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★金プラチナ短期相場観★

民間雇用の伸びは急減、ADPは2年8ヵ月ぶり低水準
更新日:2023年10月05日(木)
雇用者数増減推移 NFP×ADP・3ヵ月平均 2023年9月ADP社が4日発表した米9月雇用者数は市場予想の前月比+15.0万人を大幅に下回る+8.9万人となり、雇用が減少した最後の月、2021年1月(-6.9)以来2年8ヵ月ぶりの低水準。
大企業では8.3万人の雇用を失い、8月に増加した分を帳消しにし、過去12ヵ月間の賃金も着実に減少。
ネガティブサプライズとなってドル売り進行も、週末の雇用統計を控えて抑制的な動きにも。

トレンドを示す3ヵ月平均では、ADPは9月に+19.4万人。8月の+31.5万人から急減速。3月(+17.4)以来、半年ぶりの低水準、過去2年半では2番めの低水準。
雇用統計での非農業部門雇用者数(NFP)の3ヵ月平均は8月時点で15.0万人。3ヵ月連続の減少で2020年6月以来、3年2ヵ月ぶりの低水準。
また、NFPは2012-2019平均+19.6万人を既に3ヵ月平均では7-8月の2ヵ月連続で下回り、ADPは2012-2019平均+17.0万人に9月時点で急接近。
NFPとADPとの相関性は足下で崩れてはいるものの、方向性は同じ。両者ともに雇用増加ペースはコロナ後最低レベルに達し、労働市場の過熱感は既に解消。FRBが期待する、利上げ効果による(とも思われる)労働市場の減速が(順調に)進行中。

NY金・日足チャート 2023/8/30 - 10/44日のNY金は-6.7ドル、0.36%安となって8日続落。3月9日(1834.6)以来7ヵ月ぶり安値水準で下げ止まらず。8日続落は8月以来、2ヵ月ぶりで今年2度め。1830ドル台半ばを中心に小幅保合い推移に終始。時間外からNY市場まで安値では1830ドル付近で下げ渋り、NY朝にはADP雇用下振れを受けての米長期金利低下とドル安局面で1840ドル台半ばまで急騰も一時的。巻き戻しての反落後、NY午後には1840ドルに抵抗感も。この日の変動値幅は15.2ドルにとどまって今年の平均24.6ドルの6割、足下では徐々に値動きを縮小して9月25日(13.0)以来10日ぶりの小動き、下げ幅も縮小傾向となってこの日は前日安値を下回らず。週末イベントを残し、引き続き中期三角保合い下放れに伴う一段安での下値目安、1810ドル近辺までの下値リスクを抱えながらも急落局面終盤へも。

NYプラチナ・日足チャート 2023/8/30 - 10/4NYプラチナは-5.4ドル、0.61%安で3日続落。昨年9月30日(859.1)以来、1年ぶり安値圏での一段安。アジア時間序盤に前日安値を下回り、870ドル台後半から860ドル台半ばの安値まで軟調推移。890ドルの節目割れに伴う短期下値目安870ドル程度までしっかり下げて切り返すと、ロンドン・NY市場にかけては880ドル台半はの高値まで反発。しかし巻き戻しの流れでは再び安値付近トライをはさんでNY午後には870ドル台前半に収束。短期下値目安水準で十字線に近い足型を形成し、下落局面一服の兆しも残しながら、週末イベントにらみで中期トレンド崩れに伴う一段安リスク、昨年安値圏800ドル近辺までの警戒感も。

ドル円・日足チャート 2023/8/31 - 10/4ドル円はわずかに6銭のドル高円安、0.04%の小反発。東京午前の時間帯には149円近辺から149円30銭台まで上昇してこの日の高値をつけ、東京市場終了直後には148円70銭台まで60銭弱の急落でこの日の安値。欧州・NY時間には149円を挟んでの保合い、ADP雇用下振れには149円台から148円80銭近辺まで20銭程度の小幅急低下にとどまって巻き戻し、NY午後には149円ちょうど近辺から10銭台まで、一段とレンジを縮小。9日移動平均線(149.18)がサポートからレジスタンスに切り替わる形にもなり、149円20銭の節目割れに伴う下値目安148円近辺再トライへの可能性を残しながら、高値保合いを維持して週末イベント待ちの様相にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/4終値とチャート

5日の国内金価格は-15円、0.16%安となって8日続落。7月28日(9529)以来、2ヵ月ぶり安値圏で下げ止まらず。8日続落は2020年11月30日以来、2年10ヵ月ぶり。2014年以降の10年間では最長タイ。下落幅も縮小傾向となってRSIも30%割れ、下押し圧力緩和の兆しとともに週末に向けたイベントリスクや介入などを含む円高急進リスクへの警戒感も。2月安値(8605)から9月最高値(10063)の38.2%戻し(9506)や7月安値(9499)など、9500円近辺が引き続き当面のサポート候補。

プラチナ価格は-11円、0.24%安で3日続落。8月17日(4503)以来1ヵ月半ぶり安値圏での小幅安。8月半ばと7月半ば安値圏4500円近辺のサポート候補水準への接近とともにその勢いは減速。と同時に収束していた9-21-90日移動平均線は拡散へと向かい、上から降順に並んで右肩下がりの弱気パーフェクトオーダーを構成。4500円近辺でサポートされない場合には8月安値(4461)との攻防へ。
※参考:金プラチナ国内価格10/5とチャート

2023年10月05日(木)時点の相場
国内金:9,554 円 10/5(木) ▼15(0.16%)
国内プラチナ:4,518 円 10/5(木) ▼11(0.24%)
NY金:1,834.8 ドル 10/4(水) ▼6.7(0.36%)
NYプラチナ:874.2 ドル 10/4(水) ▼5.4(0.61%)
ドル円:149.12 円 10/4(水) ▲0.06(0.04%)
→10/4(水)のその他主要マーケット指標

←減少続くドイツ2023年輸出入、輸出見通しはさらに悪化も 10/06(金)
→米労働市場は予想外、為替市場は乱高下、米議会も混乱 10/04(水)
→ユーロ圏製造業PMIは5四半期連続50割れ、9月50超はギリシャのみ 10/03(火)
→シャットダウン回避でリスク選好、金価格は最高値からの調整続く 10/02(月)

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