NAHB住宅市場指数は9ヵ月続落、2ヵ月連続節目50割れ
更新日:2022年09月20日(火)
NAHB(National Association of Home Builders:全米住宅建設業者協会)が発表した9月の住宅市場指数は46。市場予想の47を下回り、8月の49からも3ポイント低下。昨年12月の84からは9ヵ月連続の低下。住宅建設業者の景況感を示すこの指標では、50の節目を上回ればポジティブ、下回ればネガティブな見通しを示す状況となり、足下では2ヵ月連続の節目50割れ。また、9ヵ月連続の低下となるのは、2006年や2007年の8ヵ月連続の低下を上回って過去最長。
住宅金利上昇に伴う住宅市場の減速局面が続き、一方的な減速は過去最長となり、ネガティブな見通しがポジティブな見方を上回る状態に。
過去にも、FRBの利上げ局面が住宅ローン金利上昇に寄与し、住宅市場の景況感は悪化、そしてリセッション入りと前後してFRBも利下げへと政策転換。同じパターンは何度も繰り返されてきました。
今回も、大幅利上げフェーズ進行に伴い、住宅市場の景況感は急速に悪化中。高インフレ対策の為にやむなく、もうしばらくの利上げフェーズ継続で住宅市場の景況感は今後、さらに悪化することが見込まれ、いずれリセッション入りへ、そして利下げフェーズへと政策転換へ。
それが来年後半か、少し早まるか、後ズレするのか、その見極めと予想に関しての議論とも言える会合が、本日スタート。
19日のNY金相場は-5.3ドル、0.31%の反落。中期重要水準1670ドル台を一時的に割り込んだ先週末、1680ドル台を回復して迎えた週明け時間外は1690ドル手前まで上昇も、週末高値近辺で上げ渋ると再び1680ドル割れへと軟調推移。米10年債利回りが一時2011年以来となる3.5%台へと上昇し、ドル高優勢となった流れを受けてロンドン・NY市場にかけては1670ドル近辺へ。それでも1670ドル割れでは下げ渋るとNY午後にかけては米長期金利の上昇一服とドル高の巻き戻しにも連れて1680ドル台を回復。FOMC直前で動き難い状況のなか、中期的な底値圏での攻防が継続。1670ドル台を維持できなくなれば、短期的には1650ドル程度までが下値目安に。中期底値圏との攻防脱出に向けては1700ドルの大台回復が必須。
NYプラチナは+17.5ドル、1.94%高で3日ぶりの反発。週末の下ヒゲ十字線で900ドルの大台をしっかり維持した状態での週明け時間外は、小幅に軟調推移となって一時大台割れもロンドン・NY市場にかけては反発基調再開。ユーロドル上昇やNY金の反発局面にも連れる形で910ドル手前の抵抗水準を突破すると、NY午後には920ドル台へと一段高。8月高値(974.6)と9月安値(796.8)の61.8%戻し(906.7)突破に伴う上値トライの流れで76.4%戻し(932.6)、930ドル近辺の短期上値目標まで若干の上昇余地も。金との価格差は759.7ドルとなり、昨年11月3日(741.3)以来10ヵ月ぶりの低水準。
ドル円は25銭のドル高円安、0.17%の反発。週明け東京時間朝は143円を挟んでの売り買い交錯から、142円60銭台の安値をつけて切り返す展開へ。米10年債利回りが2011年以来11年ぶり高水準となる3.5%台へと上昇した流れに連れて欧州時間にかけて143円50銭台、NY朝には60銭台へと上昇。しかし先週末高値付近で上値を押さえられる形となり、米9月NAHB住宅市場指数の下振れや米10年債利回りの上げ渋りにも連れて143円台前半へと失速。引き続き142円60銭から144円60銭までの高値保合いレンジでFOMC待ち、上抜けなら147円60銭台が目標に、下抜けなら140円近辺まで調整幅拡大へ。流れとしては、一定のタカ派傾斜を織り込んでのサプライズ・レスで調整局面入りへと傾斜しそうな状況にも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場9/19終値とチャート
20日の国内金価格は+66円、0.79%高で4日ぶりの反発。9月前半の乱高下状態での急落局面は8月安値(8168)から9月高値(8698)までの61.8%戻し(8370)付近でようやく反発も、ほぼ水平状態の90日移動平均線(8444)に上値を押さえられた格好に。これが抵抗線となるようだと中期トレンド崩れにもつながりかねない展開にも。上抜けできれば38.2%戻し(8496)から8500円の大台回復も視野に。
プラチナ価格は+100円、2.23%の反発で6月9日(4682)以来、3ヵ月ぶりの高値。一度跳ね返された今年2月以降の中期主要レンジ上限4500円付近の上抜け再トライ、4500円の節目突破に伴う短期上値目標4570円台辺りにはきっかり到達。さらなる目標水準としては、中期的には2021年2月高値(4798)、長期的には2013年2月高値(5445)を起点とする三角保合い上限ライン(4600円台半ば)との攻防へ。そのためには4500円超を維持し続けられるかどうかが目先の重要課題。
※参考:
金プラチナ国内価格9/20とチャート
2022年09月20日(火)時点の相場
国内金:8,443 円 9/20(火)
▲66(
0.79%)
国内プラチナ:4,576 円 9/20(火)
▲100(
2.23%)
NY金:1,678.2 ドル 9/19(月)
▼5.3(
0.31%)
NYプラチナ:918.5 ドル 9/19(月)
▲17.5(
1.94%)
ドル円:143.21 円 9/19(月)
▲0.25(
0.17%)
9/19(月)のその他主要マーケット指標
年末4.375、ターミナルレート=23年3月4.625、23年末=4.125%へ 09/21(水)ミシガン大9月インフレ期待低下、9月の1%利上げ確率も低下 09/17(土)小売売上高は前年比+10%超、消費堅調で大幅利上げを正当化 09/16(金)PPIは鈍化傾向、ドル高止まりも円安牽制に円安は鈍化 09/15(木)
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