ユーロ圏3月景況感指数、回復基調は過去平均手前で足踏み
更新日:2023年03月31日(金)
欧州委員会発表のユーロ圏3月景況感指数は99.3。市場予想と過去平均の100.0ポイントには届かず、2月の99.6も下回って1月の99.7から続落。
製造業が続落で-0.2へと3ヵ月ぶりにマイナス圏へと落ち込み、サービス業も続落で9.4となって回復基調は足踏み状態。
<ユーロ圏主要国>※過去平均100超はイタリアのみ
1)イタリア:104.6=前月比+2.0、横ばい含み5ヵ月続伸、10ヵ月ぶり高水準
2)スペイン:99.7=+0.1の小反発で2ヵ月ぶり高水準
3)オランダ:98.3=+0.9で5ヵ月続伸、8ヵ月ぶり高水準
4)フランス:98.0=+0.7の反発で2ヵ月ぶり高水準
5)ドイツ:97.9=半年ぶり高水準となった1-2月(98.0)から-0.1の小幅低下、3ヵ月ぶり低水準
6)ベルギー:91.4=+2.3の続伸で7ヵ月ぶり高水準
7)オーストリア:89.0=-5.7の急低下で3ヵ月ぶり低水準
<イタリア超>※地中海からアドリア海沿岸の南欧勢が好調
マルタ:111.5=+6.6の急騰で5ヵ月続伸、3ヵ月連続100超で13ヵ月ぶり高水準
クロアチア:107.3=13ヵ月ぶり高水準の2月から-2.0の反落、2ヵ月ぶり低水準
キプロス:107.0=+1.4で4ヵ月続伸、13ヵ月ぶり高水準
ギリシャ:106.8=11ヵ月ぶり高水準の2月から-0.8の反落、2ヵ月ぶり低水準
<3月に急騰>
スロバキア:93.7=+8.9、コロナ直後以来の急反発で10ヵ月ぶりの高水準
マルタ
ルクセンブルグ:99.9=+2.7の反発で9ヵ月ぶり高水準
ラトビア:97.9=+2.5で4ヵ月続伸、13ヵ月ぶり高水準
<ワースト3>※90割れは3カ国
エストニア:84.2=+1.3の反発で4ヵ月ぶり高水準、4ヵ月連続最下位ながら回復基調でユーロ圏の底上げに貢献。
フィンランド:85.4=-1.1の続落で3ヵ月ぶり低水準、NATO加盟確定も景気は上向かず?
オーストリア
ユーロ圏全20カ国中、前月比上昇=11カ国、下落=8カ国、※アイルランドはデータなし
最上位と最下位のポイント格差は27.3。2月の24.7から一段と拡大、ユーロ圏内格差はコロナショックの2020年5月(30.0)以来、2年10ヵ月ぶりの高水準へと拡大。
回復基調にバラツキが生じたことでユーロ圏としての回復基調も足踏み状態に。
30日のNY金は+30.8ドル、1.57%の大幅反発。終値ベースでは昨年3月10日(2000.4)以来、1年ぶりの高値。アジア時間の1970ドル付近を安値に堅調推移、ユーロ高ドル安基調にも連れる形となって1970ドル台の節目を突破するとロンドン市場では1980ドル台、NY市場では1990ドルトライ、NY午後には2000ドル台前半へ。しかし大台超えでは売り圧力も強く、NY引けにかけては1990ドル台半ば。大台ラインがレジスタンスとならなければ、1970ドル台の節目超えに伴う短期上値目標は今年高値(2014.9)更新トライ。ただしPCE上ブレなどでドル高の勢いが強まるようだと反落の展開にも。当面の下値サポートは1960ドル、これを割れるようだと調整局面入りとなって下値目安は1910ドル台まで。
NYプラチナは+19.5ドル、2%の続伸で3月14日(997.3)以来、半月ぶりの高値。時間外序盤の970ドル台前半が安値となって堅調推移、ゆるやかに上昇する20日移動平均線(976.3)にもサポートされる形となって980ドル台へと水準を切り上げるとロンドン・NY市場にかけては990ドルトライ、NY午後には1000ドルの大台トライも999.0ドルまで。レジスタンスラインには微妙に届かず、しかしNY引け後もこれに貼り付く状態に。節目の大台突破に成功なら一段高の展開へ、1月の今年高値(1117.0)から2月の今年安値(903.9)までの61.8%戻し(1035.6)が短期上値目標に。当面の下値サポートは960ドル、割り込むようだと一段安の目安は2月安値圏、910ドル近辺まで。
ドル円は14銭のドル安円高、0.11%の反落。前日の急騰からの反動安も限定的となり、反発局面一服状態に。132円台半ばを中心に保ち合いの展開となり、東京時間には132円80銭台から132円20銭台へと軟調推移も欧州・NY時間には132円90銭台まで反発、NY午後の安値は132円30銭台まで。この日の変動値幅77銭は今年の平均163銭の半分以下、今年5番めの小動き。今朝の東京市場ではドル高円安の流れが強まり、一時133円50銭台まで急騰。131円台後半の節目突破に伴う短期上値目標133円台半ばに到達、90日移動平均線(133.28)超えを維持できなければ上値トライ一服となって一定の調整も。ただしPCEの結果次第では一段高の可能性も、134円近辺までの行き過ぎトライも。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場3/30終値とチャート
31日の国内金価格は+133円、1.46%の大幅高で3日続伸。20日の9183円を上回って11日ぶり、今年6回めの過去最高値更新。上げ幅としてはその20日(+188円、2.09%)に次いで今年2番め、今年の絶対値平均46円の2.9倍の急騰。ドル円の下げ渋りとNY金の大幅反発に押し上げられ、9150円の節目超えに伴う短期上値目標9220円近辺を突き抜けての一段高。3月PCEの結果次第ではさらなる行き過ぎか、急反落の可能性も。想定可能なもう一段の行き過ぎ水準としては、20日(9183)から28日(9017)までの下げ幅(166)の161.8%戻し(9286)近辺。想定可能な調整目安は2月安値からここまでの23.6%戻し(9109)近辺、急反落なら38.2%戻し(9013)近辺も。
週間ベースでは+118円、1.29%高で3週続伸。月間では+572円、+6.58%の反発。昨年3月(+546円、7.05%)以来1年ぶりの急騰。
プラチナ価格は+131円、2.95%の大幅続伸で3月15日(4594)以来、半月ぶりの高値。9日移動平均線(4476)と21日移動平均線(4512)をまとめて上抜け、4530円の節目も上抜けての一段高。軟調局面がスタートしていた流れも切り返す形となって短期トレンドも好転へ、節目突破に伴う短期上値目標は90日移動平均線(4639)近辺まで。
週間ベースでは+90円、2.01%の反発。月間では+128円、2.88%高で5ヵ月ぶりの反発。
※参考:
金プラチナ国内価格3/31とチャート
2023年03月31日(金)時点の相場
国内金:9,265 円 3/31(金)
▲133(
1.46%)
国内プラチナ:4,575 円 3/31(金)
▲131(
2.95%)
NY金:1,997.7 ドル 3/30(木)
▲30.8(
1.57%)
NYプラチナ:996.9 ドル 3/30(木)
▲19.5(
2.00%)
ドル円:132.70 円 3/30(木)
▼0.14(
0.11%)
3/30(木)のその他主要マーケット指標
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