ドイツ貿易黒字は4ヵ月ぶり高水準も輸出入は減少続く
更新日:2023年12月05日(火)
ドイツの10月貿易収支は+178億ユーロ。市場予想の+172億ユーロを上回り、9月の+167億ユーロからも大幅増。黒字幅は4ヵ月ぶりの高水準へと拡大し、2年9ヵ月では2番めの大幅黒字。
しかし、輸出入は減少が続きます。
輸入は1086億ユーロとなり、9月からは1.2%減で5ヵ月連続の減少。2021年11月以来、1年11ヵ月ぶりの低水準となり、8ヵ月連続の前年割れ。
輸出も1264億ユーロで2ヵ月連続減。1年7ヵ月ぶりの低水準となり、前年比では-8.1%。6ヵ月連続前年割れで2020年7月(-10.5%)以来、3年3ヵ月ぶりの落ち込み。
なお、輸出は前月比では-0.2%の小幅減となったのに対し、EUへの輸出は2.7%減。
IFOが先週発表した11月の輸出見通し指数は-3.8となり、6ヵ月ぶり高水準。ただし6ヵ月連続のマイナス圏推移となり、長期平均7.7を下回る状態が1年9ヵ月連続。コロナ後最低となった9月の-10.5で底打ち後の回復途上。
輸出はいまだ勢いに乗れず、輸出が伸びると予想されるのはまだ一部の業界のみ。食品業界や衣料品メーカーでは増加が見込まれるのに対し、自動車産業では、ポジティブとネガティブな反応が拮抗。機械・設備や電気製品のメーカーは、海外受注が減少との予想も。
IFOでは、ドイツ企業は多くの国の景気上昇の恩恵を受けきれていない状況との見方。
ドイツを含むEU圏内の需要低迷が続くことも、輸出低迷の大きな要因となっているようにも見えます。
4日のNY金は-47.5ドル、2.27%の大幅反落。週明け時間外スタート直後に2150ドル台まで急騰し、2日連続で最高値を更新して急失速。アジア時間には2100ドル手前で下げ渋るも、ロンドン市場で2100ドルを割れるとNY市場では米10年債利回り上昇とドル高の流れにも押されて一段安。NY午後には2040ドル近辺へ、安値では一時2040ドル割れを試してNY引け後には2050ドル近辺へと小反発。下げ幅としては今年の絶対値平均12.4ドルの3.8倍、今年2番めの急落。短期的には2050ドル台の節目を割り込んだことからもう少しの下げ余地も、10月安値(1823.5)から最高値(2152.3)までの38.2%戻し(2026.7)から2030ドル近辺までが下値目安に。上方向には2090ドルが当面の上限となる可能性、これを上抜けることができれば2120ドル程度までの上値切り上げも。
NYプラチナは-11.0ドル、1.18%の反落で11月27日(923.2)以来、1週間ぶりの安値。週末の940ドル付近から週明け時間外スタート時点ではNY金の急騰に追随も950ドル付近まで、程なく失速すると940ドル割れへ、ロンドン市場では930ドル割れへと一段安。NY市場では一時940ドル台へと反発も戻り売りとなってNY午後には920ドル割れ、NY引けにかけては920ドル台半ばへと反発し、920ドルの節目割れを回避。920ドルの節目を維持できなくなるようだと保ち合い崩れとなって一段安トライへ、10月安値圏860ドル近辺までが短期下値目安に。切り返して950ドルの保ち合い上限を突破できたなら上値トライ、1000ドルの大台回復を目指す流れにも。
ドル円は37銭のドル高円安、0.25%の反発。週明け東京市場朝には146円70銭台から20銭台へと水準を切り下げ、147円20銭の節目割れに伴う短期下値目安、7月安値(137.24)から11月高値(151.91)の38.2%戻し(146.31)近辺にも到達。9月11日(145.91)以来ほぼ3ヵ月ぶり安値となったこの日の安値圏で下げ渋ると午後には146円80銭台、欧州時間序盤には一時147円台へと反発。NY朝には146円台半ばへと押し戻されての小康状態も、NY午後には米10年債利回り上昇にも連れて147円40銭台まで上昇。軟調局面一服となった状態で改めて雇用関連指標結果次第の展開へ。目先、146円80銭を下回るようだと146円割れを試しに行くような展開にも。上方向には148円20銭超へと抜け出すことができれば149円台前半辺りまでを短期目標に反発トライへ。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場12/4終値とチャート
5日の国内金価格は-274円、2.53%の大幅安で3日ぶりの反落。過去最高値を更新し続けた2日間の上げ幅を帳消しにしてさらに一段安、11月28日(10515)以来、1週間ぶりの安値。下げ幅としては今年の絶対値平均49円の5.6倍、今年最大で昨年6月14日(-275円、3.1%)以来、1年半ぶりの急落。11月安値(10347)から最高値(10819)の38.2%戻し(10639)を突き抜けて50%戻し(10583)でも下げ止まらず、10月末から11月末までの保ち合い上限(10540)付近に到達。急騰、急反落を経て保ち合い回帰となって一服の様相に。目先の下値サポート、10510円を割り込むようだと10450円程度までの下値余地拡大も。
プラチナ価格は-37円、0.78%の続落。11月20日(4695)以来2週間ぶり安値圏での一段安となり、4770円の節目下抜けに伴う下値トライへの流れが進行。21日移動平均線(4734)も下抜け、水平状態の90日移動平均線(4693)近辺までを短期下値目安にもう少しの下げ余地。上方向には4800円が当面の上限、これを突破できれば4880円程度までを目安に反発局面形成へも。
※参考:
金プラチナ国内価格12/5とチャート
2023年12月05日(火)時点の相場
国内金:10,545 円 12/5(火)
▼274(
2.53%)
国内プラチナ:4,725 円 12/5(火)
▼37(
0.78%)
NY金:2,042.2 ドル 12/4(月)
▼47.5(
2.27%)
NYプラチナ:925.1 ドル 12/4(月)
▼11.0(
1.18%)
ドル円:147.21 円 12/4(月)
▲0.37(
0.25%)
12/4(月)のその他主要マーケット指標
求人件数10月は予想外の急減で2年7ヵ月ぶり低水準 12/06(水)最高値のNY金は週明けも一段高、国内金も最高値を大幅更新 12/04(月)NY金も3年ぶりに最高値更新、週明けには国内金価格も最高値へ 12/02(土)コアPCEは予想どおりの鈍化、9ヵ月続落で2年半ぶり低水準 12/01(金)
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