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停戦交渉期待でリスクオン、米PCEは1月も上昇止まらず
更新日:2022年02月26日(土)
コアPCE・トリム平均PCE・メディアンPCE 2022年1月首都キエフへと進軍するロシアに対して徹底抗戦のウクライナ、キエフ決戦の様相も漂う一方で、和平交渉の可能性への期待も込めて停戦協議を模索。しかし、開催場所で折り合いがつかず一度は決裂の様相にも。それでも停戦交渉期待を先取りするように市場ではリスクオンの流れが進行。
行き過ぎた武力行使も、いったん立ち止まる可能性も残されているようです。

そんな状況下で静かに発表された米1月PCEインフレは前年比+6.06%。6.0%程度の市場予想を上回り、14ヵ月連続の上昇で1982年2月(6.18)以来、39年11ヵ月ぶりの高水準。
ほぼ40年ぶり高水準となってFRBのインフレ目標2%前後の3倍。
コアPCEは前年比+5.21%。ほぼ市場予想どおりながらも5ヵ月続伸となって1983年4月(5.46)以来、38年9ヵ月ぶりの高水準。
商品価格が前年比+8.8%となって6ヵ月連続の上昇、3ヵ月連続8%台。サービス価格も前年比+4.6%となり、12ヵ月連続上昇で3ヵ月連続4%台での高止まり。エネルギー関連は+25.9%となって2ヵ月連続の鈍化も依然高水準。現状を踏まえると2月以降は再上昇も警戒されます。

ダラス連銀発表のトリム平均PCE(PCE構成品目の上下一定の割合を除いて算出)では、前年比+3.53%。12月からは0.47%の急騰となって12ヵ月連続上昇、1991年2月(3.72)以来、30年11ヵ月ぶりの高水準。
クリーブランド連銀発表のメディアンPCE(PCE価格変動分布50%台の品目のみで算出)では、前年比+4.00%。前月から0.41%上昇し、8ヵ月連続上昇、これも1991年2月(4.04)以来、30年11ヵ月ぶりの高水準。

PCEインフレはほぼ40年ぶり、どこを切り取っても30年超ぶりの歴史的高インフレ水準に達し、こちらはまだ立ち止まる気配すら見られません。

NY金・日足チャート 2022/1/21 - 2/2525日のNY金相場は-38.7ドル、2.01%の大幅安となって4日ぶりの反落。今年最大の下げ幅で昨年11月22日(-45.3ドル、2.45%)、パウエルFRB議長続投が決まった日以来、3ヵ月ぶりの2%超の急落。水準としては2月16日(1871.5)以来、10日ぶりの安値。時間外序盤に1910ドルから1925ドルまで急騰も一時的、1910ドルから1920ドルまでジリ高推移後のロンドン市場からは軟調推移。前日に底入れ、反発した米株の上昇基調再開に欧州株も追随、リスク回避の巻き戻しの流れも再開となってNY朝には1900ドルの大台割れ、NY午後には1890ドル割れを試し、1890ドルラインの攻防状態のまま週末。地政学リスクに伴う急騰局面は一定の悪材料確認で急速に巻き戻され、週半ばまでの保合い下限1890ドル前後まで戻した状態に。目先は現状水準から1880ドル近辺までが浅めのサポート候補、その下には20日移動平均線(1850.2)も推移する1850ドルがサポート。これを割れるようだと1830ドル前後までの一段安も。
週間ベースでは-12.2ドル、0.64%安で4週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2022/1/21 - 2/25NYプラチナは-12.0ドル、1.13%の続落で2月15日(1020.4)以来、10日ぶりの安値。前日の乱高下で今年高値1130ドル台から90ドル超の急落となった直後の自律反発は、この日の時間外序盤の1060ドル台後半まで。1060ドル台での小幅揉み合い推移を経てロンドン市場では1050ドル割れ、しかし前日安値1040ドル手前では底堅く、NY市場にかけては1050ドル台での保合いに。結果的に前日の高値保合い上抜けがダマシに終わった直後の下方ブレイクによる下値目安1050ドル近辺までしっかり下げて一服、という状態に。右肩上がりの20日移動平均線(1043.8)が目先の下値サポート候補となり、これを維持できないようだと12月以降の上昇トレンドが崩れる形となり、短期的には1020ドル前後までが下値目安。
週間ベースでは-26.7ドル、2.48%の反落。

ドル円・日足チャート 2022/1/24 - 2/25ドル円は前日から変わらず115円50銭台での横ばい推移。前日安値からは1円超の急反発となった流れは115円60銭台で一服、この日の東京朝には115円60銭台から10銭台まで調整。20日移動平均線(115.22)にもサポートされる形となって下げ渋ると欧州時間からはリスク選好の流れ再開となって株高・円安・ドル安の流れに。ドル円ではゆるやかなドル高円安となってNY朝には115円半ばへ、NY午後には一時115円70銭台まで上昇。停戦交渉の動きが見られたことが市場の安心感となってリスク選好の流れを後押しも、週末時点では交渉場所から折り合いがつかず、一服状態で週末に。交渉実現と停戦合意へと向うことになれば、ドル高円安の流れがもう一段続くことにも、116円の節目超えなら上値トライ再開、今年高値更新と117円台半ばまでが上値目標に。
週間ベースでは+48銭、0.42%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/25終値とチャート

2022年02月26日(土)時点の相場
国内金:7,724 円 2/25(金) ▲22(0.29%)
国内プラチナ:4,265 円 2/25(金) ▼90(2.07%)
NY金:1,887.6 ドル 2/25(金) ▼38.7(2.01%)
NYプラチナ:1,050.1 ドル 2/25(金) ▼12.0(1.13%)
ドル円:115.53 円 2/25(金) +-0.00(0.00%)
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