低迷続く米ISMと地区連銀製造業景況指数
更新日:2024年01月30日(火)
米国の製造業PMIは1月速報で50.3となり、1年3ヵ月ぶりの節目50超へと急反発となっていました。
しかし、主要地区連銀の1月製造業景況指数と12月までのISM製造業景況指数はいずれも低迷が続いています。
12月のISM製造業景況指数は47.4で11月(46.7)からは反発も、14ヵ月連続の節目割れ。
地区連銀の製造業景況指数では、
NY連銀は1月に-43.7となり、2020年5月以来、コロナ後最低へと急低下。
フィラデルフィア連銀は-12.8から-10.6へと1月は小幅上昇も、5ヵ月連続のマイナス圏推移。直近17ヵ月のうち16ヵ月がマイナス圏と低調。
リッチモンド連銀の1月は-15.0となって2020年5月以来、コロナ後最低。直近21ヵ月のうち19ヵ月がマイナス圏推移。
ダラス連銀の1月は-27.4。12月(-10.4)から急低下で8ヵ月ぶりの低水準。21ヵ月連続のマイナス圏推移となり、コロナ後の3年8ヵ月では2番めの低水準。
主要地区連銀では雇用指数も低調。
NY連銀は-6.9で12月(-8.4)からは反発。コロナ後の3年9ヵ月では4番めの低水準。
フィラデルフィア連銀は-1.8。12月(-2.5)からは反発。コロナ後の3年7ヵ月では6番めタイの低水準。
リッチモンド連銀は-15.0。12月(-1.0)から急低下で3年8ヵ月ぶりの低水準、コロナ後最低。
ダラス連銀は-9.7。12月(-2.7)から急低下で3年8ヵ月ぶりの低水準、コロナ後最低。
1月のISM製造業景況指数も、改善傾向はそれほど望めないかもしれません。1月雇用統計においても若干のマイナス材料にも。
29日のNY金は先週末から+8.1ドル、0.4%の反発。週明け時間外は2030ドル付近まで上昇後の反落でわずかに2020ドル割れ。これが安値となって切り返すとアジア時間からロンドン序盤にかけて2030ドルトライ、NY朝には一時2030ドル台後半まで上昇。これが高値となって失速するとドル高の流れに押されて再び2020ドル割れトライ、しかし2020ドルラインでは底堅く、NY午後には反発しNY引け後には2030ドルを回復。20日移動平均線(2033.3)にいったん上値を押さえられた格好ながら、時間外には2030ドルの節目を上抜け。これを維持できれば短期上値目標2070ドル近辺、今年高値圏再トライへと向かう流れとなる可能性。当面の下値サポートは2010ドル、割り込むようだと1970ドル近辺までの下値トライへも。
NYプラチナは+17.0ドル、1.85%の続伸で1月9日(943.5)以来、3週間ぶりの高値。920ドルを挟んでの小幅保ち合いで週明け時間外をスタート、ロンドン・NY朝にかけて910ドル台半ばの安値で下げ渋るとNY金の上昇局面に追随する格好となって930ドル近辺へと上昇。NY金の反落には追随せずに下げ渋るとNY午後には930ドル台後半へと一段高、NY引け後には940ドルにもワンタッチ。90日移動平均線(922.0)との攻防から抜け出したことで一段高となり、週末の920ドルの節目上抜けに伴う上値トライへの流れが急加速。短期上値目標950ドル近辺まで、もう少しの上昇余地。
ドル円は63銭のドル安円高、0.43%安で3日ぶりの反落。東京市場朝に148円10銭近辺から30銭台まで上昇し、この日の高値をつけて失速。午後には148円近辺で下げ渋るも東京市場終了と同時に売り優勢の展開となり、欧州時間には147円70銭近辺まで下落。ドル買い優勢となったNY朝には反発も今度は148円近辺で上げ渋り、午後には米10年債利回りが4.1%割れへと低下した流れに連れてドル売りが強まって147円60銭近辺へ。NY終盤には一時147円20銭台まで急落も147円50銭の節目水準を回復して一服。ただし今朝の東京市場では再び売り圧力再開となって147円台前半へ。このまま147円50銭の節目を回復できなければ高値保ち合い崩れとなって調整へ、146円台前半までが短期下値目安。
※参考:
金プラチナ相場とドル円 NY市場1/29終値とチャート
30日の国内金価格は-3円、0.03%安で3日ぶりの小反落。9日移動平均線(10524)上抜けを維持し、強気のパーフェクトオーダーもキープした状態で今年高値圏再トライへと向かう流れ一服。米労働指標やFOMCなどのイベントウィーク中に10570円超へ、今年高値更新となれば一段高トライの流れへ。短期上値目標は12月最高値(10819)から12月安値(10115)の76.4%戻し(10653)近辺。一服状態が続くようだと失速から反落へと流れ反転のパターンに陥りやすく、高値保ち合い下限10470の節目との攻防へも。これを割れると10430円程度までが短期調整目安。
国内プラチナ価格は+55円、1.17%の続伸で1月9日(4783)以来、3週間ぶりの高値。中期三角保合い下限ライン付近にサポートされての急反発局面は続き、中期三角保合い中間ラインを形成する90-21日移動平均線(4699-4700)も突破して一段高。4660円の節目上抜けに伴う短期上値目標4740円近辺にも到達。中期三角保合い下半分エリアから上半分エリアへとシフトした状態となり、4700円近辺の中間ラインにサポートされると、いずれ4800円台半ばから前半へと下降する上限ラインとの攻防へと向かう可能性も。
※参考:
金プラチナ国内価格1/30とチャート
2024年01月30日(火)時点の相場
国内金:10,534 円 1/30(火)
▼3(
0.03%)
国内プラチナ:4,757 円 1/30(火)
▲55(
1.17%)
NY金:2,025.4 ドル 1/29(月)
▲8.1(
0.40%)
NYプラチナ:938.3 ドル 1/29(月)
▲17.0(
1.85%)
ドル円:147.50 円 1/29(月)
▼0.63(
0.43%)
1/29(月)のその他主要マーケット指標
成長見通し下方修正のユーロ圏、景況感指数は19ヵ月連続節目割れ 01/31(水)ドル円のサポートで最高値圏回復トライへと向かう国内金 01/29(月)コアPCEは予想を下回って2年9ヵ月ぶりの3%割れ 01/27(土)ドイツIFO景況感指数はコロナ後最低、製造業以外は低下 01/26(金)
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