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米7月CPI、予想以上の鈍化でドル円は2円超の急落
更新日:2022年08月11日(木)
米・消費者物価指数(CPI) 2022年7月やや注目度が高まり過ぎた感もあった米7月CPI、予想以上の鈍化でドル安急進。
米労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年比+8.52%。市場予想の+8.7%を下回り、40年7ヵ月ぶり高水準となった6月(+9.06)からは0.54%低下、3ヵ月ぶりの低水準。
食品とエネルギー関連を除くコアCPIは前年比+5.91%。市場予想の+6.1%を下回り、6月の+5.92%からほぼ変わらず横ばい推移。39年7ヵ月ぶり高水準となった3月の+6.47%をピークに鈍化傾向が続いて今年最低、昨年12月(+5.45)以来7ヵ月ぶりの低水準。

セクタ別では、原油価格急落によりエネルギー関連の伸びが鈍化することが事前に予想されていたとおり、エネルギー関連価格は6月の前年比+41.6%から7月は+32.9%へと大幅鈍化。ただし今年3番めの高水準。
食品価格は6月の前年比+10.4%から7月は+10.9%、14ヵ月連続の上昇。エネルギー関連を除くサービス価格は10ヵ月連続上昇となった6月の前年比+5.5%から変わらず横ばい推移。
食品とエネルギー関連を除く商品価格は6月の前年比+7.2%から7月は+7.0%へと小幅に低下。2月の+12.3%がピークとなり、5ヵ月連続の低下。

異常な高水準での伸びが続いたエネルギー価格が、異常な範囲内での大幅鈍化となり、商品価格がわずかに低下傾向となったことが今回のインフレ鈍化を牽引。
とりあえず、9月の0.75%利上げ観測は急速に後退、代わって0.5%利上げ予想が急拡大。
それでも逆転したその差はそれほど広がらず、今朝時点では0.75%利上げ予想58%程度に対して0.50%利上げ予想は42%程度。

ドル安と米株高の流れが急速に進行したのに対し、米10年債利回りは急低下後に巻き戻され、NY金も急騰後に巻き戻されたのと同様に、市場の利上げ見通しも今のところ慎重姿勢の様子もうかがえます。

NY金・日足チャート 2022/7/7 - 8/1010日のNY金相場は+1.4ドル、0.08%の小幅高で3日続伸。6月29日(1817.5)以来6週間ぶり高値圏で上げ渋り。時間外は1810ドル近辺から1800ドル台前半へと小幅に軟調推移、NY朝の米7月CPIが予想を下回るとドル安に連れて1800ドル台半ばから1820ドル台半ばへ、20ドル程の急騰も一時的に。ドル安とともに急低下した米10年債利回りが元の水準へと巻き戻し、ドル安で急騰した米株の高止まりなどが重石にもなり、NY引け後には1810ドル割れ。1810ドルの節目超えに伴う短期上値目標、3月高値から7月安値までの38.2%戻し(1831.4)近辺に対してはもう少しのところで失速。再トライへの可能性も残しながらも、切り上げた下値サポート1790ドルを割り込んだ場合には調整局面、8月安値(1770.0)更新トライへ。

NYプラチナ・日足チャート 2022/7/7 - 8/10NYプラチナは+13.1ドル、1.48%の反発で6月16日(951.1)以来、2ヵ月ぶりの高値。アジア時間には前日安値を下回り、920ドル台半ばまで下落もロンドン市場で切り返し。930ドル台を回復したNY朝にはCPIの結果を受けたNY金の上昇と米株急騰の流れに追随、NY午後につけた高値は950ドル手前まで。NY金の反落に連れた場面でも下値は限定的となり、940ドル台を維持。940ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標、3月高値と7月安値の38.2%戻し(955.8)近辺まで若干の上値余地を残し、90日移動平均線(929.2)にも支えられた格好で下値サポートは930ドル。これを割れた場合には調整局面入り、900ドルの大台近辺までが短期下値目安に。

ドル円・日足チャート 2022/7/7 - 8/10ドル円は227銭のドル安円高、1.68%の大幅安となって4日ぶりの反落。先週末の雇用統計後の急騰分を帳消し、7月末FOMC後の急落に次いで今年2番めの急落。下げ幅は今年の絶対値平均59銭の3.8倍。変動値幅は3.28円となって今年の平均1.15円の2.8倍、今年2番めの大幅変動。東京朝の135円30銭近辺が高値となった後は135円を挟んでの小幅揉み合い推移。NY朝のCPI結果を受けての急落局面では、135円から134円割れ、133円も割り込んで132円60銭台まで、2円40銭の急降下。2.7%割れへと急落した米10年債利回りの反発にも連れて一度は下げ渋るも、133円30銭台まで戻して戻り売り、安値では132円ちょうど付近まで下落。ただし右肩上がりの90日移動平均線(132.07)にもサポートされ、NY午後には米10年債利回りが2.8%付近まで反発した流れにも連れて一時133円を回復。NY引けにかけては節目の132円90銭付近での攻防状態に。わずかながら節目を下抜けつつあり、一時的な下振れにとどめることができなければ軟調な展開継続で8月安値(130.39)更新トライ、130円近辺までが調整目安となる可能性。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/10終値とチャート

2022年08月11日(木)時点の相場
国内金:8,521 円 8/10(水) ▲41(0.48%)
国内プラチナ:4,377 円 8/10(水) ▼28(0.64%)
NY金:1,813.7 ドル 8/10(水) ▲1.4(0.08%)
NYプラチナ:946.1 ドル 8/10(水) ▲13.1(1.40%)
ドル円:132.88 円 8/10(水) ▼2.27(1.68%)
→8/10(水)のその他主要マーケット指標

←PPIも7月は急減速、CPIとの格差も急縮小でピークアウト感も 08/12(金)
→大幅利上げ継続見通しでドル円のボラティリティも急拡大 08/10(水)
→インフレ期待は7月に急低下、ミシガン大に続きNY連銀調査でも 08/09(火)
→底打ちの兆しも大幅利上げ観測再燃、保合い続く夏場の金価格 08/08(月)

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