金プラチナ相場情報
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★金プラチナ短期相場観★

相関関係急騰中、長期金利上昇再開なら1ドル=113円も?
更新日:2021年10月05日(火)
ドル円×米10年債利回り 2021年10月4日米10年債利回りは9月28日に1.54%台まで上昇。6月半ば以来、3ヵ月半ぶりの高水準となっていったんはピークアウトした形となっています。
ドル円はその翌日、9月29日にNY終値で112円近辺まで上昇。2020年2月以来、1年7ヵ月ぶり高値をつけていったんはピークアウトした格好です。
10月1日には米10年債利回りは1.46%台まで下げて翌4日には1.48%台へと反発の兆しのようにも見えます。
ドル円は4日の110円90銭台まで、完全には下げ止まってはいませんが、今朝、5日の東京市場では111円台へと反発への可能性を示す状況にもなっています。

金利主導相場の状態となり、足下では米10年債利回りとドル円との相関関係も急速に高まりつつあります。
90日相関係数では0.4634と、それほど強くはありませんが、30日相関係数では0.9178と非常に強い連動性を示す状態となっています。
夏頃には連動性が弱まる時期もあったものの、足下では急速にその関係性が強まっています。

ドル円×米10年債利回り 90日相関係数・長期推移 2021年10月90日相関係数の推移を長期的に見ると、逆相関が強まる場面もありますが、相関関係が強まる場面のほうが多く、それでも波があり、逆相関か無関係状態と強めの相関状態との間で上下動を繰り返す展開となっています。
逆相関寄りの状態から、正の相関関係へと推移する場合、ほとんどの場合は相関係数0.5以上、かなりの高確率で0.8から0.9台まで上昇しています。

直近で相関係数0.8以上となったのは今年3月から6月。ワクチン効果で景気回復が急速に進行し、米10年債利回りが1.7%台へ、ドル円も110円台へと上昇した時期でした。
足下では、金融政策正常化に向けた見通しが具体化し始めたことで金利上昇とドル高の流れが急速に強まり始めています。

今後、米10年債利回りとドル円の相関関係が一段と強まり、米10年債利回りが上昇再開となれば、1.6%台から1.7%台辺りまでの上昇も見込まれそうです。
相関性を維持したドル円は、113円台まで、場合によっては114円台も視野に入ってくるような展開もありうるかもしれません。

NY金・日足チャート 2021/8/30 - 10/44日のNY金相場は+9.2ドル、0.52%高となって3営業日続伸。9月22日(1778.8)以来の高値水準で反発基調継続。急反発後の一服状態となった先週末の十字線が示唆したとおり、週明け時間外は反落の流れ。1760ドル台後半へとわずかに上昇したところから戻り売り、ロンドン・NY朝にかけて一時1750ドル割れ。しかし、NY市場で流れは反転、米議会での債務上限問題に進展が見通せないこと、香港市場で中国恒大集団とそのグループ会社が取引停止となっていたこと、さらにはNY原油価格が6年11ヵ月ぶり高値へと急騰したことも嫌気されてリスク回避の流れとなって米株が急落。また、ユーザー保護よりも自社利益優先の内部告発騒動でフェイスブック株が-4.9%の大幅安となり、ハイテク株も軒並み連れ安でナスダックも急落。NY金は一時1770ドル台まで、20ドル超の急騰。9月高値(1836.9)から9月安値(1721.1)までの38.2%戻し(1765.3)を達成後の一段高も半値戻し(1779.0)には少し届かず。20日移動平均線(1770.3)からこの半値戻し、1780ドルの節目までが目先の抵抗水準となり、これを突破できれば1800ドルの大台回復トライへ。

NYプラチナ・日足チャート 2021/8/30 - 10/4NYプラチナは-12.0ドル、1.23%安で3日ぶりの反落。週明け時間外スタート直後に先週末高値を超えて980ドル台へ、しかし何度も上値を押さえられえてこの水準を維持できず、力尽きる形で970ドル近辺まで急反落。ロンドン市場ではこの水準での保ち合いも維持し切れずに一段安、NY朝には一時940ドル台前半へ。40ドル弱の急落後には自律反発となり、NY午後には960ドル台を回復。結果的に下へ行って来いの展開も先週末水準には戻し切れず、20日移動平均線(960.0)上抜け後の反発基調再開も進まず、20日線上抜けの翌日には反落へというパターンがまたしても繰り返され、8月末以降これで4回連続。目先は940ドル台から970ドル台までの持ち合いレンジを形成、上抜けできれば1000ドルの大台再トライへ、下抜けなら920ドル近辺を目安に一段安の展開へ。

ドル円・日足チャート 2021/8/31 - 10/4ドル円は15銭程のドル安円高、0.14%安となって3日続落。9月24日(110.74)以来、1週間ぶりの安値。週明け東京市場朝には110円80銭台で下げ渋って反発へ、米10年債利回りが上昇した流れにも連れて午後には111円10銭近辺まで、欧州時間には一時111円30銭近辺まで上昇。しかしNY時間には流れが反転、原油価格急騰に連れてドル安の流れが強まり、米株安などリスク回避の流れに連れて円高圧力も強まると111円割れへと押し戻され、110円80銭近辺まで下落。9月安値(109.11)から9月高値(112.08)までの38.2%戻し(110.95)までしっかり到達し、これを下回る110円80銭台では下げ渋る形となり、今朝の東京市場では111円回復トライの様相にも。週末までは38.2%ラインから112円までのレンジで保ち合いの展開が予想され、ポジティブ・サプライズなどで上抜けへと向かえば2019年高値圏112円台半ばが短期上値目標に。下値サポート候補は20日移動平均線(110.31)から61.8%戻し(110.24)近辺。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/4終値とチャート

5日の国内金価格は+2円、0.03%の小幅高で3日続伸。9月16日(6894)以来半月ぶり高値圏でやや失速気味ながら、ほぼ1ヵ月ぶりに21日移動平均線(6881)を上抜け。ゆっくりと反発方向への流れが進行し、短期上値目標6920円近辺を目指す展開を維持。リスク回避の流れが一段と強まるようなことがあれば、週末を待たずして上値目標到達もありうるか。ただし、静かに雇用統計を迎えて好結果となれば、急反落の展開も。下方向には6780円台のサポートを割れると下値トライへ、8月安値を更新し6680円辺りまでが短期下値目安に。

プラチナ価格は-56円、1.48%安となって3日ぶりの反落。9月30日(3732)以来の安値となり、21日移動平均線(3753)とこれを上抜けた9日移動平均線(3756)をまとめて下抜け、反発後の保ち合い崩れ寸前の状態に。3730円を維持できなくなれば、一段安の展開で3670円程度までが短期下値目安。これを維持して3790円超へと切り返すことができれば反発基調再開へ、3860円台辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ国内価格10/5とチャート

2021年10月05日(火)時点の相場
国内金:6,880 円 10/5(火) ▲2(0.03%)
国内プラチナ:3,733 円 10/5(火) ▼56(1.48%)
NY金:1,767.6 ドル 10/4(月) ▲9.2(0.52%)
NYプラチナ:961.6 ドル 10/4(月) ▼12.0(1.23%)
ドル円:110.92 円 10/4(月) ▼0.15(0.14%)
→10/4(月)のその他主要マーケット指標

←ISM非製造業景況指数、製造業とともに9月は想定外に下げ渋り 10/06(水)
→金融政策正常化に向けての正念場、雲のねじれと雇用統計 10/04(月)
→30年ぶり高水準で高止まり、PCEインフレは年末予想に到達 10/02(土)
→新規失業保険申請4週移動平均は7週ぶり増、継続受給は17週連続減 10/01(金)

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