準1870-80ドル辺りまでを目標に上値トライへの可能性。ただし、引け後の軟調推移と1860ドル台での抵抗感などからこの水準までを上限に保ち合いの様相にも。下値は200日移動平均線(1842.6)がサポート、割れると今年最安値更新トライ、1810ドル台までが下値目安。

NYプラチナ・日足チャート 2020/12/8 - 1/13NYプラチナは+42.9ドル、4.02%の大幅続伸。5日(+48.1ドル、4.49%)以来、今年2番めの急騰となり、終値ベースでの今年高値となった7日(1124.6)以来、1週間ぶり高値。時間外はロンドン市場までのユーロドルと金の軟調推移に追随する形となって1090ドルから1070ドル割れへと20ドル超の下落。しかしNY市場での反発局面では、金の失速を横目に1100ドルの大台超えへと一段高、NY午後には1110ドル台まで上値を伸ばす倍返し、引けにかけても1100ドル台を維持する堅調さも。1125ドル超へと今年高値を更新する展開となった場合、VWショック後の最高値となった2016年8月高値保ち合い水準となる1150ドル台までが上値目標に。下値はゆるやかに上昇する20日移動平均線(1061.2)がサポート候補。
金との価格差は744.2ドルとなり、3月2日(735.4)以来、10ヵ月ぶりの水準、7月31日の最大(1067.0)からは30.3%の縮小。

ドル円・日足チャート 2020/12/9 - 1/13ドル円は11銭のドル高円安、0.11%の反発。前日からの軟調な流れを受け継いだ東京午前の安値は103円50銭台まで。1週間ぶり安値圏も水平状態の20日移動平均線(103.50)にサポートされて下げ渋ると、欧州時間にはユーロドルの急落に連れる形で反発基調を強めると104円近辺まで上昇。しかし、NY朝にはCPIの伸び悩みと米長期金利低下が重石となって104円を超えられず。この日はFRBの資産購入規模縮小への懸念を払拭するようなFRB高官発言も相次ぎ、長期金利上昇とドル高を抑制。102円70銭から103円30銭までの主要レンジ内で下値サポートは103円50銭へと切り上げようかという状態にも。上限突破なら104円台後半へと一段高へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/13終値とチャート

14日の国内金価格は-35円、0.52%の反落で12月16日(6734)以来、1ヵ月ぶりの安値。6740円台が当面のサポートとなりきれず、デッド・キャット・バウンスを形成しての一段安が想定される状況に。11月末安値(6512)から1月高値(7016)までの61.8%戻し(6705)から6700円の大台ライン前後までが下値目安。NY金が下値トライへとなった場合の行き過ぎ警戒水準としては6650円近辺も。上方向には6770円台が当面の抵抗水準となり、上抜けできれば6830円台辺りまでの反発も。

プラチナ価格は+72円、1.84%の大幅続伸。強気相場状態を維持し、2日合計で12日の急落分の8割弱を回復し、4年5ヵ月ぶり高値となった8日の4026円も視野に。高値更新となれば、VWショック後の最高値、2016年高値(4072)トライへ。下値サポート候補としては、12月末安値(3635)から1月高値までの23.6%戻し(3934)辺り。
金との価格差は2757円、3月3日(2755)以来、10ヵ月ぶりの水準となり、8月5日の最大(4052)からは32%の縮小。
※参考:金プラチナ国内価格1/14とチャート

2021年01月14日(木)時点の相場
国内金:6,737 円 1/14(木) ▼35(0.52%)
国内プラチナ:3,980 円 1/14(木) ▲72(1.84%)
NY金:1,854.9 ドル 1/13(水) ▲10.7(0.58%)
NYプラチナ:1,110.7 ドル 1/13(水) ▲42.9(4.02%)
ドル円:103.89 円 1/13(水) ▲0.11(0.11%)
→1/13(水)のその他主要マーケット指標

←失業保険申請件数は20週ぶり高水準、下げ渋りからの急増 01/15(金)
→求人件数は13ヵ月連続前年割れ、求人不足は9ヵ月連続 01/13(水)
→金価格は上昇トレンド崩れ、プラチナは上昇トレンド維持? 01/12(火)
→米12月雇用統計、長期失業者の割合は8ヵ月続伸で7年ぶり高水準 01/09(土)

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