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★金プラチナ短期相場観★

米・求人件数は1000万件割れ、NY金は2000ドル台へと一段高
更新日:2023年04月05日(水)
米・求人件数と失業者数、求人倍率 2023年2月米労働省が発表した2月の月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)で、求人件数は993.1万件。市場予想の1050万件を大幅に下回り、1月の1056.3万件からも-5.98%の急減少。2021年5月(984.0万件)以来、1年9ヵ月ぶりの低水準。求人件数が1000万件を割れるのも1年9ヵ月ぶり。
なお、1月も前月比では-5.97%の急低下となっており、2ヵ月連続6%弱の急減。
前年比では2月は-14.40%の大幅減となり、7ヵ月連続の前年割れで2020年5月(-23.66%)以来、2年9ヵ月ぶりの大幅減、コロナ後最大の落ち込み。
求人件数が1000万件割れへと急減となったことを受け、NY金は2000ドル超へと急騰の展開に。

この結果、2月の失業者数593.6万人で求人件数を割って算出される求人倍率は1.673件。
失業者1人当りの求人件数を示す求人倍率は12月の1.963、1月の1.855件からも急低下、2021年11月(1.657)以来、1年3ヵ月ぶりの低水準。ピークとなった2022年3月の2.014を含む1.9件前後での高止まり状態からは、一段水準が切り下がる形に。

求人件数も、求人倍率も、ピークアウト後の流れ加速への兆しのような結果となり、パウエルFRB議長が懸念していた強過ぎる雇用情勢も悪化の兆し、という状態にもなってきたかもしれません。

NY金・日足チャート 2023/3/1 - 4/44日のNY金は+37.8ドル、1.89%の大幅続伸で昨年3月8日(2043.3)以来、1年1ヵ月ぶりの高値。上げ幅としては今年の絶対値平均14.3ドルの2.6倍超、今年4番めの急騰。前日の2000ドルの節目上抜け後は小幅調整、アジア時間に1990ドル半ばまで下げてロンドン・NY市場にかけては大台ラインとの攻防再開。米2月求人件数が想定以上の下振れとなったことを受けて米長期金利急低下、ドル安急進に連れて2040ドル台へと急騰。景気減速懸念と追加利上げ観測後退とともに、NY引けにかけても2030ドル台後半で高止まり。2000ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標、これまでの今年高値(2014.9)をあっさり更新しての一段高。週後半にかけての雇用指標動向次第では2020年8月の過去最高値(2089.2)更新トライへと向かう可能性も。当面の下値サポートは1980ドル。

NYプラチナ・日足チャート 2023/3/1 - 4/4NYプラチナは+32.6ドル、3.27%の大幅反発で2月2日(1032.6)以来、2ヵ月ぶりの高値。上げ幅としては今年の絶対値平均14.2ドルの2.3倍、今年4番めの急騰。1000ドルの大台維持に失敗した前日の流れを受けてアジア時間には小幅に調整、ただし990ドル付近で下げ渋るとロンドン市場にかけて反発。ロンドン・NY市場では1000ドル台の節目との攻防となり、米求人件数下振れを受けての金急騰に追随する形となってこれを突破、短期上値目標1020ドル台へと急騰、高値では1030ドル台まで上昇して一服状態に。まずは大台維持が当面の課題となり、NY金が最高値更新トライとなってこれに追随する展開となれば今年高値圏トライへ、1100ドル付近までが次の上値目標として意識される展開にも。

ドル円・日足チャート 2023/3/1 - 4/4ドル円は69銭のドル安円高、0.52%の続落で3月28日(130.93)以来、1週間ぶりの安値。前日NY市場で売られた分の買い戻しとなった東京時間は132円10銭台から133円手前まで反発。欧州時間には133円10銭台まで上昇も、NY市場では米2月求人件数の下振れを受けて急落。米10年債利回りが7ヵ月ぶり低水準となる3.3%台へと急低下した流れにも連れ、132円割れへと水準を切り下げ、NY午後には131円50銭台まで下落。右肩下がりの90日移動平均線(133.06)や20日移動平均線(132.85)にも上値を押さえられ、下値も132円ではサポートされず、引き続き131円前後から133円付近までの保ち合いレンジ内でやや軟調気味に方向感模索の展開に。週末にかけて雇用指標悪化が続くようだと下限割れも、130円90銭の節目を割れると2月安値圏128円台後半辺りまでが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/4終値とチャート

5日の国内金価格は+96円、1.04%の大幅続伸で3営業日ぶり、今年7回めの過去最高値更新。上げ幅は今年の絶対値平均48円の2倍、今年4番めの急騰。9270円の節目突破に伴う短期上値目標9310円程度に到達。これを若干上回ってもう少しの行き過ぎ警戒水準9350円近辺も目前に。当面の下値サポートは、割れると強気相場が崩れ始めるきっかけともなりうる9日移動平均線(9161)近辺。

プラチナ価格は+109円、2.4%高で3日ぶりの反発。1月26日(4682)以来、2ヵ月半ぶりの高値となり、4580円の節目上抜けに伴う短期上値目標4620円程度をクリア。ゆるやかに低下する90日移動平均線(4626)上抜けも1月25日以来、2ヵ月半ぶり。週末にかけて一段高となった場合に意識されうる水準としては、11月高値(5076)から2月安値(4289)の半値戻し(4683)近辺も。
※参考:金プラチナ国内価格4/5とチャート

2023年04月05日(水)時点の相場
国内金:9,328 円 4/5(水) ▲96(1.04%)
国内プラチナ:4,655 円 4/5(水) ▲109(2.40%)
NY金:2,038.2 ドル 4/4(火) ▲37.8(1.89%)
NYプラチナ:1,029.0 ドル 4/4(火) ▲32.6(3.27%)
ドル円:131.72 円 4/4(火) ▼0.69(0.52%)
→4/4(火)のその他主要マーケット指標

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