利下げ先送り観測でも強気相場継続、国内金も最高値を大幅更新
更新日:2024年04月08日(月)
予想外に堅調な米3月雇用統計の結果を受け、市場コンセンサスとなっていた6月利下げ開始は7月へと後ズレ。
今のところは年末までに計3回の利下げがまだ優勢ながら、2回以下とも拮抗状態に。
そんな状況でも最高値更新が止まらないNY金は雇用統計直前の2310ドル近辺から2350ドルまで急騰して週末を折り返し。
週明け時間外には2320ドル台へ、ようやく若干の巻き戻し。
雇用統計直前にはやや調整方向への動きも見られたドル円は指標発表直後に小幅急騰。週明けにかけても151円70銭の節目との攻防状態となり、3月後半から続く高値保ち合い上抜けトライの構図。今週水曜、10日発表の米3月CPIの結果次第では、あるいはそれ以前でも、保ち合いが崩れる可能性が高まりそうです。
8日の国内金価格は先週末から+164円、1.35%の反発。2営業日ぶり、今年17回めの過去最高値更新。上昇率は今年の絶対値平均0.50%の2.7倍、今年6番めの大幅高。1%超の急騰は3月に4回、4月は3日に続いて2回め。3月以降の絶対値平均騰落率は0.75%。ちなみに2023年の絶対値平均騰落率は0.52%。12280円の節目上抜けに伴う短期上値目標12320円近辺に到達した状態で、NY金にやや調整の兆しも見られる状況となり、多少の調整も。0.75%(92円)の下落なら12241円、上昇なら12425円。当面のサポート、節目となるのは直近安値圏12160円。これを割り込んだ場合には12100円近辺までが一段安の目安に。
一目均衡表では三役好転の強気相場が継続中。最も近いサポートラインは転換線(11978)。週足、月足でも三役好転状態が続く国内金価格の想定可能な調整目安としては、12月安値(10115)から4月最高値(12333)までの23.6%戻し(11810)。昨年秋以降の中期上昇チャネル上限ラインを抜け出した現状、このライン付近が当面のサポートへと切り替わる可能性も。
2月末から急騰局面を形成し、3月末には中期上昇チャネルの上限を突破して狭めの急上昇チャネルを形成中の現状、この下限ラインが通過する12200円前後が短期的なサポート候補に。
プラチナ価格は-5円、0.1%の小幅続落で4月2日(4776)以来の安値。NYプラチナは週末の940ドル付近から週明け時間外には930ドル台前半へと軟調スタート。これを反映して3月末安値(28日:4736)から4月の今年高値(4日:4936)の38.2%戻し(4860)に到達。昨年秋以降のレジスタンスとなってきた4850円近辺も目先のサポート候補となり、この近辺を維持できれば堅調局面継続へも。もう一段の調整なら9日移動平均線(4827)から50.0%戻し(4836)近辺が次のサポート候補に。4940円超へと切り返す展開となれば4980円近辺を目標に一段高トライへ。
金との価格差は7473円へと一段と拡大、過去最大を大幅更新。
一目均衡表では転換線(4836)、基準線(4771)を上回る水準での推移が続き、三役好転の強気相場を先週から継続。週足、月足でも三役好転。中期三角保合いを上抜けた流れで金価格高騰の流れにも追随する格好となり、3月からは短期上昇チャネルを形成。水準としては2015年以降での最高値となった2023年5月高値(5197)から2023年8月安値(4461)の61.8%戻し(4916)を再度上抜け、目先の抵抗水準とならなければ、8月高値(4965)から76.4%戻し(5023)が視野に。いよいよ5000円の大台回復トライも意識される可能性も。
※参考:
金プラチナ国内価格4/8とチャート
2024年04月08日(月)時点の相場
国内金:12,333 円 4/8(月)
▲164(
1.35%)
国内プラチナ:4,860 円 4/8(月)
▼5(
0.10%)
NY金:2,345.4 ドル 4/5(金)
▲36.9(
1.60%)
NYプラチナ:940.6 ドル 4/5(金)
▼12.0(
1.26%)
ドル円:151.63 円 4/5(金)
▲0.31(
0.20%)
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