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好調続く4月米地区連銀製造業景況感、インフレ指標も高騰
更新日:2021年04月28日(水)
リッチモンド/ダラス連銀製造業・賃金指数 2021年4月米地区連銀の製造業景況指数は4月も好調が続き、中旬に発表されたNY連銀では3ヵ月続伸で3年半ぶり高水準、フィラデルフィア連銀も続伸で48年ぶり高水準となっていたのに続き、月末発表のダラス連銀でも3ヵ月続伸で2年10ヵ月ぶり高水準。カンザスシティ連銀は5ヵ月続伸となって過去最高を更新。リッチモンド連銀では横ばい推移も高水準を維持。

構成指数では、インフレに関わる指数の高騰も目に付きます。
NY連銀では仕入価格が12年9ヵ月ぶりの高水準、販売価格は過去最高。仕入価格見通しも10年1ヵ月ぶり、販売価格見通しは12年8ヵ月ぶりの高水準。
フィラデルフィア連銀では仕入価格が2008年8月以降で2番めの高水準、販売価格も2018年8月以降では2番めの高水準。仕入価格見通しは32年2ヵ月ぶり、販売価格見通しは37年1ヵ月ぶりの高水準。

ダラス連銀でも原材料価格が71.4となり、2004年10月(71.7)以来、16年半ぶり高水準。完成品価格は39.1で過去最高(調査開始2004年6月以降)。
ダラス連銀の賃金指数は大幅続伸で37.1となって過去最高。リッチモンド連銀の賃金指数も33.0、過去最高となった2019年5月(37.0)に次いで過去2番めの高水準。

FRBが一時的と見るインフレ上昇の兆しについて、市場認識との乖離がどう解消されるのか、されないのか、パウエルFRB議長のコメントは従来どおりか、変化が見られるか、そしてテーパリング見通しや協議開始の見込みなどへの言及は?
市場の流れとしては、ややフライング気味に動き始めているような感もあり、加速か、巻き戻しか。今回のFOMCは5月相場の方向性を決める転機となるかもしれません。

NY金・日足チャート 2021/3/23 - 4/2727日のNY金相場は-1.3ドル、0.07%の小反落。1780ドルをはさんでの保ち合い推移、時間外でつけた安値は1774ドル近辺、NY朝につけた高値は1786ドル付近、米10年債利回りが2週間ぶりに1.6%台へと上昇したNY市場では1775ドル近辺まで軟調推移。若干の警戒感を懐きながらのFOMC待ちでの小動きはこの日も続き、変動値幅はわずか12ドル。前日を下回って今年の平均28.5ドルの4割ほど、今年最小で昨年2月14日(11.4ドル)以来、1年2ヵ月ぶりの小動き。ピークアウトの兆しも見られる5日移動平均線(1782.4)がこの日も抵抗線となり、高値保ち合いレンジの下半分に押し込められた状態。1770ドルの下限を割り込めば調整局面入りへ、4月前半保ち合い水準1740ドル台までが下値目安に。1790ドル台の上限突破へと向かうようなことがあれば1月安値圏1820ドルが上値目標。

NYプラチナ・日足チャート 2021/3/23 - 4/27NYプラチナは+4.3ドル、0.35%高の3日続伸。2月24日(1257.9)以来2ヵ月ぶり高値圏での一段高。ロンドン時間に1240ドル付近までの押し目形成後にはNY朝にかけて前日高値を上回る1260ドル台まで上昇。しかし、金の軟調推移にも連れて反落すると2月高値から3月安値までの61.8%戻し(1257.2)やダブルボトムのネックライン(1252.5)などの節目を割れ、急落の展開へ。NY午後には1240ドル台、NY引け後には1240ドル割れ、その後時間外では一時1230ドル割れを試す場面もあり、上値トライ一服からの巻き戻しが急速に進行。高値圏でのさらなる節目突破に失敗して十字線を形成、直後に一段安、5日移動平均線(1230.2)にいったんサポートされるかどうか、という状況に。これを割り込むと1200ドル台が次のサポートに。これを下回るようだと1180ドルまでが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2021/3/24 - 4/27ドル円は61銭のドル高円安、0.56%の続伸。3月末以来、4週間ぶりの続伸でようやく調整一服の兆し。水準としては4月16日(108.81)以来、10日ぶりの高値。前日からのドル高円安の流れが続き、東京時間には108円30銭台、欧州時間には40銭台へ、NY時間には米10年債利回り急騰のサポートを受けて108円70銭台まで一段高。FOMCを前に米長期金利上昇とともに円安の流れが先行スタートした様子。今朝の東京市場では108円80銭台へとさらに上値トライの様相にも。FOMCとバイデン大統領の議会演説を経ても流れが変わらなければ反発局面本格化、一段高へと向かう可能性も高まり、109円70銭近辺までが短期上値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/27終値とチャート

28日の国内金価格は+6円、0.09%の小幅続伸。米長期金利が調整局面を終えて再び上昇基調に転じた可能性もあり、NY金の重石を円安で緩和。チャート上は堅調な状態を維持し、21日移動平均線(6694)も90日線(6696)をゴールデンクロス目前。目先、価格が小幅下落となった場合でも強気のパーフェクトオーダー完成の可能性は残されるものの、今回に関しては一時的にとどまるか、未完となる可能性も。テーパリングの協議に関するコメントなどがパウエルFRB議長会見で聞かれるようなら、先行スタートした流れが加速する可能性も。6710円台の節目を割り込むようだと90日までの移動平均線をまとめて下抜ける急落局面形成の可能性も、下値目安は6630円前後まで。

プラチナ価格は-69円、1.47%安で3日ぶりの反落。NYプラチナのさらなる節目突破失敗にも連れて今年高値更新トライは先送り、今年高値と4月高値を結ぶラインが通過するレジスタンス候補、4700円近辺にぶつかっての反落で前日上昇分を帳消し。目先、4700円が抵抗水準となり、今年高値と結ぶラインは当面の強めの抵抗線となる可能性も。NYプラチナが一段安へと向かえば下値警戒水準は4530円まで。
※参考:金プラチナ国内価格4/28とチャート

2021年04月28日(水)時点の相場
国内金:6,756 円 4/28(水) ▲6(0.09%)
国内プラチナ:4,630 円 4/28(水) ▼69(1.47%)
NY金:1,778.8 ドル 4/27(火) ▼1.3(0.07%)
NYプラチナ:1,249.5 ドル 4/27(火) ▲4.3(0.35%)
ドル円:108.72 円 4/27(火) ▲0.61(0.56%)
→4/27(火)のその他主要マーケット指標

←FOMC、回復基調加速確認もテーパリングはスルー 04/29(木)
→ドイツIFO景況感は1年10ヵ月ぶり高水準も楽観見通しは後退 04/27(火)
→国内金価格の半値戻しと三役好転、三角保ち合いも微妙な状況に 04/26(月)
→製造業過去最高、非製造業50超、ユーロ圏総合PMIは7月来高値 04/24(土)

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