真夏の乱高下、国内金価格はゆるやかな上昇チャネルを形成
更新日:2023年08月07日(月)
猛暑の2023年夏、6月末以降に国内金価格は9750円超で過去最高値を何度か更新したかと思えば、9500円付近までの急反落もあり、250円余りの広めのレンジで乱高下。
高値圏での乱高下状態ではピークアウトも警戒される反面、実はゆるやかな上昇チャネルを形成している可能性も。
週明け時間外のNY金は1980ドル台へと小幅急騰後に1970ドル台後半へ、保ち合い傾向のなかでやや軟調。NYプラチナは920ドル台後半から930ドル台へと小幅に水準を切り上げての推移。ドル円は141円70銭台から90銭台まで上昇後に141円50銭台まで急反落も90銭台へ急反発、141円台後半での乱高下。
7日の国内金価格は先週末から-20円、0.21%安となって4営業日続落。7月28日(9529)以来、10日ぶりの安値。雇用統計後の急変動を回避、水平状態の21日移動平均線(9661)手前で下げ渋る格好にもなり、高値圏での保ち合い半ばを維持する状態に。7月安値(9499)から8月高値(9831)の半値戻し(9665)から21日線辺りまでが引き続き浅めのサポートに、76.4%戻し(9577)から90日移動平均線(9562)辺りまでは比較的強めのサポート帯となる可能性も。上方向には7月までの最高値圏9760円前後までが目先の抵抗水準候補にも。
日足・一目均衡表では三役好転も、転換線(9680)や雲の上限(9679)、基準線(9665)で構成するサポート帯に支えられ、遅行線も26日前の価格水準(9675)をわずかに上回る状態。目先は26日前の価格急騰から、強気相場維持は難しい状況にも。それでも価格水準が大きく崩れなければ、8月半ばにかけての26日前価格急落に伴う地合い好転も。また、春以降は広めの中期上昇チャネルを形成し、その半ばでの推移。足下のサポート帯の下には、9550円近辺を上昇する90日移動平均線や雲の下限(9552)、上昇チャネルの下限ラインが強めのサポートとなる可能性。ただ、これを下回るようだと中期トレンドが大きく崩れ始める可能性も。
プラチナ価格は+21円、0.46%高で4日ぶりの反発。乱高下となって下押し圧力も強まり始めた状態で4540円台の節目割れを回避、ただし反発力もまだ弱く、21日移動平均線(4630)を下抜けて急降下する9日移動平均線(4626)が目先の抵抗水準となると当時に上値の重さを示唆するような格好にも。これらを突破できれば地合い回復と反発方向へと徐々に流れが変わる可能性も、4550円の節目を維持できないようだと下値トライ再開、4500円割れへと一段安、4450円程度までが当面の下値目安に。
日足・一目均衡表では三役逆転。基準線(4634)と転換線(4644)を上抜け、下抜けへと乱高下となるなかでの下抜け。遅行線も26日前の価格水準とは揉み合い状態に。2月以降の中期三角保合いの下値サポートラインに何度も支えられ、5月以降上値を切り下げてきたレジスタンスラインにも何度も跳ね返されて三角保合い先端付近に到達。真夏の乱高下を経て、国内プラチナ価格も中期トレンド転換点に差し掛かってきた様子。
※参考:
金プラチナ国内価格8/7とチャート
2023年08月07日(月)時点の相場
国内金:9,691 円 8/7(月)
▼20(
0.21%)
国内プラチナ:4,571 円 8/7(月)
▲21(
0.46%)
NY金:1,976.1 ドル 8/4(金)
▲7.3(
0.37%)
NYプラチナ:928.5 ドル 8/4(金)
▲6.7(
0.73%)
ドル円:141.77 円 8/4(金)
▼0.76(
0.53%)
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