ユーロ圏製造業PMI、6月まで4ヵ月連続で過去最高を更新
更新日:2021年07月02日(金)
マークイット発表のユーロ圏製造業PMIは6月改定値で63.4。速報値の63.1から上方改定された為、5月の63.1からも0.3ポイント上昇し、3月(62.5)以降、4ヵ月連続で過去最高を更新したことになります。年初からは5ヵ月続伸となり、拡大基調を示す節目50超は昨年7月から12ヵ月連続。
ワクチン効果拡大とともにパンデミックの悪影響が緩和され続け、経済活動急拡大もまだまだ序盤。ボトルネックやインフレ懸念などの問題も抱えながらも旺盛な需要は衰えることなく、生産見通しも楽観状態が続いているようです。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2021年6月>
1:オランダ=68.8=3ヵ月連続過去最高の前月から-0.6。8ヵ月ぶり低下、11ヵ月連続50超。2月から2-2-1-1-1位。
2:オーストリア=67.0=3ヵ月連続過去最高。前月比+0.6で7ヵ月続伸、12ヵ月連続50超。2月から3-3-3-2-2位。
3:ドイツ=65.1=前月比+0.7で2ヵ月ぶり高水準、過去3番めの高水準、12ヵ月連続50超。2月から1-1-2-3-3位。
4:アイルランド=64.0=2ヵ月連続過去最高の前月から-0.1。5ヵ月ぶりの低下、13ヵ月連続50以上。2月から7-6-4-4-4位。
5:イタリア=62.2=2ヵ月連続過去最高の前月から-0.1。7ヵ月ぶりの低下、12ヵ月連続50超。2月から4-4-5-5-5位。
6:スペイン=60.4.4=23年2ヵ月ぶり高水準。前月比+1.0で5ヵ月続伸、5ヵ月連続50超。2月から6-7-7-7-6位。
7:フランス=59.0=20年8ヵ月ぶり高水準の前月から-0.4。7ヵ月連続50超。2月から5-5-6-6-7位。
8:ギリシャ=58.6=21年2ヵ月ぶり高水準。前月比+0.6で4ヵ月続伸、4ヵ月連続50超。5ヵ月連続、今年5度めの最下位。
最下位のギリシャでも歴史的高水準となって調査対象国全般の好調持続が示されるとともに、その中でも北高南低の構図は続きます。
順位膠着化のなか、若干の変動とともに失速感も見られる状況にもなってきました。
1日のNY金相場は+5.2ドル、0.29%の続伸。東京朝の時間帯に小幅ドル高に押されて1765ドルまで下げてこの日の安値、これを起点に押し目買いの展開となってユーロドルの上昇にも連れてロンドン市場には1770ドル台へ。NY朝には米失業保険申請件数の好結果に対して6月ISM製造業景況指数が予想を下回る強弱材料に1770ドル付近から1780ドル台前半までの乱高下、その後は米10年債利回り上昇とドル高優勢の流れに一時1770ドル割れ。しかしNY午後には1770ドル台半ばへと買い戻される底堅さも。雇用統計前に1760ドルから1790ドルまでの保ち合いレンジ半ばに落ち着いた状態に。引き続き下限割れなら1740ドル台までが短期下値目安に。上限突破なら一定の戻り局面形成で上値目標1820ドル。
NYプラチナは+8.0ドル、0.75%の続伸。金に追随する形で小幅に押し目買いの展開に。時間外序盤の押し目では軽めのサポート候補1060ドルをわずかに割れて切り返し、ロンドン市場で1080ドルを回復するとNY朝には一時1090ドル台半ばまで上昇。NY市場では1070ドル台半ばまでの反落で折り返すと引けにかけては1080ドル台半ばへと収束。地合い好転で下値サポートを1070ドルに切り上げて主要レンジを縮小、現在攻防中の200日移動平均線(1084.3)をしっかり上抜けることができればレンジ上限1100-1110ドルの抵抗帯との攻防へも。これも上抜けることができれば短期上値目標1130ドル。反落となって1070ドルを割れると下値目安は1040ドル。
ドル円は42銭のドル高円安、0.38%の続伸。2日合計でほぼ1円上昇し、2020年2月21日(111.58)以来、1年4ヵ月ぶりの高値。前日NY市場市場で節目の111円を上抜け、東京市場でも111円を割れることなく推移したことで、抵抗線がサポートに切り替わった格好となってこの日の東京午後からは徐々に堅調推移、欧州時間にはユーロドル上昇でドル安局面ながらも111円60銭台まで上昇。NY朝の下押し局面でも111円30銭台までと底堅く、NY午後には再び111円60銭台の高値トライ、今朝の東京市場でも111円50銭台を維持して小康状態に。雇用統計がそこそこの好結果となれば、もう一段のドル高円安方向へ、昨年高値112円20銭台辺りまでを上値目標とする流れ継続。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場7/1終値とチャート
2日の国内金価格は+60円、0.87%の続伸で6月17日(7050)以来、2週間ぶりの高値。NY金の小幅続伸を円安サポートで増幅、90日移動平均線(6846)にサポートされてトレンド回復方向への勢いを増す形となって1ヵ月ぶりに9日移動平均線(6909)も上抜け。6940円の節目上抜けに伴う短期上値目標は7000円前後まで。ただし、雇用統計でポジティブ・サプライズなどがあれば切り返す展開となって失速へも。6820円台の安値を即下抜け、という展開は想定し難いものの、もしそうなった場合には一段安の展開へ、短期下値目安は6750円近辺まで。
週間ベースでは+39円、0.56%の続伸。
プラチナ価格は+102円、2.46%の大幅高となって4日ぶりの反発。騰落率では今年8番めの急騰で9日移動平均線(4216)を上抜き返して弱気のパーフェクトオーダーから脱却、6月28日(4321)から7月1日(4154)までの下落幅(167)の61.8%戻し(4257)をほぼ達成し、短期的な流れも上方向優勢の状態に。61.8%をしっかり上抜けると76.4%戻し(4282)、全戻し(4321)も視野に。これも上抜けできれば一段高の展開へ、4380円台辺りまでが上値目標に。逆に4150円のサポート割れの場合には4080円前後までが下値目安に。
週間ベースでは-7円、0.16%の小反落。
※参考:
金プラチナ国内価格7/2とチャート
2021年07月02日(金)時点の相場
国内金:6,954 円 7/2(金)
▲60(
0.87%)
国内プラチナ:4,256 円 7/2(金)
▲102(
2.46%)
NY金:1,776.8 ドル 7/1(木)
▲5.2(
0.29%)
NYプラチナ:1,080.9 ドル 7/1(木)
▲8.0(
0.75%)
ドル円:111.53 円 7/1(木)
▲0.42(
0.38%)
7/1(木)のその他主要マーケット指標
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