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実質金利過去最低水準でもNY金は軟調推移
更新日:2021年07月27日(火)
実質金利とNY金 2021年7月26日実質金利が過去最低水準へと低下しています。名目金利としての指標となる米10年債利回りが今年3月末に1.7%台でピークアウトし、7月に入ると1.4%を割れて1.3%割れへ、19日には1.2%も割れて1.19%台まで低下する場面もあり、足下では概ね1.2%台での推移が続きます。これに対して予想インフレ率の代表指標となる10年物のブレークイーブンインフレ率(BEI)は今年5月に2.5%台まで上昇して一服、6月以降は2%台前半での推移が続き、7月8日には4ヵ月ぶり低水準となる2.22%まで低下しましたが、足下では再び上昇傾向となり、26日には2.4%台を回復。
この結果、名目金利からインフレ予想を差し引いて算出される実質金利は26日には-1.10%。6月半ばには-0.7%台まで上昇していましたが、その後は急低下基調となり、過去最低水準まで低下。

実質金利とは逆相関の関係となりやすいNY金はと言えば、足下では軟調推移。
90日相関係数ではしばしば-0.9台までの強い逆相関を示すこともある両者の関係性は、7月半ばに-0.7を上回ると20日以降に-0.6を超え、26日には-0.50台。
7月前半までは実質金利低下に連れてNY金も1760ドル台から1820ドル台まで上昇基調となりましたが、後半には実質金利の低下基調継続に逆行し、1800ドル近辺まで軟調な展開。

FOMCが近づき、インフレ予想が高まるに連れて逆相関が崩れていった格好となっています。
インフレだけを見ればインフレヘッジとして買われやすい面もあるNY金にはサポート材料ながら、米当局の金融政策が絡むと話は別で、FOMC接近とインフレ予想上昇なら、インフレ抑制政策へ連想も働き、利上げ警戒感につながる局面では、実質金利低下でもNY金にとっては重石となってしまいます。

NY金・日足チャート 2021/6/21 - 7/2626日のNY金相場は-2.6ドル、0.14%の小幅続落で7月6日(1794.2)以来、3週間ぶりの安値。週明け時間外には保ち合い下限となる1800ドルの大台ラインをわずかに下抜けながらも一時的にとどまり、米10年債利回りの低下とドル安の流れにサポートされて小幅に急反発。ロンドン市場では1800ドル台後半での小幅揉み合いとなり、一時1810ドル超えも高値は1812ドルまで。ほぼ1810ドルラインが抵抗線となり、NY朝には1.2%台前半で下げ渋った米10年債利回りの反発基調に連れて急反落。NY午後にかけて1800ドルの攻防を経て大台を割れるとNY午後には1790ドル台後半での小康状態に。わずかながらも大台を明確に割り込んだ状態となり、短期的にはもう一段の下値トライへ、6月後半の保ち合い水準1780ドル前後までが下値目安に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/6/21 - 7/26NYプラチナは+8.6ドル、0.81%の反発。1060ドル付近での小康状態で週明け時間外をスタートするとロンドン市場でつけた安値は1050ドル台半ば、小幅に反発してNY市場でつけた高値は1070ドル台前半まで。NY引け後には1070ドルを割れて1060ドル台前半へ。この日の変動値幅は19.5ドルにとどまり、今年の平均37.9ドルのほぼ半分程度の小動き。下値サポート1060ドルを維持しての反発の兆しも限定的となり、上値の重さも続く状況。あらためて1060ドル割れへと向えば短期下値目安は6月安値圏1030ドル近辺。反発基調継続となって1090ドルの抵抗水準突破となれば上値目標は1120ドル近辺まで。

ドル円・日足チャート 2021/6/22 - 7/26ドル円は17銭のドル安円高、0.15%の反落。週明け東京朝の時間帯から欧州時間にかけては米10年債利回りが1.2%台後半から前半へと低下基調が続いたことに連れ、先週末の110円50銭台から110円10千台まで下落。欧州時間からNY時間にかけては米10年債利回りの反発上昇基調に米株も反発基調となり、ドル高円安優勢の流れで一時110円40銭台まで反発。ただしFOMC前とあって値動きも限定的となり、110円台前半を主要レンジに揉み合いの様相にも。110円台後半へと抜け出し、節目の70銭を超えると上値トライ再開へ、今年高値更新と111円80銭台までが上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/26終値とチャート

27日の国内金価格は-25円、0.36%安で3日ぶりの反落。7月9日(6961)以来2週間ぶり安値となり、21日移動平均線(6968)もわずかに下回り、ゆるやかな短期上昇基調は失速状態へ。目先の下値サポート6960円を割り込めば短期下落トレンド形成へ、ゆるやかに上昇する90日移動平均線(6921)も割り込んで6900円前後までが短期下値目安に。

プラチナ価格は5日ぶりの反発も、わずかに+2円、0.05%の小幅高にとどまり、下げ渋りの範囲内。ゆるやかに下降する9日移動平均線(4239)が同様に下降気味の21日移動平均線(4237)を下抜けようかという状態となり、再び弱気のパーフェクトオーダー完成目前。上値の重いNYプラチナと円安転換し切れないドル円の状態、さらにNY金の下振れの兆しから反発に向けては一時的に厳しい状態か。FOMC通過で不透明感が多少払拭されればいったん反発方向へも。
※参考:金プラチナ国内価格7/27とチャート

2021年07月27日(火)時点の相場
国内金:6,965 円 7/27(火) ▼25(0.36%)
国内プラチナ:4,122 円 7/27(火) ▲2(0.05%)
NY金:1,799.2 ドル 7/26(月) ▼2.6(0.14%)
NYプラチナ:1,070.0 ドル 7/26(月) ▲8.6(0.81%)
ドル円:110.38 円 7/26(月) ▼0.17(0.15%)
→7/26(月)のその他主要マーケット指標

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