大幅調整の国内金、12月の平均騰落率はマイナス転落の危機
更新日:2023年12月11日(月)
12月4日に10819円へと過去最高値を更新して以降、大幅調整局面を形成する国内金価格。12月第3週の週明け、11日時点では前月末比-319円、3.02%の下落。
過去15年間の平均騰落率としては、現時点で12月は+0.10%。
昨年までの7年間では6勝1敗と圧倒的に上昇し易い12月、昨年は7年ぶりに-1.5%と下落し、今年もここまで厳しい展開となって12月は2年連続で下落月となる可能性も。
さらに調整局面継続となれば、過去15年間の平均騰落率でもマイナス月へと転落の危機に瀕しています。
過去10勝5敗と圧倒的に勝負強く、平均騰落率でもトップレベルの成績を残す1-2月を目前に、正念場を迎えているようです。
11日の国内金価格は先週末からわずかに+2円、0.02%の小反発。最高値から2ヵ月ぶり安値圏へと大幅調整となった流れは一服の兆しも、当面の底打ちとなるかどうかは今週の主要中銀の金融政策ウィークの動向次第、という状況に。今年最終の金融政策会合となるだけでなく、いずれの中銀でも来年には金融政策転換点を迎える状況を見据え、より重要なフォワードガイダンス的な意味合いが強まる会合に。クリスマス・年末年始の平穏(となれば良い)な時期を前に、今年最後の大荒れ相場も辞さないような展開にも要注意の週にも。
なお、時間外のNY金が週末の2020ドル近辺での小動きで週明け時間外スタートに対し、週末の145円手前から週明け東京市場で145円台を回復、145円50銭台へと堅調推移のドル円に下支えされた格好。
一目均衡表では基準線・転換線(いずれも10534)を下抜けて一段安、遅行線も26日前の価格(10542)を下抜けて二役逆転。雲の上限(10247)にはなんとかサポートされて一役好転状態は維持。今年5月以降保ち合いレンジを拡大してきた逆三角保ち合い上限ライン付近でも下げ止まった(可能性)格好にも。値幅的には10月安値(9512)から12月最高値までの38.2%戻し(10320)を超え、調整の範囲を超えて新たな局面へと向かい始めた可能性への疑いも。現状水準でサポートされない場合には半値戻し(10166)が次のサポート候補、これを割り込むようだと61.8%戻し(10011)までの一段安も。雲の下限(10028)から大台ライン近辺までは、中期的にも重要な節目水準となる可能性も。
プラチナ価格は+114円、2.5%高となって6日ぶりの反発。12月5日(4725)以来の高値。週明け時間外のNYプラチナも920ドル台半ばへと小幅上昇でサポート。10月安値(4484)と11月安値(4521)を結ぶラインの延長線上で反発、これがしっかりと短中期の下値サポートラインとなった格好。このまま反発局面が続くかどうかは金融政策ウィークの動向にも左右され、抵抗水準となりやすい9-21-90日移動平均線が集中する4692-4702円までの水準突破の可否が目先のポイントに。その上には4800円が当面の抵抗水準。4550の下値サポート割れへと反落の場合には、4500円の重要水準までの一段安も。
一目均衡表では基準線(4694)と転換線(4692)、雲(4725-43)を下抜け、遅行線も26日前の価格(4923)を大きく下回って三役逆転。それでも、ある程度想定された水準でしっかりサポートされ、中期的には保ち合い傾向継続の様相に。次回、三役好転へと反発できた暁には、中期保ち合い上抜けをかけた攻防へと重要局面を同時に迎えることにも。その反面、4500円近辺の中期下値サポートを割り込むようだと中期トレンド崩れをかけた重要局面に。
金価格以上に、圧倒的な騰落実績を残す1-2月の好調期を目前に、プラチナ価格の12月も正念場、ということにもなりそうです。
※参考:
金プラチナ国内価格12/11とチャート
2023年12月11日(月)時点の相場
国内金:10,251 円 12/11(月)
▲2(
0.02%)
国内プラチナ:4,666 円 12/11(月)
▲114(
2.50%)
NY金:2,014.5 ドル 12/8(金)
▼31.9(
1.56%)
NYプラチナ:919.8 ドル 12/8(金)
▲7.8(
0.86%)
ドル円:144.99 円 12/8(金)
▲0.84(
0.58%)
12/8(金)のその他主要マーケット指標
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