調整一服の国内金、高値再トライか下落基調再開か節目の週
更新日:2023年02月20日(月)
ロシアのウクライナ侵攻開始から1年となる2月第4週。気球による領空侵犯と撃墜をきっかけに対立の構図を深める米中を横目に、ICBMに弾道ミサイル連射で存在感をアピールする北朝鮮。
地政学リスクも高止まりの今年、国内ではYCCの早期修正・撤廃への議論も拡大。今週末には次期日銀総裁候補の国会での所信聴取・質疑も予定され、今後のドル高円安、もしくはドル安円高動向を占う重要イベントにも。と同時に早速、乱高下局面を迎える可能性も。日本時間祝日の23日早朝にはFOMC議事要旨、24日にはPCEデフレータもあり、国内外で重要な節目を迎える今週末は、マーケットにおいても重要な節目を形成する可能性も警戒しておくべきかもしれません。
週明け時間外のNY金は1840ドル台後半、1850ドルを維持して折り返した先週末からは軟調気味。NYプラチナも先週末の920ドルから910ドル台半ばへと軟調スタート。東京市場朝のドル円は134円10銭台から40銭台へとドル高円安基調で推移。
20日の国内金価格は+30円、0.35%の続伸で2月7日(8698)以来、2週間ぶりの高値。短期的な流れとしては下押し圧力を払拭し切れてはいないものの、8660円の節目を上抜けて反発局面継続への可能性を示唆する状態に。ほぼ水平状態の21日移動平均線(8715)を超え、8750円近辺までが短期上値目標に。ただし反落警戒感も残る状況から、8630円の節目を割り込むようだと調整再開へ。90日移動平均線(8619)も割り込んで8600円の大台割れ、下値目安8530円近辺までを目指す流れとなる可能性も。
日足一目均衡表では、転換線(8636)を上抜けて基準線(8731)には届かず、1週間前までの一役逆転状態から一役揉み合い状態へと回復傾向。雲の上限(8546)を上回り、遅行線も26日前の水準(8595)を上回る二役好転状態は継続。ただし遅行線は価格ラインとの揉み合いフェーズに入り、雲の上限は今週末から急上昇。22日から24日にかけては雲のねじれも発生し、三角保合い上抜けからの高値圏再トライか、もしくは三角保合い下方ブレイクからの下値トライ再開かの分岐点にも。
プラチナ価格はわずかに+1円、0.02%高で4日ぶりの小反発。4330円の節目割れに伴う短期下値目安4280円近辺ほぼ到達後の一服。RSI逆行が示唆した下押し圧力枯渇状態に伴う小休止状態にも。NYプラチナが下げ止まり切れずに一段安となった場合には連れ安の展開へ、4240円程度までが下値目安となる可能性も。反発方向へは9日移動平均線(4354)上抜けで弱気パーフェクトオーダーからの脱却が第1関門。
日足一目均衡表では三役逆転状態が続いて転換線(4370)とともに一段安。週足一目での雲の上限(4321)も割り込み、2021年9月安値(3536)から2022年11月高値(5076)の半値戻し(4306)も下回り、大きな節目として意識されるのは週足一目均衡表の雲の下限(4109)。すぐにでもこの水準での攻防は想定し難いものの、中期的にこの水準との攻防となれば、週足でも三役逆転をかけた攻防となり、2022年春以降の下値サポート水準4100円との攻防にも。
※参考:
金プラチナ国内価格2/20とチャート
2023年02月20日(月)時点の相場
国内金:8,667 円 2/20(月)
▲30(
0.35%)
国内プラチナ:4,290 円 2/20(月)
▲1(
0.02%)
NY金:1,850.2 ドル 2/17(金)
▼1.6(
0.09%)
NYプラチナ:921.4 ドル 2/17(金)
▼9.6(
1.03%)
ドル円:134.15 円 2/17(金)
▲0.20(
0.15%)
2/17(金)のその他主要マーケット指標
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