NY金は2年続落回避をかけた攻防に
更新日:2022年12月29日(木)
12月28日時点で
NY金は2022年、年足チャートでほぼ十字線を形成中。
3月に今年高値をつけて以降、11月安値までほぼ一方的な下落トレンドが続いた2022年のNY金は、それ以降の急反発で12月高値では27日に1841.9ドルまで上昇し、28日終値でも1815.8ドル。
今年スタート時点の水準1830.1ドルも射程圏内。NY金は2年続落回避をかけた攻防となっています。
これ以外にも、NY金はこの年末に複数の節目との攻防状態となっています。
今年高値(2078.8)から今年安値(1618.3)の半値戻し=1848.6ドル。
38.2%戻し(1794.2)近辺までの間にも重要な攻防ラインが多数。
52週移動平均=1807.2ドル。
12月の月間平均=1805.8ドル。
年間平均=1805.4ドル。
20ヵ月移動平均=1803.7ドル。
20日移動平均=1803.5ドル。
200日移動平均=1790.7ドル。
1800ドル近辺から1850ドルまで、1800ドル台前半、とりわけ1800ドル付近はNY金にとって、この年末年始にかけての重要な攻防ラインとなっています。
2023年序盤にかけても主要レンジの一部であり続ける可能性も高そうで、これを抜け出した方向へ、2023年の新たなトレンド形成へと向かう可能性も高まりそうです。
28日のNY金相場は-7.3ドル、0.4%安で3日ぶりの反落。前日NY市場で1840ドル台まで吹け上がり、半年ぶり高値をつけた後の巻き戻しの流れが継続。時間外は1820ドル台前半からの軟調推移、ロンドン市場ではドル高が強まった場面では1810ドル割れ、NY市場での反発局面では1820ドルに届かず。NY午後には米10年債利回り上昇とドル高の流れに連れて再び1810ドル割れへ、それでも20日移動平均線(1803.5)にも下値を支えられて下げ渋るとNY引けにかけては1810ドル台半ばへと反発。高値保ち合いレンジ上限は少し切り下げて1820ドル台、あらためてこれをしっかり上抜けることができれば上値目標は1870ドル近辺まで。下値サポート1790ドルを維持できなくなれば下値目標1730ドル近辺へ。
NYプラチナは-9.5ドル、0.92%安で3日ぶりの反落。前日の下ヒゲ長めの十字線の勢いにサポートされ、1030ドルを挟んでの小幅保ち合い推移をロンドン市場で上抜けるとNY市場では1040ドル台半ばまで上昇。しかし前日高値を少し上回り、12月14日高値(1047.8)以来、2週間ぶり高値をつけて失速するとNY午後には1010ドル台半ばまで急反落。ただし緩やかに上昇し始めた20日移動平均線(1017.6)にサポートされようか、というところで下げ渋り。1010ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標1070ドル近辺を目指した流れはこの日の高値1045.7ドルまでで折り返し、11月以降上値を切り下げる流れ脱却にも失敗。1030ドルが当面の上値抵抗水準となり、あらためてしっかり上抜けできれば1050ドル程度までは水準を切り上げる可能性も。
ドル円は96銭のドル高円安、0.72%の続伸で12月19日(136.92)以来の高値。週明け以降の堅調推移を維持し、東京朝の133円30銭近辺がこの日の安値となって午後には134円40銭近辺まで上昇。欧州時間には134円を挟んでの保ち合い、NY朝には一時133円40銭近辺まで反落も東京朝の安値を下回らずに切り返し、米10年債利回りが3.8%台前半から後半へと上昇した流れにも連れて134円台を回復するとNY終盤には134円50銭付近まで上昇。今朝の東京市場では134円割れへと反落。133円の節目超えに伴う短期上値目安134円前後にしっかり到達しての反落局面にも。上方向に行き過ぎた場合でも短期的には右肩下がりの20日移動平均線(135.16)が抵抗線候補。下方向には132円半ばが当面の下値サポート、これを割り込むようだと131円近辺を目安に下値再トライへ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/28終値とチャート
2022年12月29日(木)時点の相場
国内金:8,399 円 12/27(火)
▲10(
0.12%)
国内プラチナ:4,740 円 12/27(火)
▲74(
1.59%)
NY金:1,815.8 ドル 12/28(水)
▼7.3(
0.40%)
NYプラチナ:1,020.2 ドル 12/28(水)
▼9.5(
0.92%)
ドル円:134.46 円 12/28(水)
▲0.96(
0.72%)
12/28(水)のその他主要マーケット指標
失業保険継続受給者数はいまだコロナ前の低水準以下 12/30(金)米住宅価格は鈍化継続、ケースシラーもFHFAも2年ぶり低水準 12/28(水)国内金価格・プラチナ価格ともに2022年は大幅高で4年続伸 12/27(火)国内金価格にも日銀ショック、年末の急落で三役逆転 12/26(月)
最近よく読まれた記事
明日の国内金プラチナ相場価格リアルタイム予想
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン