ダラス連銀は14ヵ月、リッチモンド連銀は16ヵ月ぶり低水準
更新日:2021年09月29日(水)
コンファレンスボードの米9月消費者信頼感指数はは115.0程度の予想に対して109.3。3ヵ月連続の低下で7ヵ月ぶり低水準。同時刻に発表された9月のリッチモンド連銀製造業指数は-3.0。2ヵ月連続の急低下となってコロナショック時の2020年5月以来、16ヵ月ぶりの低水準となってマイナス圏入り。
低調な米指標結果を受けて米10年債利回りは3ヵ月ぶり高水準で頭打ちとなって失速、今年高値付近まで上昇していたドル円も急反落となりました。
それでも今朝の東京市場の時間帯には米10年債利回りも上値再トライ、ドル円も高値更新再トライへ、長期金利上昇とドル高地合いは続きます。
9月の地区連銀の製造業景況感では、NY連銀が34.3、フィラデルフィア連銀が30.7と予想外の反発で好結果となりましたが、ダラス連銀でも4.6となって急低下。昨年7月以来14ヵ月ぶり低水準となっていました。
リッチモンド連銀の構成指数では、出荷と新規注文、設備稼働率が昨年5月以来のマイナス圏へと落ち込み、平均週間労働時間も昨年5月以来16ヵ月ぶり低水準。
ダラス連銀とリッチモンド連銀の賃金指数はいずれも過去最高付近での高水準を維持しながらも、急失速状態に。
消費センチメントでも、ミシガン大発表値も9月速報は8月から小幅上昇も9年ぶり低水準付近で低迷しており、製造業景況感と合わせて秋以降の失速感が強まりつつあるようです。
28日のNY金相場は-14.5ドル、0.83%安となって3日ぶりの反落。8月10日(1731.7)以来、1ヵ月半ぶりの安値。米金融政策正常化に向けた流れ加速への警戒感とともに、恒例となった米債務上限問題への警戒感もあり、アジア時間から米10年債利回りが一段と上昇。3ヵ月ぶり高水準となる1.54%台まで上昇した流れに連れてドル高の流れも進行。前日まで下げ渋っていたNY金も1750ドル台半ばの高値から戻り売り基調へ、前日までサポート水準となりつつあった1740ドル近辺ではロンドン時間に下げ渋るも、これを割れると一段安。NY朝には一時1730ドル割れを試す場面もあり、短期下値目安1730ドル前後までしっかり到達。自律反発でも今度は1740ドル近辺がレジスタンスに切り替わったような状態にもなり、反発に向けての攻防ラインとなる可能性も。長期金利上昇とドル高の流れが止まらず、1740ドルが抵抗線となるようだとさらにもう一段水準を切り下げるような展開にも。下値警戒水準としては1700ドルの大台ライン近辺から8月安値と今年安値1670ドル台まで。
NYプラチナは-19.7ドル、2.01%の反落で9月21日(950.8)以来、1週間ぶりの安値。金に連れての軟調推移でロンドン市場にかけて970ドル割れ、NY市場では980ドル台半ばまで20ドル程反発する場面もありながらもNY午後には再び970ドル割れ。一時的には960ドルを割れる場面もあったものの、960ドルが目先のサポート候補となって下げ渋る様子も。先週までの売られ過ぎ状態からの急反発で一気に戻し過ぎたところからの適度な調整、とも言える展開ながらも20日移動平均線(969.2)割れ。目先は20日線にサポートされる状態に戻せるかどうか。
ドル円は50銭程のドル高円安、0.45%高となって5日続伸。5日以上の続伸は8月上旬以来、1ヵ月半ぶりで今年5度め。5日合計で2.29円、2.1%の上昇は2月の7日続伸や3月の6日続伸での上げ幅と上昇率を上回って今年最大の急騰。水準としては7月1日(111.53)以来、ほぼ3ヵ月ぶりの高値水準に。米10年債利回り上昇にサポートされて東京朝から堅調推移。前日には抵抗感もあった111円10銭を早々に上抜けると東京午後には111円20銭台、欧州朝には111円40銭台まで上昇。NY市場では111円60銭台まで上昇し、今年高値に急接近。米9月消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数がいずれも予想を下回る低調となった場面では、長期金利低下に連れての調整も111円20銭台まで。逆に適度な押し目となってNY終盤にかけては111円60銭台へと再上昇。今朝の東京市場では一時111円70銭手前まで上昇し、今年高値をわずかに更新。短期上値目標、今年高値更新を一応達成したことから、目先は上値トライ一服の展開も予想されるものの、まだ余力を残している感もあり、長期金利上昇がもう一段続けば昨年高値圏112円前後が意識される可能性も。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場9/28終値とチャート
29日の国内金価格は-34円、0.5%安となって3日ぶりの反落。短期上値目標6860円台を目指した反発基調は、急降下する9日移動平均線(6823)のプレッシャーにも屈した形となって腰折れ。上から降順に並んで全て下降する9-90日移動平均線の下で上げ渋る形で弱気のパーフェクトオーダー継続となり、地合い回復に向けた流れも失速。NY金が下値目安到達で一服となれば、6770円台から6830円までを目先の主要レンジとして保ち合い形成の展開にも。上方向へ抜け出すことになれば6910円台を目標に上値トライ再開へ、下方向なら6700円近辺を目安に一段安の展開へ。
プラチナ価格は-24円、0.63%の続落。急落後の急反発での息切れ状態からの小幅調整。下げ渋る様子も見られるNYプラチナが上値再トライへと向かえば追随、3810円の節目を上抜けることができれば3850円台辺りまでを短期目標に反発基調再開へ。
※参考:
金プラチナ国内価格9/29とチャート
2021年09月29日(水)時点の相場
国内金:6,791 円 9/29(水)
▼34(
0.50%)
国内プラチナ:3,777 円 9/29(水)
▼24(
0.63%)
NY金:1,737.5 ドル 9/28(火)
▼14.5(
0.83%)
NYプラチナ:961.9 ドル 9/28(火)
▼19.7(
2.01%)
ドル円:111.51 円 9/28(火)
▲0.50(
0.45%)
9/28(火)のその他主要マーケット指標
ユーロ圏景況感指数9月は予想外に下げ渋り、ドイツは過去最高 09/30(木)米耐久財受注は8月も好調、長期金利とドルも高止まり 09/28(火)国内金価格急変動の要注意日、次回は9月雇用統計明け 09/27(月)減速続くドイツIFO企業景況感、業種別ではマチマチ 09/25(土)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン