失業保険4週移動平均、新規申請は6週、継続受給は16週連続減
更新日:2021年09月24日(金)
米労働省が発表した18日までの週の新規失業保険申請件数は前週から1.6万件増、予想外に2週連続の増加となり、11日までの週の失業保険継続受給者数も前の週からは13.1万人の増加。想定外の大幅増となり、労働市場の回復基調加速の思惑に反して、逆に鈍化の兆しのような結果にも。
しかし、トレンドを示す4週移動平均ではまだ堅調な回復基調持続を示す状況が続きます。
新規失業保険申請件数の4週移動平均は335,750人となって8月14日までの週以降、6週連続で減少。継続受給者数は2,804,000人となって5月29日までの週以降、16週連続の減少。
新規失業保険申請件数は4週平均でコロナ前の22万件からピーク時には530万件まで急増し、コロナ前との差は今では残り11.6万件程に。
同様に継続受給者数は4週移動平均でコロナ前の170万件からピーク時には2200万件まで急増し、コロナ前との差は今では残り110万件程。
4週移動平均での前週比を10週平均で見ると新規申請件数は-4,875件、継続受給者数は-57,800人。
このペースを維持した場合のコロナ前の水準回復に要する期間は、新規申請が5.5ヵ月、継続受給は4.5ヵ月。
多少の鈍化を想定しても、来年半ば頃までには新規申請件数も、継続受給者数もコロナ前の水準を回復する可能性があります。
FOMC後の会見で「テーパリング終了は2022年半ばが適切となる可能性」としたパウエルFRBの議長の思惑にも合致する状況となっているようです。
23日のNY金相場は-29.0ドル、1.63%安で4日ぶりの反落。8月10日(1731.7)以来、1ヵ月半ぶりの安値。時間外は前日FOMC後に切り下げた水準1760ドル台で下げ渋る状態となり、ロンドン・NY朝にかけてはドル安基調にも連れて1770ドル台後半まで反発。しかしNY市場では中国恒大集団のデフォルト懸念緩和に連れて株高の流れが強まったことに加え、米10年債利回りが2ヵ月半ぶり高水準となる1.4%台へと急上昇。リスクオンの流れに押されて戻り売り圧力が強まると下値サポート1750ドル近辺まで急落。この水準では揉み合いとなって下げ渋るもNY引け後には下方ブレイクする形で一時1730ドル台まで一段安。1750ドルのサポート割れに伴う短期下値目安1730ドル前後に急接近した後は1740ドル台半ばまで自律反発。目先は保ち合いからやや軟調方向へ、1780ドルを上限に1730ドル前後の下値目安再トライも。予想外に上限超えの場合には1800ドルの大台回復へ。
NYプラチナは-4.1ドル、0.41%安で3日ぶりの小反落。前日のFOMC後に1000ドルの大台割れも990ドル台で下げ渋り、この日のロンドン市場では大台再トライとなって一時1010ドル超え。前日高値もわずかに上回りながらも、またしてもこれを維持できず。時間足レベルではダブルトップ形成の可能性を残して反落するとNY市場ではネックラインの990ドルを割り込んで980ドル付近まで下落する場面も。その後の反発では大台ラインが重く、NY引け後には再び9800ドル付近へと軟調気味。目先は1000ドルの大台ラインから2日連続の高値圏1010ドルまでが抵抗帯を形成。その上には8月半ば以降の高値1020ドル台が強めの抵抗水準に。これを超えるようなら短中期的なトレンドも好転へ。短期サポート候補はダブルトップからの下値目安970ドル近辺。
ドル円は50銭余りのドル高円安、0.47%の続伸で8月12日(110.43)以来、6週間ぶりの高値。FOMC後に水準を切り上げた前日終値109円80銭近辺がほぼこの日の安値となり、東京午後の時間帯から株高・円安のリスクオン地合いで堅調推移。中国恒大集団リスク後退と米10年債利回り急上昇にもサポートされ、欧州時間に110円の節目との攻防でこれを突破するとNY午後には110円20銭台、NY終盤には110円30銭台まで上昇。ゆるやかな上昇軌道を維持していた90日移動平均線(109.97)も上抜けて一段高となり、短期的には上値再トライへの展開、今年高値(111円60銭台)更新トライを目指す流れへ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場9/23終値とチャート
24日の国内金価格は-28円、0.41%安で3営業日ぶりの反落。9月17日(6764)以来、1週間ぶりの安値水準に。このまま9月安値を更新せずに切り返すことができれば小さなダブルボトムを形成し、短期底打ちを示唆する流れにも。6810円超へと反発できればダブボトム完成で短期上値目標は6860円台辺りまで。6760円割れへと9月安値更新なら一段安となって下値目安は8月安値6710円近辺まで。この8月安値近辺までで下げ止まって反発できれば1ヵ月余りのレンジでのダブルボトム形成トライにも。
週間ベースでは+14円、0.21%高で3週ぶりの反発。
プラチナ価格は+145円、3.99%の大幅続伸で9月8日(3869)以来、半月ぶりの高値。3670円の節目上抜けに伴う短期上値目標3720円台を突き抜けての一段高。半月ぶりに9日移動平均線(3674)も上抜けて21日移動平均線(3787)付近まで上昇、弱気のパーフェクトオーダーから脱却し、短中期トレンド好転をかけた攻防状態にも。水準的には9月半ばの急落以前、8月以降の保ち合い水準半ば、3830円台が今年高値から安値までの23.6%戻しに相当し、戻りのポイントにも。
週間ベースでは+168円、4.65%の大幅高で3週ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ国内価格9/24とチャート
2021年09月24日(金)時点の相場
国内金:6,778 円 9/24(金)
▼28(
0.41%)
国内プラチナ:3,782 円 9/24(金)
▲145(
3.99%)
NY金:1,749.8 ドル 9/23(木)
▼29.0(
1.63%)
NYプラチナ:997.0 ドル 9/23(木)
▼4.1(
0.41%)
ドル円:110.33 円 9/23(木)
▲0.52(
0.47%)
9/23(木)のその他主要マーケット指標
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