ユーロ圏景況感6月は15ヵ月ぶり低水準、上昇わずか3カ国
更新日:2022年06月30日(木)
欧州委員会が発表した6月のユーロ圏景況感指数は104.0。市場予想の103.0こそ上回ったものの、5月からは-1.0の反落で2021年3月(103.6)以来、15ヵ月ぶり低水準。下げ渋った前月から6月は下落基調再開。
業種別では製造業が前月比+0.9で4ヵ月ぶりに反発し、サービス業は先月比+0.7で3ヵ月続伸。いずれも好調の兆しに対し、消費者信頼感指数が前月比-2.4の急反落となってコロナ後最低、2020年4月以来2年2ヵ月ぶりの低水準に。
<ユーロ圏超>
全19カ国中、ユーロ圏の104.0を上回ったのは4カ国のみ。
ポルトガル=106.5(前月比-0.8)=3ヵ月ぶり低水準、イタリア=105.4(-1.0)=3ヵ月ぶり低水準、ドイツ=105.2(-1.9)=16ヵ月ぶり低水準、ギリシャ=104.3(-3.7)=14ヵ月ぶり低水準。
<長期平均100以上>
上記4カ国+6カ国で合計10カ国。
フランス=102.8(-1.0)=2ヵ月ぶり低水準、アイルランド=102.7(+4.2)=3ヵ月ぶり高水準、マルタ=102.6(-1.1)=5ヵ月ぶり低水準、スペイン=102.4(-1.9)=2ヵ月ぶり低水準、ルクセンブルグ=100.3(+2.3)=2ヵ月ぶり高水準、リトアニア=100.2(-1.2)=2ヵ月ぶり低水準。
<前月比上昇>
3カ国のみ。(16カ国が下落)※5月は上昇9、横ばい1、下落9。
アイルランド(+4.2)、ルクセンブルグ(+2.3)、ベルギー=97.1(+0.1)=2ヵ月ぶり高水準。
<指数ワースト5>
ラトビア=90.3(-3.9)=4ヵ月続落、16ヵ月ぶり低水準、スロバキア=92.4(-5.6)=2ヵ月ぶり低水準、エストニア=92.6(-3.8)=6ヵ月続落、21ヵ月ぶり低水準、キプロス=96.6(-2.4)=14ヵ月ぶり低水準、スロベニア=96.8(-2.5)=続落、17ヵ月ぶり低水準。
<急低下5カ国>
スロバキア(-5.6)、ラトビア(-3.9)、エストニア(-3.8)、ギリシャ(-3.7)、オランダ=99.3(-3.6)=3ヵ月続落、16ヵ月ぶり低水準。
国別では減速基調が鮮明に。
29日のNY金相場は-3.7ドル、0.2%の小幅安で3日続落。6月14日(1813.5)以来2週間ぶり安値となり、月末になって6月安値(1806.1)から1800ドルの大台ラインも意識される水準に。ロンドン時間に1820ドル割れへと軟調推移、安値では一時1810ドルまで小幅に急落も下方向への節目を確認して切り返し。NY朝にかけては1820ドル台へと急反発、米1-3月期GDP確定値が-1.6%と下振れ、個人消費が3.1%から1.8%へと大幅下方修正されたこともあり、高値では一時1835ドル付近まで一段高。しかし、パウエルFRB議長の「米経済は力強く、引き締めに十分耐えられる」などタカ派発言を受けてドル高急進となった流れを受けて1820ドル割れへと急反落。下げ止まりつつある9日移動平均線(1832.4)も抵抗線となる形で上に行って来いの展開も、NY引け後にはなんとか1820ドル付近を回復。引き続き1810ドルから1850ドルまでの主要レンジ内の下限寄りで反発のチャンスをうかがう展開に。反発に失敗し続けて1810ドル割れの場合には今年安値圏1780ドル台を短期目安に一段安へ。
NYプラチナは+4.3ドル、0.47%の続伸。短期下値目安900ドル前後到達後にいったん下げ止まり、と言える最低限の反発幅に達したような状態にも。2日前の890ドル割れで底打ちした可能性を示唆し、前日の反発では上に行って来いとなって消化不良となった翌日のこの日、時間外序盤に910ドルを超えるとロンドン・NY朝にかけて反発基調が本格化、かと思われたのもここまで。1週間ぶり高値となる930ドル台まで上昇した後は急失速、NY金の急反落にも追随する形となってNY午後には910ドル割れ、この日も上に行って来い。それでもNY引け後には910ドル台へと反発の動きも。まずは9日移動平均線(919.1)から920ドル超えが反発基調本格化への入り口。900ドルの大台を割れた場合には今年安値(888.1)と昨年安値(886.0)更新トライへ、880ドル近辺までが短期下値目安に。
ドル円は41銭のドル高円安、0.3%高で4日続伸。6月21日(136.67)以来、1週間ぶりの高値。東京市場終了と同時に136円を割れて135円70銭台まで売られたのが安値となり、欧州時間から反発基調。今年高値圏136円半ばまで上昇するといったん頭打ちの様相にも、しかしNY市場ではパウエルFRB議長のタカ派発言も伝わり、ドル高の勢いが強まると高値更新トライへ。24年ぶりのドル高円安水準を更新し、137円ちょうどまで上昇すると売り圧力も強まり、一足先に軟調推移となっていた米10年債利回りに追随する形で136円30銭台まで反落。NY終盤から今朝の東京市場にかけては136円台半ばで売り買い交錯、保ち合いの様相に。目先、PCEの結果確認後に137円再トライへと向かえば上値トライ再開となる可能性、節目の140円付近を目指す流れにも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場6/29終値とチャート
30日の国内金価格は+31円、0.36%高で4日続伸。6月23日(8778)以来、1週間ぶりの高値。ドル円の上値トライ未遂、に若干押し上げられた格好で強気のパーフェクトオーダーを維持して堅調推移。しかし4日続伸でも5日前の下落分(-119円、1.36%)を取り戻せない軟調局面。それでも目先、PCE結果などを材料にドル円の一段高でNY金の下げ渋り(下げ幅限定的)となれば8780円の節目上抜けへ、最高値更新トライとなって9000円の大台付近を目指す流れとなる可能性も。
月間ベースでは+421円、5.06%の反発。
プラチナ価格は+54円、1.23%高で3日続伸。6月22日(4454)以来、1週間ぶりの高値。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(4330)割れからの早期回復で一段高となり、地合い回復と反発基調再開に向けた流れが強まる状況にも。目先、4460円の節目を突破して21日移動平均線(4645)も上抜けることができればもう一段の上昇局面形成へ。6月半ばの戻り高値水準4500円台半ばから後半を目指すような流れにも。
月間ベースでは+131円、3.05%の続伸。
※参考:
金プラチナ国内価格6/30とチャート
2022年06月30日(木)時点の相場
国内金:8,740 円 6/30(木)
▲31(
0.36%)
国内プラチナ:4,431 円 6/30(木)
▲54(
1.23%)
NY金:1,817.5 ドル 6/29(水)
▼3.7(
0.20%)
NYプラチナ:909.9 ドル 6/29(水)
▲4.3(
0.47%)
ドル円:136.59 円 6/29(水)
▲0.41(
0.30%)
6/29(水)のその他主要マーケット指標
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