金融政策正常化に向けての正念場、雲のねじれと雇用統計
更新日:2021年10月04日(月)
国内では岸田内閣発足となる週、世界の金融市場は米国の年内テーパリング開始を11月FOMCで決定する為の判断材料としてほぼ最終段階の重要指標、9月雇用統計の結果待ちとなる週。ある程度金融政策正常化に向けた政策転換への流れを織り込んで長期金利上昇とドル高の流れが一定程度進行してきたなか、足下では調整の動きにもなりつつある状況。ドル高の流れ再開か、調整継続か、分岐点にもなりうる週。この状況はそのまま国内金価格にも軟調局面再開か、足下の反発局面継続か、の分岐点にもなりうる状況。
4日の国内金価格は+22円、0.32%の続伸。9月16日(6894)以来半月ぶり高値圏での推移が続き、緩やかに下降する21日移動平均線(6887)も目前に迫り、短期トレンド好転の兆しも。週末を1760ドルの攻防状態で終えたNY金は週明け時間外に一時1766ドルまで上昇し、1765ドルでの揉み合い状態。この水準は先週高値で週末2日間の高値となってダブルトップ形成の可能性も示唆した重要水準。先週半ばで米長期金利上昇とドル高の流れが一服となり、調整の動きに連れてNY金が反発した流れがもう一段続く為には超えなくてはならない壁。この動向次第で国内金価格の短期上値目標6920円近辺を目指す流れ加速か、失速か、という状況に。なお、為替は先週末の1ドル=111円台から週をまたいで111円割れ、111円が上限となる形で110円90銭台で揉み合う形で軟調気味のスタート。ただドル安・円安基調でドル円の動意低下も予想される展開にも。
日足・一目均衡表で見る国内金価格は転換線(6828)を上抜け、雲の下限(6878)まで反発し、1週間前の三役逆転状態から脱出。9月後半は強めのサポートが形成されて下値を切り上げ続け、反発基調加速に向けては日柄的にも10月8-11日かけて雲のねじれを迎え、雇用統計の結果次第で加速か、急反落か、という展開にも。
なお、この結果を受けて11月2-3日のFOMC。さらにその2日後、5日には10月雇用統計。そして10月27-28日には再び雲のねじれが発生。
今週末から11月第1週末までの1ヵ月間は、二段階での相場急変を警戒すべき、重要期間となる可能性も。
プラチナ価格は+43円、1.15%の続伸で9月28日(3801)以来、1週間ぶりの高値。NYプラチナは月末月初の反発局面形成後に970ドル付近へと小幅調整の動きで週末を迎え、週明け時間外には先週高値を超えて980ドル台へと反発スタート。しかし980ドル台を維持できず970ドル台半ばへと失速。反発基調を維持できれば国内価格を下支え、21日移動平均線(3759)を上抜けて3810円の節目との攻防も視野に。この重要水準を上抜けるとダブルループの形でトレンド加速への可能性も示唆。短期的には3850円台までが上値目標も、勢いづけば3900円の大台回復も意識されるような展開へとつながる可能性も。下値サポートは3730円に切り上げ、流れ反転でこれを割り込むようだと3670円程度までが下値目安に。
日足・一目均衡表では、1週間前に三役逆転から抜け出しながらもいったん失速、基準線(3734)にサポートされる形でなんとか反発基調を維持した格好に。それでも5月高値から9月安値の23.6%戻し(3823)、8月以降の保ち合い水準(3800円から3900円近辺)手前で上げ渋る形にもなり、10月はこれらの重要水準との攻防という展開も想定されそう。これらを上抜けることができれば、雲の下限も上抜けてさらなる上値トライへ、年末に向けては視界良好、という可能性も?
※参考:
金プラチナ国内価格10/4とチャート
2021年10月04日(月)時点の相場
国内金:6,878 円 10/4(月)
▲22(
0.32%)
国内プラチナ:3,789 円 10/4(月)
▲43(
1.15%)
NY金:1,758.4 ドル 10/1(金)
▲1.4(
0.08%)
NYプラチナ:973.6 ドル 10/1(金)
▲11.2(
1.16%)
ドル円:111.07 円 10/1(金)
▼0.21(
0.19%)
10/1(金)のその他主要マーケット指標
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